シニアジョブエージェントの職種別用語集

施工管理関連の用語

ICT施工 情報通信技術(Information and Communication Technology)を建設工事の調査、設計、施工、検査、維持管理といった各プロセスに全面的に活用する取り組みです。ドローンによる3次元測量、BIM/CIMなどの3次元データの活用、GPS誘導による建設機械の自動制御施工(マシンコントロール・マシンガイダンス)、クラウドを利用した情報共有などにより、生産性の向上、品質管理の高度化、安全管理の強化、工期短縮、技能者不足への対応などを目指します。国土交通省が推進するi-Construction(アイ・コンストラクション)の中核をなす技術であり、施工管理者はこれらの技術導入や運用に関する知識も求められるようになってきています。 アスベスト(石綿) かつて耐火性、断熱性、防音性などに優れるため建材(吹付け材、保温材、屋根材、Pタイルなど)に広く使用されていた天然の鉱物繊維です。しかし、飛散した繊維を吸入すると肺がんや中皮腫などの深刻な健康被害を引き起こすことが判明したため、現在は製造・使用が原則禁止されています。解体工事や改修工事の際には、労働安全衛生法や大気汚染防止法に基づき、アスベスト含有の有無を事前調査し、その結果を都道府県等に報告する義務があります。除去作業を行う場合は、作業レベルに応じた作業計画の届出、作業員への特別教育の実施、適切な保護具(防じんマスク、保護衣など)の着用、作業基準の遵守(作業場所の隔離、湿潤化、負圧除じんなど)、飛散防止対策、特別管理産業廃棄物としての適正な処理などが施工管理者に厳しく求められます。 安全衛生責任者 建設現場などで、複数の下請事業者が混在して作業を行う場合に、労働者の安全と健康を確保するために、統括安全衛生責任者との連絡調整、下請事業者間の連絡調整、作業場所の巡視、危険箇所への立入禁止措置、災害発生時の措置などを職務とする者です。通常、各下請事業者の職長(作業主任者)などが選任され、労働安全衛生法に基づき、現場の安全管理体制の一翼を担います。 安全管理 建設現場における労働災害や公衆災害を未然に防止し、作業員および第三者の安全と健康を確保するための計画的かつ組織的な活動全般を指します。具体的には、危険予知活動(KY活動)の日常的な実施、安全衛生計画の策定と周知、新規入場者教育や職長教育などの安全教育の実施、ヘルメットや安全帯などの保護具の着用徹底、足場・型枠支保工・建設機械などの安全点検、現場の安全パトロール、ヒヤリハット事例の収集と対策検討、災害発生時の対応体制の整備などが含まれます。労働安全衛生法に基づき、安全衛生責任者や統括安全衛生責任者の選任・指揮も重要となります。施工管理技士の最も重要な職務の一つであり、工程管理、品質管理、原価管理と並ぶ4大管理の一つです。 RC造(鉄筋コンクリート造) 主要構造部(柱、梁、床、壁など)を、引張力に強い鉄筋と圧縮力に強いコンクリートを一体化させて構成する建築構造のことです。「Reinforced Concrete」の略。高い耐久性、耐火性、耐震性、遮音性を持ち、中高層のマンションやビル、橋梁などの土木構造物に広く採用されています。施工管理者は、鉄筋の配筋検査やコンクリートの打設管理など、RC造特有の品質管理に注意を払う必要があります。関連用語として、S造(鉄骨造)、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)があります。 一次下請 発注者から直接建設工事を請け負った元請業者から、その工事の一部を直接請け負う事業者のことです。建設工事は、元請業者を頂点として、一次下請、さらにその下の二次下請、三次下請といった重層的な下請構造で成り立っている場合があります。施工管理者は、これら協力会社との連携や指導・監督も重要な業務となります。 一級管工事施工管理技士 冷暖房設備、空気調和設備、給排水・給湯設備、ガス配管設備、衛生設備などの管工事において、施工計画書の作成、工程管理、品質管理、安全管理などを指導監督する高度な応用能力を認定する国家資格です。大規模な管工事の監理技術者や営業所の専任技術者などとして活躍できます。 一級建設機械施工管理技士 建設工事で使用される各種建設機械(ブルドーザ、油圧ショベル、クレーンなど)の運用に関する高度な知識と技術を持ち、施工計画、安全管理、工程管理、品質管理などを行う専門技術者です。建設機械を用いた工事の効率化や安全性向上に不可欠な国家資格です。 一級建築施工管理技士 建築工事の施工計画書の作成、現場の工程管理、品質管理、安全管理などを適確に行うために必要な高度な応用能力を認定する国家資格です。特定建設業の営業所に置かれる専任の技術者や、大規模かつ複雑な建築工事において配置が義務付けられる監理技術者となることができます。建設業法に基づく重要な資格の一つです。 一級造園施工管理技士 公園、緑地、庭園、道路緑化などの造園工事において、施工計画書の作成から現場の指揮監督、品質管理、安全管理、工程管理までを統括する高度な応用能力を持つ国家資格者です。美しい景観形成と生活環境の緑化推進、自然環境の保全に貢献します。 一級電気工事施工管理技士 発電設備、変電設備、送配電線路、照明設備、信号設備などの電気工事全般において、施工計画書の作成、工程管理、品質管理、安全管理などを統括する高度な専門知識と応用能力を持つ国家資格者です。 一級土木施工管理技士 道路、トンネル、橋梁、ダム、河川、上下水道など土木工事全般において、高度な施工管理能力を持つことを証明する国家資格です。特定建設業の営業所に置かれる専任の技術者や、大規模かつ複雑な土木工事の監理技術者として、施工計画書の作成から完成までを統括します。 監理技術者 特定建設業者が元請として受注した工事で、下請契約の請負代金総額が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)となる場合に配置が義務付けられる技術者です。さらに、当該工事の請負代金が4,500万円以上(建築一式工事は9,000万円以上)の場合は、原則として現場に専任で常駐しなければなりません。配置には一級施工管理技士などの国家資格に加え、「監理技術者資格者証」の取得と監理技術者講習修了が必要です。主任技術者の上位資格に位置付けられ、施工計画書の作成、工程・品質・安全管理、下請業者の指導監督など工事全体の技術上の管理を統括します。 危険予知活動 作業開始前に、その日の作業内容に潜む危険要因(ハザード)を職場のメンバー全員で話し合って発見・把握し、それらに対する具体的な対策を定め、行動目標として設定し、指差し呼称などで確認し合う活動です。労働災害を未然に防ぐことを目的とし、現場の安全管理意識向上に不可欠な手法です。ツールボックスミーティング(TBM)の一環として実施されることもあります。 CAD 「Computer Aided Design(コンピュータ支援設計)」の略称です。コンピュータを使用して、建築物、機械部品、電気回路などの設計や製図を行うためのシステムやソフトウェア全般を指します。手作業に比べて、設計の効率化、高精度化、修正の容易さ、データの再利用性向上などのメリットがあります。建築業界(施工管理、設計事務所)、製造業、土木業界など、幅広い分野で活用されており、CADオペレーターが専門に操作を行うこともあります。 躯体工事 建物の骨組みとなる主要構造部分(基礎、柱、梁、床、壁など)を造る工事のことです。建築工事の初期段階で行われ、建物の強度や耐久性、耐震性などに直接影響する非常に重要な工程です。主な工種として、鉄筋工事、型枠工事、コンクリート工事、鉄骨工事などがあります。この後の内装や外装などの仕上げ工事の精度にも大きく関わってきます。 建設業法 建設業を営む者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等を図ることによって、建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに、建設業の健全な発達を促進し、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする法律です。建設業の許可制度、技術者制度(主任技術者・監理技術者の配置義務など)、下請法との関連、契約内容の書面化などが定められています。 原価管理 建設工事にかかる実際費用(材料費、労務費、外注費、機械経費、現場経費など)を実行予算と比較し、その差異を分析することで、無駄を排除しコストダウンを図り、最終的な利益を確保するための管理活動です。正確な原価把握とタイムリーな対策が重要となり、VE提案なども活用されます。施工管理の4大管理の一つです。 工程管理 建設工事を計画された工期内に、効率的かつ経済的に完成させるために、作業の順序、開始・終了時期、所要時間、資源(人員、資材、機械)の配分などを計画・調整・管理することです。工程表を作成し、実際の進捗状況を常に把握・比較し、遅延が発生した場合にはその原因を分析し、必要な対策を講じます。品質管理、原価管理、安全管理と並ぶ施工管理の4大管理の一つです。 工程表 建設工事の開始から完了までの各作業の順序、開始日、終了日、所要期間、作業間の関連性などを図や表で視覚的に示したものです。工事全体の流れを把握し、工程管理を行うための重要なツールとなります。代表的なものに、各作業を横棒で示すバーチャート工程表(ガントチャート工程表)や、作業の関連性を矢印で示すネットワーク工程表(クリティカルパス法など)があります。

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