工場・製造関連の用語
電気設計・回路設計
電子機器や産業機械が意図通りに動作するための電気的な仕組みを設計する技術職です。「電気設計」は製品全体の電力供給や制御システムを考え、「回路設計」はその中核として電子部品を組み合わせた具体的な回路図を作成します。製品の性能、消費電力、安全性を決定づける、ものづくりに不可欠な専門分野です。
塗装
製品の表面に塗料を塗布し、塗膜を形成させる表面処理技術の一つです。金属製品を錆から守る「防錆」、製品に色彩を与えて美観を向上させる「装飾」、さらには絶縁や遮熱といった特殊な機能を付与する目的があります。製品の耐久性と商品価値を高めるために不可欠な最終工程の一つです。
トレーサビリティ
製品が「いつ、どこで、誰によって」作られ、流通したかを追跡可能にする仕組みです。原材料の調達から生産、販売までの各工程でロット番号などを記録・管理します。製品に問題が発覚した際に、迅速な回収や原因究明を可能にし、製品の安全性と透明性を高める上で重要な役割を果たします。
表面処理
素材の表面に薄い皮膜を形成したり、表面層を改質したりして、新たな機能を付与する技術の総称です。錆を防ぐ耐食性、摩耗に強くする耐摩耗性、外観を美しくする装飾性などを向上させます。代表的なものにメッキや塗装、アルマイト処理などがあり、製品の性能と価値を高める上で不可欠な工程です。
PLC
工場の自動化(FA)を実現するための中核的な制御装置です。ベルトコンベアやロボットアームといった設備を、プログラムされた順序(シーケンス)に従って自動制御します。従来のリレー回路と異なり、プログラムの書き換えで容易に制御内容を変更できるため、生産ラインの変更に柔軟に対応でき、現代の工場自動化に不可欠な存在です。
PDCAサイクル
業務プロセスを継続的に改善するためのマネジメント手法です。Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4ステップを繰り返します。目標を立てて計画し(Plan)、実行し(Do)、結果を評価し(Check)、次の改善策を講じる(Action)ことで、品質管理や生産性のレベルを継続的に向上させることができます。
フォークリフト
工場や倉庫で荷物の運搬や積み下ろしに用いられる荷役自動車です。車体前面の爪(フォーク)をパレットに差し込み、荷物を持ち上げて運びます。運転には専門の技能講習修了証が必要で、後輪で操舵するため小回りが利くのが特徴です。物流の効率化に不可欠ですが、安全な運転操作が厳しく義務付けられています。
不良品・不適合品
品質管理で区別される用語です。「不良品」は、製品の寸法や機能などが仕様や出荷基準を満たしていない、品質に問題がある製品を指します。「不適合品」はより広い概念で、顧客との契約や法令など、定められた「要求事項」に適合しない製品を指します。必ずしも製品自体の欠陥を意味するわけではありません。
歩留まり
投入した原材料の総量に対して、最終的に得られた良品の割合を示す指標で、「良品率」とほぼ同義です。この数値が高いほど、原材料が無駄なく効率的に製品化されていることを意味します。歩留まりの向上は、材料ロスや不良品の削減に繋がり、コスト削減と収益改善に直結するため、製造業における重要な経営指標です。
プレス加工
金属板を金型の間に挟み、プレス機械で強力な圧力を加えて成形する加工法です。自動車のボディパネルや家電製品の筐体など、多くの金属製品の製造に用いられます。一度金型を製作すれば、同じ形状の製品を短時間で大量生産できる点が最大のメリットですが、金型の初期投資が高いため少量生産には不向きです。
保全
工場の生産設備が正常な機能を維持し、安定稼働できるよう管理・維持する活動です。突発的な故障による生産停止を防ぎ、設備の寿命を延ばすことを目的とします。故障後に行う「事後保全」、計画的に行う「予防保全」、故障の予兆を検知して行う「予知保全」に大別されます。
マシニングセンタ
NC(数値制御)とATC(自動工具交換装置)を備えた高機能な工作機械です。加工物を一度固定するだけで、穴あけやねじ切りなど多種類の切削加工を、工具を自動交換しながら連続で行うことができます。複雑な加工を一台で完結できるため、生産性と加工精度が飛躍的に向上し、自動車部品や金型の製造に不可欠です。
見える化
業務の進捗状況や課題など、目に見えにくい情報を誰もが一目で理解できる状態にすることです。トヨタ生産方式の「アンドン」が代表例で、生産状況などをリアルタイムで表示し、問題の早期発見と迅速な対応を可能にします。関係者間での問題意識の共有を促し、具体的な業務改善に繋げることを目的とします。
溶接
二つ以上の金属部材を、熱や圧力を加えて接合する加工技術です。接合部が原子レベルで一体化するため、ボルト接合に比べて非常に高い強度が得られます。自動車のフレームや建築鉄骨など、高い耐久性が求められる構造物の製造に不可欠な技術です。アーク溶接などの「融接」、スポット溶接などの「圧接」、はんだ付けなどの「ろう接」に大別されます。
リードタイム
あるプロセスの開始から終了までにかかる所要時間のことです。製造業では、部品を発注してから納品されるまでの「調達リードタイム」や、原材料の投入から製品が完成するまでの「生産リードタイム」などがあります。リードタイムの短縮は、顧客満足度の向上や在庫削減に繋がり、企業の競争力を高める上で重要な経営課題です。
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