設定保育 「一斉保育」とも呼ばれ、保育士が事前に特定の「ねらい」（目標）を設定し、その達成のために計画された活動をクラス全員で一斉に行う保育スタイルです。保育士が主導権を持ち、カリキュラムに沿って保育が展開されます。集団行動への適応や協調性が育まれやすいという利点があります。 認可外保育施設 認可保育所、認定こども園、地域型保育事業以外の保育施設の総称です。国の認可基準は満たしていませんが、都道府県の基準を満たし届け出を行う義務があります。運営の自由度が高く、英語教育や夜間保育など独自のサービスを提供する園が多い一方、保育料や労働条件は施設によって大きく異なるため、事前の情報収集が不可欠です。 認可保育園 児童福祉法に基づき、施設の広さ、職員数、給食設備といった国が定めた基準をすべて満たし、自治体から正式に認可を受けた児童福祉施設です。国や自治体からの公費で運営されるため経営基盤が安定しており、労働条件も標準化されていることが多く、安定した環境で働きたい求職者に適しています。 認定こども園 幼稚園の持つ「教育」機能と、保育所の持つ「保育」機能を一体的に提供する施設です。幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の4つの類型があり、保護者の就労状況にかかわらず0歳から就学前の子どもが利用できます。特に幼保連携型で働く「保育教諭」には、原則として幼稚園教諭と保育士の両方の資格が求められます。 ヒヤリハット報告書 重大な事故には至らなかったものの、一歩間違えれば事故につながる可能性があった「ヒヤリ」とした「ハッ」とした出来事（ニアミス）を記録・共有するための文書です。目的は個人の責任追及ではなく、情報を職員全体で共有し、再発防止策を講じることで園全体の安全管理体制を向上させることにあります。 福利厚生 企業が従業員とその家族のために提供する、給与以外の報酬やサービスの総称です。法律で義務付けられた「法定福利厚生」（社会保険など）と、企業が独自に設ける「法定外福利厚生」（住宅手当、社員旅行など）があります。特に法定外福利厚生は、企業の従業員に対する姿勢を示す重要な指標となります。 保育園／保育所 保護者の就労や疾病などの理由により家庭での保育が困難な乳幼児を、保護者に代わって日々預かり保育することを目的とした児童福祉施設です。児童福祉法に基づき、現在はこども家庭庁が所管しています。原則として0歳から就学前までを対象とし、教育よりも子どもの生命を守り育む「保育」に重点を置いています。 保育教諭 主に「幼保連携型」の認定こども園で働く専門職の職名です。原則として「幼稚園教諭免許状」と「保育士資格」の両方の国家資格を併有していることが求められます。幼稚園の「教育」と保育所の「保育」を一体的に提供する、高度な専門性が求められる職種です。 保育士 児童福祉法第18条の4に基づき定義される国家資格を持つ専門職です。専門的な知識と技術をもって子どもの保育を行うとともに、保護者への指導も行います。資格取得には、指定保育士養成施設の卒業、または国家試験である保育士試験の合格が必要です。保育業界でキャリアを築くための根幹となる資格です。 保育所保育指針 厚生労働省が告示する、全国の保育所における保育の内容や運営に関する基本的事項を定めたものです。保育所における事実上の「国のカリキュラム基準」であり、保育士にとっての「バイブル」とも言える最重要文書です。保育のねらいと内容を「5領域」に分類して示しているのが特徴です。 保育補助 保育士の業務をサポートし、保育活動が円滑に進むように環境を整える役割を担う職種です。保育士資格は必須ではなく、食事の準備や清掃、遊びの見守りなど補助的な業務を担当します。無資格・未経験から保育業界に入り、実務経験を積むための入り口となることが多いポジションです。 持ち帰り仕事 正規の勤務時間内に終わらなかった業務を自宅に持ち帰って行うことです。指導案の作成や行事の製作物などが典型例で、サービス残業の温床となりやすく、保育士の長時間労働の大きな原因とされています。求職者にとって、この慣行の有無は職場の労働環境を見極めるための重要な指標となります。 リトミック スイスの作曲家ダルクローズが考案した音楽教育法で、音楽に合わせて身体を動かすことを通じて、リズム感や表現力、創造力などを育むことを目的とします。保育現場では、音楽の楽しさに触れる活動が中心となり、音楽系のスキルを持つ求職者にとっては大きなアピールポイントになります。 連絡帳 保育士と保護者が子どもの園と家庭での様子を共有し、連携を密にするためのノートです。単なる業務報告ではなく、園と家庭が一体となって子どもの育ちを支えるための信頼関係を築く上で、極めて重要なコミュニケーションツールとされています。具体的なエピソードを交えたポジティブな記述が求められます。