医療事務・受付関連の用語
診断書
医師が患者の病状や治療内容、療養期間などを証明するために作成する公的な文書です。会社への休職証明や生命保険の請求などに用いられます。発行は保険適用外の自費診療となり、費用は医療機関が設定します。医療事務は、患者からの依頼受付や会計を担当します。
診療情報提供書(紹介状)
かかりつけ医が患者をより専門的な医療機関へ紹介する際に作成する文書で、一般に「紹介状」と呼ばれます。患者の病状や治療経過が記載され、紹介先の医師が迅速に診療を行うための重要な情報源となります。この文書の作成は「診療情報提供料」として診療報酬が算定されます。
診療報酬点数表
保険診療で行われるすべての医療行為の価格を、国が「点数」として定めた公定価格表です。1点10円で換算され、医療機関の収入の根幹をなします。原則2年ごとに改定されるため、医療事務職員は常に最新の知識を維持し、これに基づいて正確な算定を行う必要があります。
自費診療
公的医療保険が適用されない医療サービスで、「自由診療」とも呼ばれます。美容整形、一部の予防接種、健康診断などが該当し、価格は医療機関が自由に設定でき、患者が全額を負担します。原則として保険診療との同日併用(混合診療)は認められていません。
選定療養費
200床以上の大病院を、紹介状なしで受診した場合に、通常の医療費とは別に患者が負担する特別料金です。国の政策として、まずは地域の診療所(かかりつけ医)を受診し、必要に応じて大病院へ紹介するという医療機関の機能分担を促すために設けられています。
調剤事務
調剤薬局において、薬剤師の業務を事務的な側面から支援する職種です。主な業務は、処方箋の受付、レセコン入力、会計、調剤報酬請求(レセプト)業務であり、薬剤師が調剤や服薬指導といった専門業務に集中できる環境を整える重要な役割を担います。
電子処方箋
従来の紙の処方箋をデジタルデータで運用する仕組みです。処方内容が国のサーバーで管理され、複数の医療機関や薬局で情報共有が可能になります。これにより、重複投薬や危険な飲み合わせのチェックが容易になり、医療の安全性が向上すると期待されています。
特掲診療料
診療報酬点数表の第二章に定められている、個別の医療行為(検査、投薬、手術、リハビリテーションなど)に対する評価です。医療の専門性や技術、手間などを反映したもので、診療報酬の大部分を占めます。これに対し、基本的な診察行為などを評価するのが「基本診療料」です。
病院事務
病院やクリニックにおける事務業務全般を担う職種です。受付、会計、レセプト業務が中核ですが、大規模病院では総務、人事、経理といった部署に配属され、病院組織の運営そのものを支える役割を担うこともあります。医療機関の「顔」であり、経営の根幹を支える重要な存在です。
病棟クラーク
入院病棟のナースステーションなどに常駐し、入院患者に関する事務作業全般を担う職員です。主な業務は、入退院の手続きや説明、入院用カルテの管理、食事伝票の管理、面会者の案内、他部署との連絡調整など多岐にわたります。
返戻
審査支払機関に提出したレセプトに、保険証情報の誤りや記載漏れといった事務的な不備があった場合に、レセプトが医療機関に差し戻されることです。修正して再請求が可能ですが、入金が最低でも1ヶ月以上遅れるため、医療機関のキャッシュフローに直接的な影響を与えます。
保険証
患者が公的医療保険に加入し、保険診療を受ける資格があることを証明する最も重要な文書です。医療事務は、受付時に有効期限や負担割合などを厳格に確認し、正確に情報を入力する責務を負います。ここでの入力ミスは、レセプト返戻の主要な原因となります。
保険診療
公的医療保険が適用される診療行為です。病気や怪我の治療に必要と認められたほとんどの医療が含まれ、その価格やルールは国によって診療報酬点数表で厳格に定められています。患者は窓口で一部負担金を支払うことで、医療サービスを受けることができます。
問診票
初診の患者に記入を依頼する、診察の基礎情報となる書類です。氏名、住所といった基本情報に加え、現在の症状、既往歴、アレルギーの有無などが記載され、医師が診断を下すための重要な手がかりとなります。医療事務職員は、患者に記入を依頼し、診察前に医師や看護師に渡す役割を担います。
レセプトコンピュータ(レセコン)
診療報酬の計算を効率的に行うための専用コンピュータです。処方箋や診療内容を入力することで、診療報酬点数表に基づいた複雑な計算を自動で行い、レセプトを作成します。医療事務および調剤事務の業務に不可欠なツールであり、業務の正確性と効率を大幅に向上させます。
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