履歴書の本人希望欄の書き方|基本ルール・例文・注意点を徹底解説!
もう悩まない! 履歴書の本人希望欄の書き方・例文も
就職・転職活動で重要になる履歴書。自分の希望をどの程度記入していいのか悩む人も多いでしょう。この記事では履歴書の本人希望欄の書き方の基本的なルールや例文、注意点などをご紹介します。
- 目次
履歴書の本人希望欄の書き方【基本ルール】
履歴書は、採用担当者が応募者のことを初めて知るための書類。いわば、初対面の場です。そのため、いくら「本人希望欄」と書いてあっても、希望する内容をすべて記入して良い訳ではありません。
まずは、履歴書の本人希望欄を書く際の基本ルールを確認しておきましょう。
譲歩できない条件がある場合のみ記入する
基本ルール1つ目は、譲歩できない条件がある場合のみ記入することです。
本人希望欄に記載がある場合、採用する側は「絶対条件」と理解するケースが多いです。応募者からすれば「こうなればいい」と気軽に記入した内容でも企業側からは「譲歩できない条件」と理解され、その条件が原因で書類選考に落ちてしまう可能性も考えられます。
本人希望欄は「どうしても譲歩できない条件がある場合だけ記入する」と解釈し、自分から条件を固めすぎないように気をつけましょう。
希望内容は募集要項の範囲内で記入する
基本ルール2つ目は、希望内容は募集要項の範囲内で記入することです。
募集要項には、職種・勤務地・勤務時間などさまざまな情報が載っていると思いますが、本人希望欄に希望を書く場合は、募集要項の範囲内で希望を記入してください。
例えば、勤務時間が9:00〜18:00と記載されているにも関わらず、10:00〜19:00を希望するなど、自分の都合だけを考えて希望を伝えるのは良くありません。
自分勝手な印象を与えるだけでなく、「募集要項を読まずに応募したのでは?」という不信感をもたれてしまう可能性もあります。希望を書く場合は「募集要項の範囲内で配慮してもらう」気持ちを忘れないようにしましょう。
否定形ではなく肯定形で伝える
基本ルール3つ目は、否定形ではなく肯定形で伝えることです。
同じ内容を伝える場合、否定形より肯定形で伝える方が相手に与える印象が柔らかくなります。例えば、「土日祝日は出勤不可能」より「月〜金曜日の勤務を希望します」の方が仕事に前向きな印象を伝えられるでしょう。
書類選考の段階では言葉で伝えることができません。そのため、ちょっとした言葉遣いにも気を配ることが重要です。
希望が特にない場合は「貴社の規定に従います」と記入する
基本ルール4つ目は、希望が特にない場合は空欄にせず「貴社の規定に従います」と記入することです。
「貴社の規定に従います」とは、「企業の定める就業規則に従います」という意味。空欄にしたり「特になし」と記入せず、就業規則に従う意思があることを伝えてください。
履歴書の本人希望欄に書いても良い内容と例文
基本ルールが把握できたら、本人希望欄に書いても良い内容を確認していきましょう。例文もご紹介するので、ぜひ、参考にしてください。
希望職種
企業の募集要項に複数の職種が掲載されている場合は、自分が希望する職種を記入します。記入する際は、募集要項に記載されている職種名を記入しましょう。
例文
- 営業職を希望いたします
募集要項に「営業職」と記載されているのにも関わらず「個人営業」や「ルートセールス」など、勝手に違う名称に変換しないよう注意してください。
希望勤務地
希望勤務地を記入する際は、企業側に納得してもらえるような理由を添えましょう。勤務地が全国にあるような募集の場合は、地域を限定し過ぎないことがポイントです。
例えば「東京都」ではなく「首都圏」と広範囲で記入するだけで、相手に与える印象は異なります。ただし、勤務地が限定されている場合は「東京都」と地域を限定しても問題ないでしょう。
例文
- 介護の必要な家族がいるため、首都圏エリアの勤務地を希望いたします
- 介護の必要な家族がいるため、〇〇県・〇〇県のいずれかの勤務地を希望いたします
また、現在は遠方でも採用後に引越しする予定がある場合は「採用していただけた場合は、通勤可能エリアに転居を考えております」と記入しましょう。
希望勤務時間
希望勤務時間を記入する場合も、企業側に納得してもらえるような理由を添えてください。
例文
- 子供の保育園の迎えのため、〇曜日は18時に退勤させていただきたいです
勤務時間の希望を記入する際は「〇時以降は残業は不可能です」のように断定的に記入しないように注意しましょう。
希望勤務条件
その他の希望勤務条件を記入する際も、企業側に納得してもらえるような理由を添えるようにしましょう。
例文
- 業務に支障をきたすことはありませんが、持病の定期検診のため、月に一度の半日休暇を希望いたします
なお、健康上の理由で希望を記入する場合は、業務に支障をきたすか否かを必ず記入してください。記入することでマイナスの印象を与えてしまう可能性はゼロではありませんが、入社後のトラブルを防ぐためにも必要な情報です。
パート・アルバイトの場合は勤務可能な条件を記入する
パートやアルバイトで応募する場合は、実際に勤務可能な条件を記入しましょう。
例文
- 土日祝日を含む週4日程度の勤務を希望いたします
- 9:00〜17:00内で5時間程度の勤務が可能です
企業は人手が不足している時間帯にパートやアルバイトの労働力を求めるため、勤務可能日時の情報は重要になります。家庭や学業の都合で勤務可能な時間が限られている場合は、必ず記入しましょう。
連絡可能時間
企業から電話連絡がある場合は、連絡可能時間を記入しましょう。あらかじめ電話対応ができない理由を伝えておけば、企業から不信感を抱かれることがありません。
例文
- 現在就業中のため、平日の〇時以降にご連絡をいただけると幸いです
- 現在就業中のため、平日の9〜17時はお電話にでられない場合がございます。出られない場合は折り返しご連絡いたしますので、留守番電話にメッセージを残していただけると幸いです
なお、就業中などの理由から電話に出られない時間帯が多い場合は、留守番電話の設定をしておくことを忘れないようにしましょう。
折り返しの連絡をする場合は時間に注意。必ず、企業の就業時間内に連絡しましょう。当然ですが、連絡希望時間を記入する場合も企業の就業時間内を記入してください。
入社可能日
即日入社可能でない場合は、入社可能日を記入しましょう。
例文
- 現職を〇月〇日で退職予定のため、〇月〇日より就業可能です
ただし、記入してもいいのは退職予定日が確定している場合のみ。正式に退職日が確定していない場合は記入しない方が安全です。自分で〇月までに退職すると決めていても、なにかしらのトラブルで退職日が遅れる可能性もあるためです。
退職日が遅れた場合、入社可能日にも影響する可能性があります。企業は入社日に合わせさまざまな準備を進めるため、入社可能日が遅くなると企業に迷惑をかけてしまいます。
企業に迷惑をかけないためにも、入社可能日が確定している場合のみ記入しましょう。
履歴書の本人希望欄を記入する際の注意点
履歴書は書類選考を突破するための重要な書類。ちょっとしたことでマイナスイメージを与えてしまう可能性もあるため、以下のことには注意しましょう。
給与など待遇面の希望は記入しない
1つ目の注意点は、給与など待遇面の希望は記入しないことです。
働くうえで給与は大きなモチベーションになります。そのため、給与に対する希望がある人もいるでしょう。しかし、書類選考の段階で給与の希望を記入することはおすすめしません。
冒頭でもお伝えした通り、本人希望欄は応募者が軽い気持ちで書いたとしても企業は「譲歩できない条件」ととらえる可能性があります。たとえ熱意を伝えるために「年収は〇〇円以上を希望いたします」と記入しても、企業側からは自己本位な人と勘違いされてしまうかもしれません。
書類選考後に行われる面接の場では、待遇や勤務条件について確認や交渉できる機会があります。待遇面の交渉は書類選考後に機会があると考え、書類選考の段階では絶対に譲歩できない条件以外は記入しないように心がけましょう。
希望はできるだけ広い範囲で記入する
2つ目の注意点は、希望はできるだけ広い範囲で記入することです。
例
- 希望勤務地:関東エリア→○ 東京都→×
- 希望休日:土曜日もしくは日曜日のどちらか1日(月により調整可能)→〇 毎週土日祝日→×
働くことは生活をすること。それぞれ事情があるのは仕方のないことのため、希望を伝えることは問題ありませんが、できる限り広い範囲で伝えてください。
まずは書類選考を突破することが重要。細かい事情や希望は面接が進むに連れ交渉する機会があるため、履歴書の段階で条件を狭めることは避けましょう。
本人希望以外のことは記入しない
3つ目の注意点は、本人希望以外のことは記入しないことです。
当然ですが、本人希望欄に書くべき内容は業務に関する希望だけです。入社意欲をアピールしたいからといって、本人希望欄に自己PRや志望動機を記入するのは適切ではありません。
希望がない場合は「貴社の規定に従います」と記入し、他には記入しないようにしましょう。
希望は簡潔に記入する
4つ目の注意点は、希望は簡潔に記入することです。
採用担当者は多くの応募者の履歴書に目を通します。短時間で正確に内容を伝えるためには、簡潔な文章が最適です。
「〇〇のため、〇〇を希望します」と、無駄なことは記入せずに簡潔に記入しましょう。丁寧に書こうとするあまり、長々とした文章にならないよう注意してください。
まとめ・履歴書の本人希望欄のルールを把握し書類選考突破を目指そう
履歴書の本人希望欄には、譲歩できない条件のみ記入することが鉄則。細かい希望は面接で交渉する機会があるため、履歴書の段階では自分から範囲を狭めないように注意しましょう。
この記事で履歴書の本人希望欄の基本ルールや注意点を把握・実行し、書類選考突破を目指してください。
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この記事の監修者
松澤裕介 【キャリアアドバイザー】
キャリアアドバイザーとして、転職相談3,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間1,000名以上の履歴書、職務経歴書を作成。主に医療・介護業界の人材紹介を担当。「シニア人材の転職市場・転職の注意点」などのテーマで記事やコラムを監修。