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シニアでも無理なく続けられる運動21選!やり方や注意点も解説

高橋正美 【健康管理士一般指導員】

健康

シニアにおすすめの運動
21選!

高齢になるに連れ体力の衰えを感じるのは当然のこと。しかし運動を始めようと思っても何から始めたらいいのかわからない人も多いでしょう。この記事ではシニアにおすすめの運動をご紹介します。

目次

シニア世代が運動で得られるメリットとは?

シニア世代が運動で得られるメリットとは

運動を始めてもいつの間にか続かなくなってしまった経験はありませんか?1つのことを継続するのは意外に難しいこと。それは運動も同じです。

しかし、運動で得られるメリットが大きければ無理なく運動を継続できるかもしれません。

以下は厚生労働省が発表している、介護が必要となった主な原因です。(※1)

1位

2位

3位

要支援1

高齢による
衰弱

関節疾患

骨折・転倒

要支援2

関節疾患

骨折・転倒

高齢による
衰弱

要介護1

認知症

脳血管疾患

骨折・転倒

要介護2

認知症

脳血管疾患

骨折・転倒

要介護3

認知症

脳血管疾患

骨折・転倒

要介護4

脳血管疾患

骨折・転倒

認知症

要介護5

脳血管疾患

認知症

骨折・転倒

※1:厚生労働省|2022年 国民生活基礎調査の概況・介護が必要となった主な原因を基に作成

関節疾患や骨折・転倒、脳血管疾患や認知症などの症状が多いですが、これらは日常的な運動により予防効果が期待できます。(※2)

運動が健康維持や介護予防に効果があることを理解すれば、運動を行うモチベーションが上がるはず。いつの間にか習慣化されるかもしれません。

※2:厚生労働省|身体活動・運動

転倒リスクの軽減

1つ目のメリットは、転倒リスクの軽減です。介護が必要となった主な原因でも、骨折・転倒は大きな割合を占めており、介護予防には転倒リスクを減らすことが重要であることがわかります。

高齢者が転倒する主な原因は筋力不足。(※3)身体機能の低下と共に筋力も衰えていくのは自然なことですが、簡単な筋トレを行うだけで転倒リスクは軽減されます。

特に、足やお尻を中心とした下半身の筋トレは効果大。さらに、腰や膝周りの筋トレを行えば関節への負担も軽減され、関節疾患の予防にも効果的です。

※3:内閣府大臣官房政府広報室|政府広報オンライン

免疫力アップによる感染症予防効果

2つ目のメリットは、免疫力アップによる感染症予防効果が期待できることです。ウォーキングやエアロビクスなどの有酸素運動は、心肺機能を向上させる効果があります。

心肺機能が向上すると免疫力が高まるため、風邪などの感染症予防に効果あり。さらに、血流良化による食欲増進、腸内環境の良化などのメリットが期待できます。

また、運動をしたことで体温が上がり、程よい疲労感を感じるため、よく眠れるようになったという声もあります。

ウォーキングやエアロビクスなどの有酸素運動は、心肺機能を向上させる効果があります。  心肺機能が向上すると免疫力が高まるため、風邪などの感染症予防に効果あり。さらに、血流良化による食欲増進、腸内環境の良化などのメリットが期待できます。

シニア世代なら、1日20分程度のウォーキングや10分程度の筋トレ・ストレッチでも効果が期待できるため、ぜひチャレンジしてください。

生活習慣病の予防改善効果

3つ目のメリットは、生活習慣病の予防改善効果が期待できることです。生活習慣病とは、食事・運動・休養・喫煙・飲酒などの生活習慣が深く関与し、それらが発症の要因となる疾患の総称のこと。

高齢者に多い高血圧症や糖尿病、心疾患なども生活習慣病の1つです。運動を行うことにより、動脈硬化・心筋梗塞のリスク減少、高血圧・糖尿病・肥満の予防や改善効果が期待できます。(※4)

動脈硬化・心筋梗塞のリスク減少、高血圧・糖尿病・肥満の予防や改善効果が期待できる

生活習慣病の予防は、充実したシニアライフを送るための重要なカギです。ぜひ、簡単な運動で健康な身体を維持してください。

※4:健康長寿ネット|有酸素運動とは

認知症予防効果

4つ目のメリットは、認知症予防効果が期待できることです。運動により脳内の「海馬」が刺激され、記憶力の向上や物忘れの防止、認知症予防効果が期待できます。(※5)

運動により脳内の「海馬」が刺激され、記憶力の向上や物忘れの防止、認知症予防効果が期待できる

認知症は、介護が必要になった主な原因でも1位・2位を占めています。簡単な運動習慣を身につけ、認知症予防を心がけてみませんか?

※5:健康長寿ネット|認知症の予防

ストレス発散効果

5つ目のメリットは、ストレス発散効果が期待できることです。天気の良い日に散歩をして「気持ちいい」と感じた経験はありませんか?

気持ちいいと感じる理由は、太陽光や緑の多い景色に触れるだけでリラックス効果が得られるためです。

また、適度な運動を行うと、ドーパミンやセロトニンのような「幸せホルモン」と呼ばれる神経伝達物質が誘発されます。それらの効果もあり、運動することでストレス発散効果が期待できるのです。

高齢になると若い頃のように身体が思うように動かなくなる人もいるでしょう。外出を控え家にこもってしまうと、気持ちが沈んでしまう可能性が高くなりがち。

無理をしない範囲でウォーキングを行うだけでも、気持ちがリフレッシュされます。

一人暮らしの高齢者が抱えるリスク・見守り対策・支援を徹底解説!

座ったままできるストレッチ

座ったままできるストレッチ

さまざまな効果が期待できる運動ですが、無理は禁物です。まずは、座ったままできる簡単なストレッチから始めてみましょう。

日常生活で座位など同じ姿勢が続いたり、運動で同じ動作が繰り返されたりすることで筋の柔軟性に偏りが出始めます。

筋は関節を通して骨に付着し、筋が収縮することで骨が動かされ腕や脚を曲げることができますが、筋の柔軟性に偏りが出始めると、硬くなった部分では動きが制限されるようになってしまうのです。

そこで、必要になる運動がストレッチ。ストレッチを行うと、筋の柔軟性(関節可動域)が高まる効果が期待できます。

座ったままできるストレッチでは、以下の4点に気をつけて行ってください。

座ったままできるストレッチの注意事項
  • 安定感のある椅子を使う
  • 平らな場所に椅子を置く
  • 体を動かす際は反動をつけずにゆっくり伸縮させる
  • 呼吸をとめない

慣れないうちはストレッチの最中に呼吸を止めてしまいがちです。呼吸を止めてしまうと筋肉や関節が硬くなってしまい、ストレッチの効果が半減してしまうため、常に呼吸をするように意識しましょう。

首の筋肉をほぐす

1つ目は、首の筋肉をほぐすストレッチです。首周りがほぐれると、肩こり改善効果が期待できます。

首の筋肉をほぐす
  1. 背筋を伸ばしてイスに座る
  2. ゆっくりと左右、前後に首を傾ける
背筋を伸ばしてイスに座る  ゆっくりと左右、前後に首を傾ける

イラストのように、肩から首筋に手を添えると動きやすくなります。

肩甲骨をほぐす

2つ目は、肩甲骨をほぐすストレッチです。肩甲骨がほぐれると、肩こりの改善や姿勢の改善効果が期待できます。

肩甲骨をほぐす
  1. イスに座り両腕を真っ直ぐに上げる
  2. 肩甲骨を寄せるように肘を引く
  3. ゆっくりと1の姿勢に戻す
イスに座り両腕を真っ直ぐに上げる  肩甲骨を寄せるように肘を引く  ゆっくりと1の姿勢に戻す

イラストのようにタオルを使うと肘がブレないため、やりやすくなります。

腕をほぐす

3つ目は、腕をほぐすストレッチです。血行促進効果や腕の疲れや痛みの改善効果が期待できます。

腕をほぐす
  1. 左腕を胸の前へ伸ばす
  2. 右腕で左腕の肘を軽く押さえて10秒キープ
  3. 左右の腕を変えて同じことを行う
左腕を胸の前へ伸ばす  右腕で左腕の肘を軽く押さえて10秒キープ  左右の腕を変えて同じことを行う

秒数は目安です。痛みがなく、気持ちいい程度で抑えてください。

背中を伸ばす

4つ目は、背中を伸ばすストレッチです。血行不良や肩こりの改善効果が期待できます。

背中を伸ばす
  1. 背筋を伸ばしてイスに座る
  2. 胸の前で両手を組む
  3. 背中を丸めて、組んだ手を前へ伸ばす
  4. ゆっくりと2の姿勢に戻す
背筋を伸ばしてイスに座る  胸の前で両手を組む  背中を丸めて、組んだ手を前へ伸ばす  ゆっくりと2の姿勢に戻す

無理のない範囲で5〜6回繰り返しましょう。

お尻をほぐす

5つ目は、お尻をほぐすストレッチです。猫背や反り腰の改善、骨盤を引き締める効果が期待できます。

お尻をほぐす
  1. イスに浅めに座る
  2. 左足の足首を右足の太ももにのせる
  3. 上半身を前に倒して20秒間キープする
  4. 反対側も同様に行う
イスに浅めに座る  左足の足首を右足の太ももにのせる  上半身を前に倒して20秒間キープする  反対側も同様に行う

お尻は意外と硬くなっている部分です。ほぐすことで腰痛予防効果も期待できます。

脇腹を伸ばす

6つ目は、脇腹を伸ばすストレッチです。猫背・肩こり・腰痛予防効果が期待できます。

脇腹を伸ばす
  1. 足を大きく開き、イスに座る
  2. 左腕を頭の後ろに当て、右手を床につけ、脇腹を伸ばす
  3. 反対側も同様に行う
足を大きく開き、イスに座る  左腕を頭の後ろに当て、右手を床につけ、脇腹を伸ばす  反対側も同様に行う

イラストのように、両手を頭の後ろに置いても問題ありません。左右5〜10回程度を目安に行ってみましょう。

足の裏面を伸ばす

7つ目は、足の裏面を伸ばすストレッチです。血行促進効果や疲労を溜めにくくなる効果が期待できます。

足の裏面を伸ばす
  1. イスに浅めに座る
  2. かかとを上に向け、左足を伸ばす
  3. 胸を張りながら上半身を前へ倒し20秒キープ
  4. 反対側も同様に行う
イスに浅めに座る  かかとを上に向け、左足を伸ばす  胸を張りながら上半身を前へ倒し20秒キープ  反対側も同様に行う

痛みのない範囲で上半身を倒し、膝は曲げないように気をつけましょう。

足の前面を伸ばす

8つ目は、足の前面を伸ばすストレッチです。姿勢改善や腰痛予防効果が期待できます。

足の前面を伸ばす
  1. イスに浅めに座る
  2. つま先を天井に向け、左足を真っ直ぐに伸ばし5秒キープ
  3. 1の姿勢に戻す
  4. 反対側も同様に行う
イスに浅めに座る  つま先を天井に向け、左足を真っ直ぐに伸ばし5秒キープ  1の姿勢に戻す  反対側も同様に行う

左右5〜10回程度を目安に行いましょう。

口腔体操

9つ目は、口腔体操です。口周りの筋肉を動かすことで、噛む力・話す力などの衰え予防効果が期待できます。

口腔体操
  1. 「うー」「いー」を繰り返す
  2. 舌をほほの内に押しつける
  3. 「ぱ」「た」「か」「ら」をはっきりと発音する
「うー」「いー」を繰り返す  舌をほほの内に押しつける  「ぱ」「た」「か」「ら」をはっきりと発音する

上記の動き以外でも、普段からできるだけ口周りを動かすことを意識してみるといいかもしれません。

室内でできる運動

室内でできる運動

屋外での運動が好きな人も、雨の日や暑さの厳しい時期は外に出たくないと思うこともあるでしょう。そんなときは、室内でできる運動がおすすめです。

筋力トレーニング

室内運動1つ目は、筋力トレーニングです。年を重ねると筋力が衰えるのは自然なこと。しかし、対策を行わないと怪我や病気の原因になる可能性が高いため、適度な筋トレが必要です。

ご紹介する筋トレはどれも簡単な内容なので、ぜひチャレンジしてください。

スクワット

スクワットは、大臀筋・大腿四頭筋・ハムストリングなどの足やお尻の大きな筋肉が鍛えられるトレーニングです。筋トレと同時に有酸素運動にもなる効果的な運動の代表です。

スクワット
  1. つま先を少し外側に向け、足を肩幅より少し大きく開いて立つ
  2. お尻を真っ直ぐ下に落とすように膝を曲げる
  3. 膝がつま先より前にでないように注意しながら、太ももと床が並行になるまで腰を落とす
  4. 1の姿勢に戻す
つま先を少し外側に向け、足を肩幅より少し大きく開いて立つ  お尻を真っ直ぐ下に落とすように膝を曲げる  膝がつま先より前にでないように注意しながら、太ももと床が並行になるまで腰を落とす  1の姿勢に戻す

腕は胸の前で組む・頭の後ろで組む・前に伸ばすなど、自分のやりやすい方法で問題ありません。

その場足踏み

その場足踏みは、足の付け根にある腸腰筋を鍛えるトレーニングです。腸腰筋を鍛えることで、反り腰の改善や腰痛予防効果が期待できます。

その場足踏み
  1. 背筋を伸ばし、イスに浅く座る
  2. その場で足踏みをする
背筋を伸ばし、イスに浅く座る  その場で足踏みをする

腰が反らないよう、お腹に力をいれて行ってください。

仰向けの上体起こし

仰向けの上体起こしは、腹筋を鍛えるトレーニングです。姿勢の改善や疲れが溜まりにくい身体になる効果が期待できます。

仰向けの上体起こし
  1. 両膝を立てて、仰向けに寝転ぶ
  2. 両手を両膝に置いたまま、上体を起こす
  3. 肩甲骨が床につかない程度まで上体を戻す
両膝を立てて、仰向けに寝転ぶ  両手を両膝に置いたまま、上体を起こす  肩甲骨が床につかない程度まで上体を戻す

イラストのように、頭の後ろで手を組んでも問題ありません。ただし、腕の力で起き上がらないように気をつけましょう。

うつ伏せの上体起こし

うつ伏せの上体起こしは、背筋を鍛えるトレーニングです。姿勢改善効果が期待できます。

うつ伏せの上体起こし
  1. うつ伏せになり、胸の横に両手をつく
  2. 両手で床を押して、ゆっくりと上半身を起こす
  3. 5〜10秒キープする
  4. 1の姿勢に戻す
うつ伏せになり、胸の横に両手をつく  両手で床を押して、ゆっくりと上半身を起こす  5〜10秒キープする  1の姿勢に戻す

腰に痛みがでない範囲で行いましょう。

バランス運動

室内運動2つ目は、バランス運動です。高齢になると身体機能の低下によりバランスを保つ機能が衰えがちです。バランス運動を行うことで転倒予防に効果があるため、ぜひ試してみてください。

片足立ち

片足立ちは、バランス運動の代表的な運動です。やり方は簡単。手を腰に当て、片足でバランスを保つだけです。

手を腰に当て、片足でバランスを保つだけ

両目を開けて片足立ちできる時間が20秒以下の方、片目で5秒以下の場合は転倒リスクが高くなるといわれています。

片足立ちを行う際は、フラついた場合に転ばないよう、すぐに手で支えられる壁の近くなどで行いましょう。

四つ這いバランス

四つ這いバランスは、体幹が安定する効果があります。少しきついポーズのため、運動に慣れてきた頃から始めてみるといいかもしれません。

四つ這いバランス
  1. 四つ這いになり、両手両足を肩幅に広げる
  2. 左腕を前に、右足を後ろに伸ばし、5秒間キープする
  3. 1の姿勢に戻す
  4. 反対側も同様に行う
四つ這いになり、両手両足を肩幅に広げる  左腕を前に、右足を後ろに伸ばし、5秒間キープする  1の姿勢に戻す  反対側も同様に行う

手と足を同時に上げるのがきつい場合は、手と足を交互に上げて行ってみましょう。

シニア向けヨガ

室内運動3つ目は、シニア向けヨガです。ヨガとは、呼吸や姿勢を意識しながら心身の緊張をほぐすための運動のこと。身体の柔軟さやバランスの良い筋力がつき、リラックス効果も期待できます。

ヨガは幅広い世代から人気のある健康法です。中でもシニア向けヨガには以下の特徴があるため、初心者でも安心して行えます。

シニア向けヨガの特徴
  • 自分の身体だけでなく、タオルやイスなどの補助器具を使ってポーズをとる
  • 痛みや動かしづらい部位があっても無理せずに行える
  • ポーズにこだわらない

シニア向けヨガは、地域のスポーツセンターや公民館、スポーツジムなどで行っていることが多いです。お住まいの地域のシニア向けヨガに参加すれば、同じような目的の仲間ができるかもしれません。

エアロビクス

室内運動4つ目は、エアロビクスです。エアロビクスは、音楽に合わせて身体を動かす有酸素運動のこと。免疫力アップ・生活習慣病の予防・認知症の予防などの効果が期待できます。

エアロビスクと聞くと、激しい運動をイメージする人が多いかもしれません。しかし、歩きを中心としたエアロビクスならシニア世代にも向いています。

時間も15分程度の短いものから60分程度の本格的なものまであるため、自分にあったレベルで楽しめます。

インターネットがつながる環境なら自宅でのエアロビクスも可能。今は、たくさんのエアロビクス動画が公開されているため、友人と一緒に自宅で運動が楽しめます。

ラジオ体操

室内運動4つ目は、ラジオ体操です。言わずと知れたラジオ体操。誰もが一度は行ったことがあるでしょう。ラジオ体操は、骨・関節・筋肉をまんべんなく動かす全身運動です。

3分間のラジオ体操を行うことで、体力や体幹の向上、身体のゆがみを整える効果が期待できます。できれば、1日2〜3回行うと効果的。まずは、朝のラジオ体操を習慣にしてみてはいかがでしょうか?

ラジオ体操の正しい動きは、こちらから確認できます。

屋外で行う運動

屋外で行う運動

最後にご紹介するのは、屋外で行う運動です。天気の良い日は、屋外での運動にチャレンジしてみましょう。太陽の光を浴びるだけで、気持ちが明るく前向きになるはずです。

ウォーキング

屋外運動1つ目は、ウォーキングです。ウオーキングとは、日常の歩きや散歩とは異なり、「健康のため」という目的を持って行う歩きのことで、シニア世代にも人気があります。同世代でウォーキングを行っている人も多いのではないでしょうか?

ウォーキングのメリット
  • 気軽に始められる
  • 体脂肪燃焼効果
  • 生活習慣病予防効果
  • 筋力アップ
  • 骨粗しょう症予防
  • 血行が良くなる
  • ストレス解消 など

まずは、自宅周辺の散歩から始め、徐々に距離を伸ばしていくと無理なく続けられます。また、姿勢や歩き方を意識すると効果が上がるため、以下のポイントを意識してみましょう。

ウォーキングのポイント
  • 視線は15㎝先をまっすぐに見る
  • お腹に力を入れるように意識する
  • 上半身はまっすぐに保つ
  • 背筋を伸ばし、姿勢を意識する
  • できるだけ大股で歩く
  • かかとから地面を踏み、つま先で蹴り出す
  • 足の指をしっかり使って地面を捉える
  • 肘は軽く曲げて後ろに引き、できるだけ腕を振って歩く
  • ウォーキングの前後に簡単なストレッチをする

腰や膝が悪い方、脳卒中やパーキンソン病、水頭症などと診断されている方は、このような歩き方が難しい場合もありますので、歩き方についてかかりつけ医に相談して下さい。

ウォーキングは仲間がいると続きやすいものです。ご家族やご近所の人を誘って始めてみてはいかがでしょうか?

ゲートボール

屋外運動2つ目は、ゲートボールです。一昔前まではあまりメジャーではなかったゲートボールですが、近年では誰もが楽しめるユニバーサルスポーツへと変化しています。

ゲートボールは5人1チームの団体戦です。T字型のスティックで自分のボールを打ち、決められた順番に3つのゲートを通過させ、ゴールポールに当てれば上がり。ゲートとゴールにはそれぞれ得点があり、試合終了までに多くの得点を上げたチームが勝ちとなります。

ボールの直径は7.5cmと大きいため初めての人でもボールが当たりやすく、体力もそれほど必要ありません。転倒のリスクも低く、のんびりと楽しみながらできるため、シニア世代にピッタリです。

「ユニバーサルスポーツ として注目されている「ゲートボール」とは?」

水中ウォーキング

屋外運動3つ目は、水中ウォーキングです。水中ウォーキングは、腰や膝に痛みのある人でも比較的簡単に身体が動かせる運動の1つ。

水圧がかかる中、しっかりと呼吸しながらウォーキングすることで、心肺機能が向上し全身の血流が良くなる効果が期待できます。

地域のスポーツセンターにプールがある場合は、一度顔をだしてみてはいかがでしょうか?おしゃべりをしながら、水中ウォーキングを楽しんでいるシニアが大勢いるかもしれません。

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シニアが運動を行う際の注意点

運動を始める理由は人それぞれだと思いますが、健康維持を目的に始める人は多いでしょう。そのため、運動が病気やケガの原因になってしまっては本末転倒です。ここでは、シニアが運動をする際の注意点をご紹介します。

無理は禁物!体力に合った運動を行う

注意点1つ目は、体力に合った運動を行うことです。シニアが運動をする際に重要なのは、無理をしないこと

無理をしないためのポイント
  • 疲れたら、しっかり休憩をとる
  • 準備体操とクールダウンを行う
  • 運動量や頻度は徐々に上げる

まずは、上記を心がけてください。

特に、「運動を始めよう!」と思ったときはやる気が溢れているため無理をしてしまいがちです。短時間で運動量を増やすのではなく、少しの運動量を長期的に続けるイメージで、無理なく続けられるペースを見つけましょう。

体調の変化に注意する

注意点2つ目は、体調の変化に注意することです。

注意するポイント
  • 運動する前には体温や血圧を測る
  • 持病がある人は、主治医に運動の内容を相談する

自分の体調が把握できるのは自分自身です。運動した後に体調が悪化した場合は、運動をお休みしたり病院を受診したりして、自己管理をしっかり行いましょう。

水分補給をしっかり行う

注意点3つ目は、水分補給をしっかり行うことです。運動中はつい夢中になり、水分補給を忘れがち。運動を始める際には、飲み物とタオルをセットして持っていく習慣を身につけると安心です。

年を重ねるにつれ、体内の水分は失われやすくなります。喉が渇く前に、こまめに水分補給することを忘れないよう心がけてください。

まとめ・長期間継続が効果的なシニア運動のポイント

充実した老後を過ごすためには、なにより健康であることが大切です。シニアが健康で過ごすためには、適度な運動が必要。ポイントは、少しの運動量でもいいので長期間続けることです。

運動不足が気になっている人は、まずは室内でできる運動から始めてみてはいかがでしょうか?身体の不調が改善されたり気持ちが明るくなったり、きっとなにかしらの変化を感じられるはずです。

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参考資料

厚生労働省|2022年 国民生活基礎調査の概況・介護が必要となった主な原因
厚生労働省|身体活動・運動
内閣府大臣官房政府広報室|政府広報オンライン
健康長寿ネット|有酸素運動とは
健康長寿ネット|認知症の予防

この記事の監修者

高橋正美 【健康管理士一般指導員】

日本FP協会所属のファイナンシャルプランナー(CFP®認定者)として相談業務にあたる中、お客様の急死や、若い仲間の大病による入院などを目の当たりにして、生活習慣病予防の大切さを痛感。医療費等の支出削減を図るためにも、健康管理が重要であることに気づき、健康管理士一般指導員の資格を取得。お客様相談の中で、必要に応じて健康寿命延伸のための情報も提供している。

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