看護師の自己PR 内定に一歩近づく履歴書・自己PR欄の書き方ポイント
看護師の自己PRの書き方を例文含めパターン別にご紹介!看護師に求められるスキルや経験をシニア専門のキャリアアドバイザーに聞いて詳しく解説!
- 目次
看護師は幅広い職場で活躍しており、病院や一般企業、施設など多岐に渡ります。
看護師は資格を必要とする仕事なので、他の業界に比べれば年齢を重ねても採用されるケースは多いですが、中高年は若い人に比べて、採用される確率は下がります。
では、シニア看護師はどういう点をアピールすれば、採用されやすくなるでしょうか。
ここでは、自己PRを書く際のポイントや、例文をご紹介します。
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看護師ってどんな仕事?
看護師の業務は働く場所によって多少異なります。
ここでは仕事内容や活躍の場についてご紹介します。
看護師は診療の補助と療養上の世話を専門とし、資格が必須の仕事です。
たとえば、医師の指示のもと行う採血や、ケガや病気で入院した時、医師に言えない不安や今後の希望や思いの代弁者として役割を果たします。
退院後の生活を見越して、社会福祉士やケアマネジャーと連携し、社会資源の選定をするために多職種連携の架け橋として活躍しています。
また、治療が思うように進まない時に、患者の思いやつらさに寄り添い、時には回復を喜び寄り添うメンタルサポートも重要な役割もあります。
看護師は治療だけでなく、生活全般に寄り添い、患者を身体的・精神的に支えています。
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看護師の活躍の場
看護師はそれぞれ、専門分野やライフワークバランスによって働き方が異なります。
ここでは簡単に活躍の場をご紹介します。
シニアタイムズでは看護師の活躍の場について、詳しく取り上げた記事がありますので、下記のリンク先も参考にしてみてください。
シニア看護師の活躍の場ってどこ?年齢を気にせず働ける職場を教えます!
クリニック
血圧、体温、バイタルチェックなど、医師の補助作業を行います。クリニックは病院に比べ、難しい処置などがありません。また、クリニックの数は非常に多いので、自宅周辺で仕事が探しやすいのもメリットです。
病院
診療の補助、療養上の世話と幅広い業務を行います。
病院での看護師は主に病棟、外来、手術室の3つに担当が分かれていて、業務内容も異なります。
また、病院といっても小さな病院から大きな病院まであるため、基本的な医師をサポートする業務という部分は変わりませんが、規模により業務内容は異なります。
大きい病院ほど専門的な能力、小さな病院ではオールラウンドな能力が求められます。
診療科目によって分野が分かれているため、専門的に仕事をしたい人にとって良い環境です。
福祉施設
福祉施設でおかれる看護師の人数は少なく、さまざまな業務を任されるためやりがいがあります。
内容としては利用者の健康管理や体調不良の時に受診の付き添い、家族の介護相談など幅広くなります。また、福祉施設では介護士と連携しながら利用者のサポートを行います。利用者の緊急時の夜間対応なども行います。
訪問看護
1日4~5件の利用者の自宅へ訪問し、健康管理やターミナルケアなどを行います。
医療的視点を持ちつつ、家族に寄り添った視点も持つ必要があります。
患者ひとりひとりに対して時間をかけて関わりたい方におすすめです。
企業の健康管理室
産業看護師(企業で働く看護師)は、従業員の健康管理をメインとした業務です。
一般的な看護師の業務との一番の違いは、患者ではなく、健康状態の従業員の健康管理をすることです。
健康診断時に指摘された項目の指導や、労働者の心のケアにあたります。ここでは精神的に追い詰められないための「予防」に重点を置いていることが多いです。
看護学校の教員
看護学校の教員は、臨床経験5年以上で一定の研修を受けることでなることができます。教員の多くは、将来看護師を目指す学生の育成の手伝いです。先生自身が大学院や研究をしながら教員をしているパターンが多いです。
必要なスキル
ここでは、看護師として働くために必要とされているスキルを3つご紹介します。
体力や精神的に強い
看護師は24時間、365日働きます。当然夜勤業務もあり、体力も必要です。
それを維持するために、常に生活リズムを整え万全の体制にしていく必要があります。自分自身の健康管理も怠ってはいけません。
また、看護師は命を扱う仕事のため、責任が重く高い技術が求められます。そのため、厳しい言葉が飛び交うこともあります。
しかし、この体力や精神的な強さはすぐに身に付くものではありません。
患者に感謝された経験やさまざまな困難を乗り越え、体力的にも、精神的にも強くなっていきます。
コミュニケーション力
コミュニケーション力は重要です。
今後の方針などを決定する際には医師、患者、患者の家族とコミュニケーションをしっかり取って決めていく必要があります。
また、コミュニケーションは一方的に伝えるだけではなく、聞くことも求められます。
お互いに聞きやすく話しやすい雰囲気や環境が必要となり、その過程で信頼関係が構築されます。そのため、患者の求めることや、どのタイミングで話をするべきかなど考える必要性も出てきます。
観察力
看護師は患者の言動・行動などから患者の変化を察知しなくてはなりません。観察力は経験や知識に応じて視点が変わります。それよりも患者に寄り添う気持ちによって多くの観察点が見つかります。
これがコミュニケーションと重なると、患者が求める適切なタイミングでケア提供ができると信頼関係構築が向上します。
自己PRの書き方のポイント
ここでは、経験別に自己PRの書き方のポイントをご紹介します。
自己PRでは、「仕事へのこだわりや強み、その成果」をアピールします。
自分のことばかりを伝えるだけではなく、従業先のニーズを見据えて書く必要があります。
今からご紹介する看護師の自己PRの書き方のポイントを意識しながら書いてみましょう。
経験者の場合の自己PRの書き方
1.同じような就業先への転職
・今までの経験のアピール
・病院での委員会活動での成果
・就業先病院の魅力、どんなことをしたいのか
今までと同じような就業先への転職は、これまでの経験を生かした自己PRを書くことができます。
経験は非常に強みになります。今までの経験を生かしながら新たな業務にチャレンジしたいといった意欲的な部分を見せると、好印象でしょう。
2.違う就業先への転職
・今までの経験と必要なスキルのアピール
・就業先の魅力、そこでどんなことをしたいのか
・今後自分のキャリアプラン
今までの経験から、今回希望する就業先へ生かせるポイントを書きましょう。
先程ご紹介した通り、新しいことに取り組む意欲的な姿勢は、良い印象を与えます。
また、自分自身が新しい就業先でどのように働きたいか、しっかりと先を見据えたキャリアプランがあるのであれば、それについて書くと良いでしょう。
未経験者の場合の自己PRの書き方
・今までの経験で看護師に活かせるもののアピール
・転職を決めたきっかけ
看護師に求められている必要なスキルを生かした自己PR文を書きましょう。
経験がない分、前職で培ってきた能力をアピールします。先程ご紹介したスキルでもよいですが、他にも生かせるものがあるのであれば、それについて書きましょう。
ブランクがある人の場合の自己PRの書き方
・積極的にまた頑張りたいというアピール
・復帰を決めた後押し(家族からの言葉や、やりたいことなど)
・ブランクの間どのように過ごしたのか
中高年の方の場合、子育てなどで看護師業界からしばらく離れていた方もいらっしゃると思います。
ブランクがある分、また看護師として頑張りたいといった、積極的なアピールがあると良いでしょう。
また、看護師を離れていた期間、どのように過ごしていたか、それが看護師として再び働きたいという理由につながるのであれば、しっかりと書きましょう。
シニアの場合の自己PRの書き方
・ベテランのアピール
・管理職経験
・後輩指導歴
シニアの場合は、ベテランであることをアピールしましょう。
長く勤めている場合、管理職や新人の育成などに携わったことがある方も多いと思います。
ベテランさをアピールすることにより、即戦力としてすぐにでも活躍を期待でき、採用される確率が大いにアップすることでしょう。
経験別・看護師の自己PRの例文
ここでは、経験別に看護師の自己PRの例文をご紹介します。
同じような就業先への転職の場合の例文(例:病院から病院へ転職)
◯◯病院で◯年働き、◯科と◯科の経験をしました。
病棟勤務では、感染対策委員会に所属し、活動の中で認定の資格を取得しました。
その後、資格を生かして院内で感染予防の勉強会を開催、感染予防のチームを立ち上げました。その結果、院内感染率の低下に貢献することができました。
今回、感染症の専門病棟がある貴院でこの経験を生かし、より専門的なスキルを身に付けたいと考えています。
違う就業先への転職の場合の例文(例:病院から福祉施設へ転職)
◯◯病院で◯年働き、◯科と◯科の経験をしました。
急性期病棟では入退院の激しい中、退院支援に携わりました。支援の中で退院後の患者の生活を支えたい、もっと時間をかけて患者と向き合いたいという思いが芽生えてきました。退院先との連携を図り、貴施設では、施設での生活が患者のQOL向上につながるように貢献したいです。
未経験者の場合の例文
数年前の家族の介護をきっかけに、家族を支えてくれた看護師と出会い、自分もなりたいと思いました。前職では、◯◯営業をしていたため、人の関わり方やニーズの分析は得意です。また、私が出会った看護師のように、患者に寄り添ったケアができる看護師なりたいと考えています。
ブランクがある人の場合の例文
育児のため、仕事を離れていました。育児に関しては家族が協力をしてくれることがきっかけで、また看護師として働きたいと強く感じました。
臨床を離れている分不安はありますが、育児の合間には、看護師復帰に向けて専門書を読み返すことで最新の技術について学びました。
今までの経験を生かし、これからも新しいことを身に着けながら活躍したいと思います。
シニアの場合の例文
◯◯病院で◯年働き、◯◯科と◯◯科の経験をしました。多くの診療科目で臨床経験を積んできました。前職で管理者(主任・師長など)を勤め、チームをまとめていました。
また、現在は新人の育成を行い、新人を含めたスタッフ全員が意見を言いやすい環境作りに貢献しました。この長年の経験を生かし、チームリーダーとして活躍できる看護師になりたいと思います。
まとめ
自身の経験や体験を振り返ってまとめることにより、充実した自己PRが書けるでしょう。
シニア看護師と若手の看護師の大きな違いは、経験が豊富な点です。今までの経験をアピールすることが、大きく差をつけるでしょう。ぜひこの記事を参考にしていただければと思います。
この記事の監修者
松澤裕介 【キャリアアドバイザー】
キャリアアドバイザーとして、転職相談3,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間1,000名以上の履歴書、職務経歴書を作成。主に医療・介護業界の人材紹介を担当。「シニア人材の転職市場・転職の注意点」などのテーマで記事やコラムを監修。