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シニア看護師の活躍の場ってどこ?年齢を気にせず働ける職場を教えます!

松澤裕介 【キャリアアドバイザー】

看護師は定年後も長く働ける仕事ですが、そのためには職場選びは非常に重要なポイントです。ここではシニアにおすすめな職場をご紹介します。

目次

一般的には、シニアの再就職は難しいという印象が強いかもしれませんが、実は看護師は定年後も長く働ける仕事です。
看護師不足といわれている今、ベテランの中高年の看護師や、経験豊富なシニア看護師が歓迎され、働く場所を選べば就職先に困ることはありません。
看護師は資格があれば、いきいきと長く働くことができるのです。

看護師として定年後も働いている人の割合は非常に高く、長年の経験を積んだ看護師は豊富な経験と確かな技術を持っていることから重宝されます。
この記事では、シニア看護師におすすめの活躍の場をご紹介します。

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シニア看護師の主な活躍場所1:病院


定年後も働いていた病院で再雇用として働くというケースが多くみられます。
病院により違いはありますが、定年後も働きやすいように夜勤業務は担当させないなど、仕事内容がシニア向けに整備されていることがあります。

また、場合によってはパートや常勤といった雇用条件も選択できます。
自分が長年働いていた病院でそのまま働けるということは、慣れた環境で仕事をすることができ、環境的にもストレスがかからないためおすすめです。
しかし、病院によっては力仕事を任せられることもあるため、体力に自信がない人は注意が必要です。

主な仕事としては、検温、採血、入浴介助、点滴管理、食事介助、口腔ケア、痰の吸引、看取りなどがあります。

シニア看護師の主な活躍場所2:クリニック

クリニックは日勤だけのため、夜勤業務があるところに比べれば体力勝負の仕事は少ないです。
また、診療科によって必要とされる体力は異なるため、体力的に自信がない人は診療科を選んで探してみましょう。

たとえば、内科や小児科、皮膚科、産婦人科、眼科は一般的に体力の消耗が少なく、シニア世代の看護師も働きやすい環境です。
クリニックはあらゆる場所にあり、自宅から近い距離で働きたいと考える人にとっては好条件な求人が見つかる可能性も高いでしょう。

主な仕事としては、診察の介助、採血、患者への説明などがあります。

シニア看護師の主な活躍場所3:福祉施設

福祉施設では、シニア看護師や、ブランクのある看護師も歓迎されます。
今後さらに高齢化社会が進むため、福祉施設で働く看護師の需要はあるでしょう。

施設によっては病院と比べて退職の年齢が高く、長くゆとりをもって働けるというメリットがあります。
実際に病院勤務をしていた看護師が定年後の再就職先として選択するのはほとんどが福祉施設です。

特別養護老人ホームは、介護職員が主となって仕事をしているため、看護師の仕事は採血や処置などが多く、そこまで難しい業務を任されないことがほとんどです。
そういったところも退職後の再就職先として選ばれる理由のひとつです。

主な仕事は、痰の吸引、検温、処置、食事介助、投薬管理など、入居者の健康管理になります。

シニア看護師の主な活躍場所4:訪問看護

訪問看護ステーションでは常に多くの看護師を募集しています。
仕事内容も病棟の看護の延長であることが多く、また、急変のリスクも低いため働きやすい環境といえるでしょう。

個人のお宅に向かう訪問看護と、福祉施設の巡回をする施設内訪問看護の2つがあります。
夜勤もないところや、あっても呼ばれたら対応する制度であることがほとんどです。
そこまで難しい処置ばかりではないため、体力的にも無理のない仕事ができます。

主な仕事内容としては点滴管理、痰の吸引、口腔ケア、排泄ケア、検温、体位交換、褥瘡処置、リハビリ、在宅での看取り、利用者や家族の心のケア、投薬管理などがあります。

シニア看護師の主な活躍場所5:企業の保健室

企業の保健室も再就職先の候補になります。
病院のような緊急の事態はほとんど起こらないため、穏やかに仕事ができます。


専門性が求められないことも多いため、安心して仕事をすることができます。
主な仕事は、職員の健康管理、体調不良時の対応があります。

福祉施設はどんな看護師に向いている?

ここではシニア看護師におすすめの活躍の場として、どういった人に向いているか、また、シニアが働きやすい理由をご紹介します。


<福祉施設の勤務に向いている人> 
・ゆったりと仕事がしたい
・利用者に寄り添う仕事をしたい
・チームワークを大切にしたい

<シニアが働きやすい理由>
・メインの仕事は介護スタッフがするため、看護師は採血や処置などの仕事が多い
・介護スタッフがいるので、他に比べて体力仕事が少ない
・他に比べて夜勤業務が少ない

福祉施設の看護師は利用者の生活面をサポートする役割です。そのため、他の看護業務に比べて特に利用者に寄り添った仕事ができます。
また、介護スタッフと協力しながらの業務になるため、チームワークでの仕事が好きな方にはおすすめです。

採血や処置といった簡単な業務が多いため、体力に自信がない、または長く働くことを考えた上で体力に自信がないと感じるのであれば、福祉施設を検討するのも良いでしょう。

訪問看護はどんな看護師に向いている?

<訪問看護の勤務に向いている人> 
・病院で働いてきた経験を生かしたい
・コミュニケーションが得意
・ひとりひとりの患者や家族とゆっくり関わりたい


<シニアが働きやすい理由>
・ほとんどが日勤業務であり、夜勤がある場合でもオンコールの当番や連絡受領後の対応であるため、規則正しい生活が送れる
・近場で働ける可能性がある

利用者の自宅で看護をするため、利用者の家族と接することが多いでしょう。
家族の要望やこだわりなどをくみ取る必要があるので、コミュニケーションが得意、またはコミュニケーションを大切にした看護業務をやりたい方にとって非常におすすめです。

訪問看護は主に日勤で、非常時以外はほとんど夜勤がありません。そのため、比較的、規則正しい生活が送れます。
また、エリアによって働くことができるので、自宅周辺で働くことがかなうことがあります。

まとめ


経験豊富なシニア世代の看護師だからこそできることがあり、シニア看護師の知識や技術を求めている職場はたくさんあります。

年齢を重ねるごとに体力面で心配になるところも多くなります。
福祉施設や、訪問看護といった、知識や技術を生かしながら、なおかつ体力の消耗の少ない職場を選択することも必要です。
自分のからだと相談をしながら、無理なく働ける環境で仕事をすることが大切です。

ぜひ、訪問看護や、福祉施設といったシニア需要の高い職場も視野に入れながら就職活動を行ってみてはいかがでしょうか。

あなたの積み上げてきた知識や、技術が求められています。
これからの時代は需要が多くなるため、自信を持って再就職先を探しましょう。

この記事の監修者

松澤裕介 【キャリアアドバイザー】

キャリアアドバイザーとして、転職相談3,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間1,000名以上の履歴書、職務経歴書を作成。主に医療・介護業界の人材紹介を担当。「シニア人材の転職市場・転職の注意点」などのテーマで記事やコラムを監修。

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