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最終面接の逆質問60選!転職者・新卒者が社長面接で使える例文を紹介

松澤裕介 【キャリアアドバイザー】

働く

最終面接の逆質問で内定をつかもう!
使える例文60選!

面接で「何か質問はありませんか?」と聞かれ、困った経験はありませんか?実は、この逆質問は面接において重要なポイントです。この記事では、最終面接の逆質問で使える例文をご紹介します。

目次

最終面接における逆質問とは?

最終面接における逆質問とは?

まずは、逆質問とは何か、どのような目的で行われるのかを確認しておきましょう。

逆質問とは面接中に「何か質問はありませんか?」と質問される行為のこと

逆質問とは面接中に「何か質問はありませんか?」と質問される行為のこと

面接の終盤で「何か質問はありますか?」と聞かれた経験はありませんか?面接での逆質問とはこのことです。

企業は逆質問をすることで、応募者のさまざまな側面を判断します。

一次面接や二次面接の面接官は採用担当者や希望する部署の社員であるケースが多く、主な目的は、大勢の応募者の中から次の段階に進める人を選別すること。つまり、スクリーニングです。

そのため、一次・二次面接の逆質問では実際の業務に関する詳細など、本当に気になることを質問する傾向にあります。

一方、最終面接の面接官は社長や役員が担当するケースが多く、主に応募者が自社と共に成長していけるかどうかを見ています。

もちろん、最終面接でもスクリーニングは行われますが、これまでの面接とは若干目的が異なります。そのため、最終面接での逆質問はとても重要です。

では、最終面接での逆質問にはどのような目的があるのでしょうか?

企業が逆質問をしてくる目的は複数ある

逆質問の目的  応募者の入社意欲や熱意を確認するため  応募者の不安や疑問を解消して内定辞退を防ぐため  自社の社風や企業理念との相性を確認してミスマッチを防ぐため  応募者の個性を確認するため

企業が逆質問をしてくる目的は主に以下の4つです。

逆質問の目的
  • 応募者の入社意欲や熱意を確認するため
  • 応募者の不安や疑問を解消して内定辞退を防ぐため
  • 自社の社風や企業理念との相性を確認してミスマッチを防ぐため
  • 応募者の個性を確認するため

詳細を確認していきましょう。

応募者の入社意欲や熱意を確認するため

1つ目は、応募者の入社意欲や熱意を確認するためです。

最終面接は、一次面接や二次面接より内定に近い状態。企業側が「入社意欲のある応募者なら、逆質問があるはず」と考えるのは当然です。

「入社後にどのような仕事をしたいのか」「会社に望むことは何か」など、応募している企業で働く将来を真剣に想定している応募者なら、質問が湧いてくるはずと考えるでしょう。

逆に、聞きたいことが何もなかったり見当違いの質問をしたりすると熱意が伝わらず、「自社が第一志望ではないのでは?」と思われてしまうかもしれません。

応募者の不安や疑問を解消して内定辞退を防ぐため

2つ目は、応募者の不安や疑問を解消して、内定辞退を防ぐためです。

企業は、たくさんの時間を採用面接に費やします。時間と労力を使い採用した有望な応募者に内定を出したにも関わらず内定を辞退されると、今まで費やした時間が無駄になり、また一次面接からやり直さないといけません。

そのため、内定直前の最終面接で、会社に対しての不安や疑問を解消してほしいと考えています。

自社の社風や企業理念との相性を確認してミスマッチを防ぐため

3つ目は、自社の社風や企業理念との相性を確認して、ミスマッチを防ぐためです。

最終面接での逆質問は企業理念や会社の方向性に関する質問も多く、質問を通して応募者の考え方が伝わります

応募者が注目している内容から、自社の社風との相性を判断する面接官も多いでしょう。

入社後にミスマッチが発覚すると、企業側にとっても応募者側にとっても良いことはないため、最終面接の段階で確認するケースも多くあります。

応募者の個性を確認するため

4つ目は、応募者の個性を確認するためです。

逆質問は自由度が高いため、応募者の個性が表れやすい特徴があります。

ポイント
  • 自主性はあるか
  • 探究心はあるか
  • 積極性はあるか
  • 向上心はあるか
  • コミュニケーション能力はあるか
  • どんな感性をもっているのか など

相手からされた質問に答える場合は話せることは限られていますが、こちらからする逆質問では広い範囲で話ができます。

自由度が高いということは「素の自分がだしやすい」ということ。面接官は逆質問を通して、応募者の個性を確認しているケースも多いのです。

では、最終面接の時間はどのくらいあるのでしょうか?

最終面接の時間は30〜60分程度・逆質問の時間は20〜30分程度が一般的

一般的には、最終面接の時間は30〜60分程度逆質問の時間は20〜30分程度です。

最終面接を「顔合わせ」と考える企業の場合は30分以内で終わる場合もありますが、多くの企業ではじっくり時間をかけて応募者の人柄を確認します。

最終面接の半分程度の時間を逆質問に使う企業も多く、特に、ベンチャー企業やIT系の企業は逆質問の時間を長くとる傾向にあるようです。

【転職者・新卒者向け】最終面接の逆質問で使える例文60選!

【転職者・新卒者向け】最終面接の逆質問で使える例文60選!

では、実際にどのような逆質問がおすすめなのでしょうか?ここでは、最終面接の逆質問で使える例文をご紹介します。

自分が知りたい内容を質問することが大前提ですが、思いつかない場合は例文を参考に考えてみてください。

経営方針や企業理念に関する逆質問15選

最終面接の逆質問では社長や役員が面接官になるケースが多いため、一般社員では答えにくい経営方針や企業理念に関する質問をしてみましょう。

経営方針や企業理念に関する逆質問の例文
  1. 会社の経営方針を実現するための具体的な戦略や取り組みを教えていただけますか?
  2. 企業理念や経営方針は仕事をするうえでどのように反映されていますか?
  3. 御社の企業理念である〇〇を感じるエピソードがあれば、教えていただきたいです。
  4. 御社には◯◯な企業文化があると伺いました。具体的なエピソードがあれば教えていただきたいです。
  5. 社内の組織や働き方に関して、これまでにどのような変化がありましたか?
  6. 御社の〇〇は急激に売り上げを伸ばしていますが、どんな対策を行ったのでしょうか?
  7. 御社は幅広く事業展開を行っていますが、どのような基準で展開していく分野を決めているのでしょうか?
  8. 昨年、御社の事業方針が変更されるニュースを拝見しました。どのような方法で社員の意識改革を行ったのでしょうか?
  9. 御社の事業は安定的な需要が確保できることが強みだと感じておりますが、他の強みも教えていただきたいです。
  10. 中期経営計画の報告書で、今後WEB事業の売り上げを拡大していく方針であることを知りました。なぜWEB事業に注目したのでしょうか?
  11. 御社は幅広く事業展開しているので部署ごとに風土が異なると思いますが、共通しているのはどのような風土でしょうか?
  12. 今後、新たに展開していく予定の事業はありますか?
  13. 今まで◯◯事業に専念してきた御社が、〇〇事業を展開した理由を教えていただきたいです。
  14. ホームページで海外進出も視野に入れていると拝見しましたが、具体的には何年以内に海外進出を行う予定ですか?
  15. 御社の強みである〇〇を継続するためにはどのような意識が必要でしょうか?

上記のように、企業研究の結果を活かした逆質問がおすすめです。

会社の方向性に関する逆質問7選

社長や役員と直接話せるのは貴重な機会です。会社の方向性に関する内容も積極的に聞いてみましょう。

会社の方向性に関する逆質問の例文
  1. ここ数年御社ではM&Aを行っていますが、新規事業ではなくM&Aを行う理由は何ですか?
  2. SDGsに向けてなにか取り組んでいることはありますか?
  3. 中期経営計画に〇〇事業を強化すると記載されていました。〇〇事業を強化するための具体的な取り組みがあれば教えていただきたいです。
  4. 今後、競合他社と差別化するために強化しようとしている戦略はありますか?
  5. 御社はBtoB企業と把握しているのですが、広告費に多額の投資をしているとうかがっております。そこにはどのような狙いがあるのでしょうか?
  6. 顧客との信頼関係を築くためにどのようなことを意識しているのでしょうか?
  7. 御社は社員同士が自由に意見を言い合える風通しの良い社風だとうかがいました。そのような社風をつくるために会社が行っている取り組みはありますか?

自分が入社した後のことを想像して、気になることを考えてみてください。

会社の制度に関する逆質問7選

社内の制度は企業によりさまざまです。キャリアや福利厚生に関する制度もこの機会に聞いてみましょう。

会社の制度に関する逆質問の例文
  1. 社員が成長するための研修制度やキャリアサポートはありますか?
  2. 御社でキャリアを積んでいる人の事例を教えていただきたいです。
  3. 御社の表彰制度はどのような目的で実施されているのでしょうか?
  4. バースデー休暇やボランティア休暇はどのような背景からできたのでしょうか?
  5. 働き方改革の取り組みで残業時間の削減に重点を置いているとうかがいましたが、現段階での成果や課題を教えていただきたいです。
  6. 御社の育休取得率はかなり高いとうかがっています。どんなところに理由があるのでしょうか?
  7. ワークライフバランスを保つためのルールや取り組みはありますか?

ただし、福利厚生に関する内容を逆面接で聞く場合は、社会的に話題になっているような内容を意識してください。また、福利厚生に関する質問ばかりすることは避けましょう。

社長面接で使える逆質問10選

「社長面接」と聞くと、緊張してしまう人も多いでしょう。しかし、しっかり準備をしておけば社長面接も怖くありません。

社長面接で使える逆質問の例文
  1. 社長目線で見る他社が真似できない御社の魅力は何だとお考えですか?
  2. 社長が描く10年後の展望は何でしょうか?
  3. 御社が〇〇事業で業界トップを牽引する要因は〇〇だと考えますが、社長のお考えはいかがでしょうか?
  4. 風通しの良い社風に魅力を感じますが、創業から取り組んできたことなどはあるのでしょうか?
  5. これまで経営を続けてきた中で窮地に陥ったことはありましたか?また、どのようにして解決してきたのでしょうか?
  6. 目標にしている経営者や著名人はいらっしゃいますか?
  7. 著書を拝見し、新入社員時代の話がとても印象に残りました。社長から新入社員にアドバイスをするのなら、もっとも伝えたいことは何ですか?
  8. いつもSNSでの発信を拝見しております。社長自ら発信するのにはどのような思いがあるのでしょうか?
  9. 社員が同じ方向を向くためにはどのような環境が必要だとお考えですか?
  10. 〇〇という御社の文化を継続するうえで、社長が大切にしていることは何ですか?

社長と話せるのは貴重な機会。せっかくなので、社長の考えを聞いてみることもおすすめです。

入社意欲や熱意をアピールできる逆質問3選

逆質問の内容に仕事に対する意気込みを含めるだけで、入社意欲や熱意をアピールできます。ぜひ、実践してみてください。

入社意欲や熱意をアピールできる逆質問の例文
  1. 入社させていただけたら〇〇プロジェクトに挑戦したいと考えております。成果次第では可能でしょうか?
  2. 海外の事業所に勤務できる社員はどのように選定されるのでしょうか?
  3. 〇〇事業で活躍されている社員の方に共通する点はありますか?

意気込みは端的に伝え、自然な流れで質問につなげることがポイントです。

面接官(社長以外)の価値観を聞く逆質問7選

面接官が社長でない場合でも、担当するのは役員などの企業の上層部の人です。貴重な機会なので、面接官の価値観を聞いてみるのもいいでしょう。

面接官の価値観を聞く逆質問の例文
  1. 御社の〇〇という企業理念に魅力を感じています。〇〇様はどんなことを大切にして仕事をされているのでしょうか?
  2. 御社の求める人物像は複数の項目があるかと思いますが、〇〇様がもっとも重要だと思うのはどんなポイントですか?
  3. 御社で働く社員にはどんなことを大切にして働いてほしいと思いますか?
  4. 現在、会社を成長させるために何か課題はありますか?
  5. 今までに〇〇様の価値観が大きく変わった出来事はありましたか?
  6. 〇〇様の会社人生で、もっとも楽しいと感じた出来事は何ですか?
  7. 入社した当初はどのような目標をもっていましたか?

上層部の人の価値観を知れる貴重な機会を有効活用しましょう。

【IT系エンジニア・コンサルなど】職業別の逆質問11選

最後に、職種別の逆質問例を確認しておきましょう。今回は、IT系エンジニアとコンサルティングファームに関する逆質問例をご紹介します。

IT系エンジニアの逆質問の例文
  1. エンジニアに対して特に求めているスキルはどのようなことですか?
  2. 新しいツールや言語の導入はどのように決定されますか?
  3. 御社の中に事業計画に携わっているエンジニアの方はいらっしゃいますか?
  4. この分野で今後展開される新規事業はありますか?
  5. エンジニアの社内評価はどのような基準で行われますか?
  6. 御社で活躍されているエンジニアに共通する特徴はありますか?
  7. 入社年月が浅い人のアイデアが採用された事例はありますか?

今までの経験から気になることを質問する傾向が多いようです。

コンサルティングファームの逆質問の例文
  1. 御社独特の強みはどんなところでしょうか?
  2. 御社の成功事例やプロジェクトの成果を具体的に教えていただけますか?
  3. 海外プロジェクトはどのくらいありますか?
  4. コンサルとして成功するための素質はどんなところにあるとお考えですか?

詳細な業務内容は一次面接や二次面接で質問するケースが多いため、最終面接の逆質問で、職業による大きな違いはそれほどないようです。

最終面接の逆質問で聞かない方がいい質問はある?

最終面接の逆質問で聞かない方がいい質問はある?

逆に、最終面接で聞かない方がいい質問はどのような内容なのでしょうか?ここでは、最終面接の逆質問でしない方がいい内容をご紹介します。

調べればすぐにわかる内容

1つ目は、調べればすぐにわかるような内容です。

企業のホームページや募集要項、これまでの説明会などで伝えた内容を最終面接で質問すると「自社に興味がない」と思われてしまいます。

調べればわかる内容とは
  • 給与
  • 残業時間
  • 福利厚生
  • 本社以外の拠点
  • 主力商品
  • 事業方針 など

「入社したい!」と思う企業の内容は細かい部分まで気になるはず。調べればすぐにわかるような内容を把握していない場合、入社意欲がないと判断されるのは当然です。

一次面接や二次面接では詳細な業務内容を聞いても問題ありませんが、最終面接ではこれまでに聞いた内容は聞かない方がいいでしょう。

役員が困惑するような質問

2つ目は、役員が困惑するような内容です。

企業は生き物です。過去に不祥事を起こしている企業もあるでしょう。今後その企業で働くかもしれない身としては、不祥事の詳細が気になる気持ちはわかります。

ただし、最終面接では過去の不祥事などには触れない方が無難です。なぜなら、最終面接は社長や役員などが面接を担当するケースが多いためです。

当然ですが、不祥事の責任は役員がとるケースが多いため、不祥事についての質問をすると、当事者である面接官は困惑してしまいます。それだけでなく、「TPOをわきまえられない人」という印象を与えてしまうかもしれません。

最終面接で逆質問をする際のポイント

最終面接で逆質問をする際のポイント

では、最終面接の準備や逆質問をする際にはどのようなことに気をつければいいのでしょうか?ここでは、最終面接で逆質問をする際のポイントをご紹介します。

あらかじめ5つ以上の逆質問を用意しておく

1つ目のポイントは、あらかじめ5つ以上の逆質問を用意しておくことです。

最終面接での逆質問の時間は、一次面接や二次面接に比べて長い傾向にあります。何も準備せずに最終面接に望むと、いざ逆質問をされたときに慌ててしまい、何も言えなくなってしまう可能性も考えられます。

しかし、最低でも5つ以上の質問を用意しておけば、面接の雰囲気に合わせた質問ができるはずです。

最終面接での逆質問の時間は不安や疑問を解消できると同時に、自分をアピールできる時間でもあります。貴重な時間を活かせるよう、しっかり準備をしておきましょう。

逆質問が思いつかない場合は、ご紹介した例文を参考にすると同時に以下のことも試してみてください。

逆質問の考え方
  1. 入社後の自分を想像する
  2. これまでの面接の内容を振り返って深堀りする
  3. 社長や役員など面接官の情報収集をする
  4. 企業研究を行う・競合他社との違いを把握する

企業研究を行う・競合他社との違いを把握する

もっとも重要なのは企業研究を行うことです。

まずは、応募する企業のことを徹底的に調べてみましょう。調べる中で少しでも疑問に思う点があれば、箇条書きでメモをとっておくことをおすすめします。

また、企業研究を行う際は、1つだけでなくさまざまな媒体を利用してください。

企業のことがわかる媒体
  • ホームページ
  • 募集要項
  • 中期経営計画などの事業報告書
  • IR情報
  • 企業公式のSNS など

そして、あらゆる情報を確認しても解消されない疑問を逆質問として用意しておきましょう。

事業方針に関する質問など、一般の社員では回答できないような質問は「自社のことをよく調べている」と伝わるため、少なくとも1つは用意しておくことをおすすめします。

「今後はどのような事業に注力していくのか」「そのためにどのような戦略を立てるのか」など、自分が経営者になった視点で会社をみてみると、奥深い質問がでてくるでしょう。

入社後の自分を想像する

入社後の自分を想像してみることもおすすめです。

「どんな仕事がしたいのか」「5年後にはどんな人になっているか」を考えてみてください。すると、「やりたい仕事を担当するためにはどのポジションを目指すべきか」「自分が目指すポジションに到達するためには何が必要か」など、疑問が湧いてくるはずです。

これらの考えを含めた逆質問からは仕事への熱意が伝わるため、入社意欲もアピールできるでしょう。

これまでの面接の内容を振り返って深堀りする

これまでの面接の内容を振り返って深掘りすることもおすすめです。

一次面接や二次面接を振り返り、どんな質問をしてどんな回答をしてもらったのかを思い出してみましょう。

そして、いただいた回答に対しての「なぜ・どのように・なにを・いつまでに」の答えがわからなかったら、それが逆質問になります。

社長や役員など面接官の情報収集をする

最終面接の面接官となる社長や役員の情報収集をすることもおすすめです。

情報収集をすると、「面接官がどのような考えで仕事を行っているのか」「現在はどのような事業に注目しているのか」「社員に求めるのはどんな要素なのか」など、面接官の価値観や考え方がみえてきます。

そして、面接官の価値観をさらに深掘りして逆質問に盛り込むと、最終面接で話がはずむかもしれません。

現在は、企業のホームページはもちろん、書籍やSNSなどのさまざまな媒体を利用して情報を発信している企業がたくさんあります。

さまざまな経営者の発信している情報から、新たに気になる企業が見つかる可能性もあるでしょう。

自分の考えを述べてから質問する

2つ目のポイントは、自分の考えを述べてから質問することです。

逆質問をする際は、聞きたいことをぶつけるだけではなく「私はこう思いますが」と自分の考えを先に述べましょう。

自分の考えを伝えることで、熟考したうえでの質問であることが伝わるためです。また、「自分の考えをもっている」「思考力がある」など前向きな印象も残せるでしょう。

「自分で考えてから質問する」ことは、実際に仕事を始めてからも役立つはずです。

逆質問の回答を想定しておく

3つ目のポイントは、逆質問の回答を想定しておくことです。

逆質問の回答を想定し、回答に対してさらに深掘りした質問をすることで、より深く応募企業が把握できます。

  • 「今後、注力していきたい分野は何ですか?」
  • 「介護事業に力をいれていくつもりです。」
  • 「昨年、御社が立ち上げた介護施設は初年度から黒字とお聞きしました。どのような点にこだわって立ち上げたのでしょうか?」

回答を想定しておくと会話が一方的にならないため、コミュニケーション力のアピールにもつながります。

オープンクエスチョンで質問する

オープンクエスチョンとは、回答に制約を設けない質問のこと。「〇〇についてどう思いますか?」など、幅広い回答ができることが特徴 クローズドクエスチョンとは、「はい・いいえ」や「AorB」などの選択肢を設けて回答範囲を狭くする質問

4つ目は、オープンクエスチョンで質問することです。

オープンクエスチョンとは、回答に制約を設けない質問のこと。「〇〇についてどう思いますか?」など、幅広い回答ができることが特徴です。

一方、クローズドクエスチョンとは、「はい・いいえ」や「AorB」などの選択肢を設けて回答範囲を狭くする質問のこと。「AとBのどちらが好きですか?」など、明確な回答をしやすいことが特徴です。

どちらにも長所短所はありますが、話が広がりやすくなるため、逆質問ではオープンクエスチョンがおすすめ。クローズドクエスチョンより多くの情報が得られるメリットもあります。

質問の内容に合わせてクッション言葉を使う

5つ目は、質問の内容に合わせてクッション言葉を使うことです。

クッション言葉とは、本題の前に加えて口調を柔らかくする言葉のこと。例えば、「差し支えなければ、御社の〇〇に対する取り組みを教えていただけますか?」など、本題の前に一言加えるだけで、質問された側に柔らかい印象を与えられます。

面接で使えるクッション言葉
  • 恐れ入りますが
  • 恐縮ですが
  • よろしければ
  • 差し支えなければ
  • 申し訳ございませんが
  • ご面倒をおかけいたしますが
  • 私事(わたくしごと)で恐縮ですが など

ただし、無理に使う必要はありません。質問の内容に合わせてうまく使うよう意識してください。

最終面接における逆質問|よくある質問

最終面接における逆質問|よくある質問

最後に、最終面接での逆質問に関するよくある質問を「Q&A」方式でご紹介します。

Q:思いつかない場合は「特にありません」と答えて問題ありませんか?

A:事前に質問を準備して、積極的に逆質問をしましょう。

逆質問は企業への不安や疑問を解消するとともに、自分をアピールできる絶好の機会です。そんな貴重な時間に「特にありません」と答えるのはもったいないことです。

もしあなたに強い入社意欲があっても「特にありません」と答えることで、「熱意がない」ととらえられ兼ねません。

最終面接の逆質問は単なる質問の場ではありません。「一次面接や二次面接で聞きたいことは聞いてしまった」という場合でも考え方を切り替えて、積極的に質問をしましょう。

Q:他にも質問はありますか?と聞かれた場合は追加で質問した方がいいのでしょうか?

A:聞きたいことがある場合は、追加質問しても問題ありません。ただし、「お時間は大丈夫でしょうか?」と確認し、心遣いを忘れないように意識しましょう。

ない場合は、「いいえ」と答え、感謝の気持ちを伝えてください。

Q:逆質問の時間がないときはどうすればいいですか?

A:切り出せる余裕がある場合は「〇〇についておうかがいしたいことがあるのですが、今質問してもよろしいでしょうか?」と伝えてみましょう。

時間の余裕はないけれど確認しておきたい質問がある場合は、面接終了後から入社前までの期間中にメールなどで質問するのも1つの方法です。

また、「逆質問の質問がなかったから選考に落ちた」と思う人もいるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。

元々、逆質問の時間を設けない企業かもしれませんし、単純に時間がなかった可能性も考えられます。逆質問がないまま面接が終わった場合でも、合否連絡がくるまで不採用と決めつけないようにしましょう。

Q:回答してもらった後の正しい終わらせ方はありますか?

A:感謝と前向きな言葉で締めましょう。

例えば「ご回答いただきありがとうございます。〇〇とわかり、ますます御社で働かせていただきたい気持ちが強くなりました。」と伝えると、丁寧で前向きな印象のまま質問を終わらせられます。

Q:回答内容はメモしても大丈夫ですか?

A:まずは、メモをとって良いかの確認をとりましょう。

メモをとりたい場合は、必ず「メモをとらせていただいてもよろしいでしょうか?」と確認をとってください。

了承のうえであればメモをとっても問題ありませんが、メモをとることに集中しないように気をつけましょう。

メモをとることに時間を費やしたり、下を向いたままになってしまったりすると逆効果。メモは最小限にして、面接官との対話を最優先してください。

まとめ・最終面接の逆質問は自己PRができる絶好の機会

最終面接の逆質問は、自己PRができる絶好の機会です。しかし、これまでの面接の逆質問とは多少目的が異なるため、しっかり対策をして望むことが重要になります。

もちろん「特にありません」と答えるのは得策ではありません。社長や役員との面接に備えて、最低でも5つ以上の質問を準備しておきましょう。

内定まであと1歩の最終面接。企業研究の成果や入社意欲をアピールし、ぜひ、内定をつかんでください。

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この記事の監修者

松澤裕介 【キャリアアドバイザー】

キャリアアドバイザーとして、転職相談3,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間1,000名以上の履歴書、職務経歴書を作成。主に医療・介護業界の人材紹介を担当。「シニア人材の転職市場・転職の注意点」などのテーマで記事やコラムを監修。

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