転職の面接でよくある質問集!77の質問と回答例文・答え方のポイントも
これで安心! 転職の面接でよく聞かれる質問77選!
就職活動で避けて通れない面接。「どんなことを聞かれるのか」「うまく答えられなかったらどうしよう」と悩む人も多いでしょう。 中途採用の面接では、高い確率で聞かれる質問がいくつかあります。あらかじめ聞かれる内容を予想し準備しておけば、当日落ち着いて答えることができるでしょう。 予想外の質問をされても、面接官が何を知りかがっているのかわかれば自信をもって答えることができるはずです。 この記事では、転職の面接でよく聞かれる質問と回答例文をジャンル別にご紹介しています。内定を得るために面接対策は必須です。面接に不安を抱えている人は、ぜひ参考にしてください。
- 目次
- 転職の面接でよくある質問一覧|①自己紹介・自己PRに関する内容と回答例
- 簡単に自己紹介をしてください
- 今までの経歴を含めて自己PRをしてください
- 長所と短所をそれぞれ教えてください
- 人に負けない強みは何ですか?
- 当社があなたを採用するメリットはどんなことだと思いますか?
- 友人からはどのような人だと思われていますか?
- 自己紹介・自己PRに関するその他の質問例
- 転職の面接でよくある質問一覧|②志望動機に関する内容と回答例
- 志望動機を教えてください
- 同業の他社ではなくなぜ当社に応募したのでしょうか?
- 当社で叶えたいことはありますか?
- どこで当社のことを知りましたか?
- 応募する企業を選ぶ基準を教えてください
- 志望動機に関するその他の質問例
- 転職の面接でよくある質問一覧|③退職理由に関する内容と回答例
- 前職を退職した理由は何ですか?
- 転職回数が多いようですがなにか理由はありますか?
- 前職の企業と当社の違いはどんなことだとお考えですか?
- 退職理由に関するその他の質問例
- 転職の面接でよくある質問一覧|④スキル・能力・仕事に対する考えに関する内容と回答例
- これまでの職歴を簡単に教えてください
- 前職では具体的にどのような仕事をしていましたか?
- 当社で活かせるスキルや経験はどんなことだと思いますか?
- 前職での成功体験を教えてください
- 前職での失敗体験を教えて下さい
- マネジメント経験はありますか?
- 部下と接するときに意識していることはありますか?
- 職場でトラブルが発生した場合はどのように対処してきましたか?
- あなたにとって仕事とは何ですか?
- 仕事にやりがいを感じるのはどんなときですか?
- 仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
- どんなときに仕事でストレスを感じますか?
- スキル・能力・仕事に関するその他の質問例
- 転職の面接でよくある質問一覧|⑤未経験の職種に応募する人への内容と回答例
- なぜ未経験であるこの仕事がしたいと思ったのですか?
- なぜこの業界で働きたいと思ったのですか?
- これまでの経験をどのように活かせると思いますか?
- なぜ経験のある今の仕事を続けようと思わなかったのですか?
- なぜ営業職に応募しようと思ったのですか?
- なぜ事務職に応募しようと思ったのですか?他の部署への異動はどうお考えですか?
- 転職の面接でよくある質問一覧|⑥企業方針に関する内容と回答例
- 当社の企業理念についてどんな考えをお持ちですか?
- 当社にはどのようなイメージがありますか?
- 企業方針に関するその他の質問例
- 転職の面接でよくある質問一覧|⑦キャリアに関する内容と回答例
- キャリアプランについて教えてください
- 10年後にはこの業界はどうなっていると思いますか?
- 入社したらどのようなことがしたいですか?
- 自身が成長するうえで、目標にする人物や人物像はありますか?
- キャリアに関するその他の質問例
- 転職の面接でよくある質問一覧|⑧雇用条件に関する内容と回答例
- 残業や休日出勤はどの程度対応可能ですか?
- 当社は転勤の可能性もありますが可能でしょうか?
- 雇用に関してゆずれない条件はありますか?
- 希望年収はどのくらいですか?
- 雇用条件に関するその他の質問例
- 転職の面接でよくある質問一覧|⑨時事に関する内容と回答例
- 最近気になるニュースはありますか?
- 最近関心のあることについて教えて下さい
- 転職の面接でよくある質問一覧|⑩答えにくい内容と回答例
- 他に受けている企業はありますか?
- 内定がでたら当社に入社してもらえますか?
- 希望職種ではなかった場合はどうしますか?
- 前職にはどんなことに不満がありましたか?
- リストラの理由は何ですか?
- 当社は大企業ではありませんがなぜ希望してくれたのでしょうか?
- 転職の面接でよくある質問一覧|その他の内容と回答例
- ブランクがある理由を教えてください
- リモートワークについての経験や考え方について教えてください
- 「なにか質問はありますか?」と逆質問された場合はどうすればいい?
- 段階ごとの質問内容と特徴
- 一次面接では求職者の人柄や基本的なスキルの確認が行われる
- 二次面接は求職者のスキルの深堀りや自社との適合性の確認が行われる
- 最終面接は役員や社長による求職者と自社の適合性の確認が行われる
- 面接時の質問に回答する際に意識することは?
- PREP法を意識する
- 暗記ではなく自分の言葉で伝える
- 態度や表情に気を配る
- まとめ・面接の質問には質問された意味を考えたうえで回答することが重要
転職の面接でよくある質問一覧|①自己紹介・自己PRに関する内容と回答例
まずは、自己紹介や自己PRに関する質問と回答例から確認していきましょう。
面接官は、主に以下の内容を把握するために、自己紹介や自己PRに関する質問を行います。
自己紹介や自己PRに関する質問が行われる目的
- 求職者の緊張をほぐすため
- 求職者の人柄を知るため
- 求職者の自己分析能力を把握するため
それぞれの質問に対する回答例を確認していきましょう。
簡単に自己紹介をしてください
採用担当者は自己紹介に関する質問を通して、求職者のコミュニケーション能力や人柄を把握しようとしています。まずは、以下の内容を簡潔に伝えましょう。
自己紹介で伝える内容
- 名前(フルネーム)
- 前職での仕事内容
- 前職での実績や身につけたこと
- 簡単な志望理由
回答例
〇〇(フルネーム)と申します。
前職の株式会社△△では、約8年間経理事務を担当しており、主に月次・年次決算、予算管理、税務申告、給与計算などを行ってきました。
意識していたことは正確性とスピードです。
業務の幅を広げるために「日商簿記検定2級」も取得し、現在は財務諸表の分析も可能です。
御社ではこれまでにつちかった経理の知識とスキルを活かし、さらなる業務効率化や財務健全化に貢献できればと考えております。
本日はよろしくお願いいたします。
自己紹介の質問は面接の冒頭に行われるケースがほとんどです。求職者の緊張をほぐすアイスブレイクのような意味合いもあるため、1分程度で端的に伝えましょう。
今までの経歴を含めて自己PRをしてください
この質問は、求職者のスキルや経験、コミュニケーション能力を把握するためにされる質問です。自己PRでは今までの経験を通して得た自分の強みを伝えましょう。
回答例
私の強みは、コミュニケーション能力と分析能力の高さです。
1社目の営業職では、クライアントとの信頼関係を築くことに注力しました。
顧客のニーズを把握し、そのニーズに最適な提案を行うことで、売上の向上に貢献できたと自負しております。
新規顧客開拓では、ターゲット市場の分析からアプローチの方法までを自分で考え、6ヶ月で年間目標の120%を達成しました。
2社目の商品企画職では、消費者目線を重視し、市場調査やデータ分析を基にした商品企画を行いました。
意識したことは、市場のトレンドを読み取ることや競合との差別化を図ることです。
プロジェクトリーダーを担当した際はチーム内はもちろん、チーム外のメンバーとも連携をとり、計画的にプロジェクトを進めた結果、企画した商品がヒットし、前年比180%の収益拡大に貢献できました。
今後は、これまでの経験で得たスキルを活かし、より広い視野で企業の成長戦略をサポートする役割を担いたいと考えております。
実績を伝える際はできるだけ具体的な数値を伝えると効果的です。
長所と短所をそれぞれ教えてください
この質問は、求職者の人柄やどのような業務が適しているかを把握するための質問です。
単に長所・短所を伝えるだけでなく、長所をどう活かせるか、短所はどう克服しようとしているかを伝えましょう。
回答例
私の長所は、簡単にあきらめない粘り強さです。
1社目の営業職では一度の提案で断られることは当然と考え、相手の反応や要望を注意深く読み取ることを意識しました。
何度も提案を見直し、クライアントと密にコミュニケーションを取り続けた結果、最終的に契約を獲得できるケースが多々ありました。
一方で、私の短所は、問題を自分で抱え込んでしまうことだと思っております。
2社目の商品企画の業務で複数のプロジェクトを同時に進行させる際、全てを自分で管理しようとしてしまい、負担が大きくなってしまったことがありました。
しかし、チームで協力した方が業務効率が上がることを実感した今は、チーム内でタスクを分担し、随時情報共有を行うことを意識しています。
長所・短所を伝える際には、なぜそれが長所・短所と思うようになったのかにつながる具体的なエピソードを話しましょう。
人に負けない強みは何ですか?
この質問は、求職者の能力や自己分析力を把握するための質問です。「他の候補者より自分を採用するメリットが多い」と思ってもらえるような回答を心がけましょう。
回答例
私の強みは問題解決能力です。
これまでの業務の中でさまざまな課題に直面してきましたが、その都度、冷静に状況を分析し、最適な解決策を導き出してきました。
前職での営業活動中に顧客からの予想外のクレームが発生した際には、クレームになった原因を特定し、関係者と協力して解決策を提案しました。
その結果、顧客の信頼を回復し、長期的な関係を維持することができました。
このように、困難な状況でも冷静に対応して結果を出せることが、私の強みだと考えています。
上記の他には、コミュニケーション能力や企画力、適応力や統率力など、入社後の業務に幅広く役に立つ強みを伝えましょう。
当社があなたを採用するメリットはどんなことだと思いますか?
中途採用の場合、企業は短期間で即戦力となる人材を求めています。この質問には、自分の強みや貢献できる内容を堂々と伝えましょう。
回答例
私を採用することで、御社のマーケティング活動において大きな貢献ができると考えています。
私の強みは、ターゲット市場のニーズを的確に捉え、効果的なマーケティング戦略を立案・実行する能力です。
前職では、商品企画とマーケティングを担当しており、市場分析から施策の実行まで一貫して取り組むことで、売上を前年比150%増加させることに成功しました。
採用していただいた場合、御社のビジネス目標達成に向けて、データに基づいた分析や提案を行い、成果を出せると自負しております。
業界や応募職種にマッチするメリットを伝えることが重要です。
友人からはどのような人だと思われていますか?
この質問は、友人からの評価を通して自分を客観的にとらえられているのかを判断するためにされる質問です。
回答例
友人からは、行動力がある人だと思われています。
新しいことに挑戦する際にも迷わず行動に移すタイプだと言われます。
趣味のスポーツに関しても「いつの間にか始めている」と驚かれることが多々あります。
友人と旅行する際にも、下調べをして計画的に旅程を組むことは私の役割になっています。
周囲の人と良好な人間関係を築けることや、応募職種につながるようなポイントを織り込むこともおすすめです。
自己紹介・自己PRに関するその他の質問例
自己紹介・自己PRに関する質問には、上記以外にも以下のような質問があります。
自己紹介・自己PRに関するその他の質問例
- これまでの人生でもっとも努力したことは何ですか?
- 努力する中で学んだことはありますか?
- あなたは前職ではどのような人だと言われていましたか?
- 休日はどのように過ごしていますか?
- 趣味はありますか?
転職の面接は自分を深堀りするいい機会です。この機会に自己分析を行ってみるのもいいでしょう。
転職の面接でよくある質問一覧|②志望動機に関する内容と回答例
次に、志望動機に関する質問と回答例を見てみましょう。
志望動機は必ず聞かれる質問の1つです。応募先企業の研究や募集要項を把握し、回答を頭の中で整理しておくことが重要です。
転職理由の書き方を徹底解説!ポジティブに伝えられる例文も紹介
志望動機を教えてください
面接の中でも志望動機は重要な質問の1つです。以下の内容を端的に伝えられるよう準備しておきましょう。
志望動機で伝える内容
- 職種や業界への興味
- 応募先企業の魅力・企業方針への共感
- スキルや経験をどのように活かせるか
- 将来の展望
回答例
私が御社のマーケティング職を志望する理由は、食品が人々の健康や幸福に与える影響の大きさを感じているためです。
御社の商品や品質へのこだわりには普段から強く共感しており、ブランド価値向上に貢献したいと考え、御社を志望いたしました。
これまでの仕事では消費者ニーズの把握を意識してきましたが、業務を行う中でマーケティングの重要性を実感しております。
営業や商品企画職で得た提案力や分析力は、的確なマーケティング戦略の提案やターゲット別のメッセージの発信など、御社のマーケティング職で活かせると自負しております。
将来的には御社のマーケティング戦略の中枢を担う存在になれるよう、御社に貢献したいと考えております。
応募先企業のどんな部分に惹かれて志望したのか、自分のスキルがどのように活かせるのか、などを具体的に伝えると入社意欲が伝わるでしょう。
同業の他社ではなくなぜ当社に応募したのでしょうか?
この質問は、自社に対する理解度や求職者のこだわりを把握するための質問です。
回答例
御社に応募した理由は、独自の商品開発と消費者ニーズに柔軟に対応する姿勢に共感しているためです。
御社は単に商品を市場に提供するだけでなく、背景にある消費者のライフスタイルや価値観に見合う商品を提供している点が他社と大きく異なる部分だと感じております。
私はこれまでの経験を活かし、御社の商品開発とマーケティング戦略に貢献したいと思っています。
応募先企業のオリジナル性や強みに注目していることを伝え、入社意欲をアピールしましょう。
当社で叶えたいことはありますか?
この質問は、自社への理解力や求職者のチャレンジング精神を把握するための質問です。
回答例
私が御社で叶えたいことの1つは、海外での業務経験を積むことです。
具体的には、各国の市場ニーズやトレンドを学び、それを基にした戦略提案や商品企画を行いたいと思っております。
経験のない市場や文化での業務に挑戦し、グローバルな視点を養いたいと考えています。
上記のように、自分の成長だけでなく、企業への貢献につながるような内容を伝えられると良いでしょう。
どこで当社のことを知りましたか?
応募先企業を知るきっかけはニュースやCM、セミナーや求人サイトなどさまざまでしょう。知ったきっかけは問題視されないため、正直に答えて問題ありません。
回答例
御社のことを知ったきっかけはニュース番組です。
御社の製品へのこだわりを取材するニュースを拝見し強く惹かれたため、ホームページを拝見しました。そこで、企業理念や商品開発のこだわりを知り、さらに興味をもちました。
この質問で重要になるのは、企業のことを知ったうえでどのようなポイントに興味をもったか伝えることです。
応募する企業を選ぶ基準を教えてください
企業を選ぶ基準からは、求職者が重視していることがみえてきます。採用担当者は、重視する内容から自社と合う人材かどうかを判断します。
回答例
私が企業を選ぶ基準は、企業方針と自分の価値観が一致しているかどうかです。
社会貢献や環境への取り組みを重視していたり、常にチャレンジング精神を持っていたりする企業に強く惹かれます。
基本的には正直に答えて問題ありませんが、応募先企業とかけ離れている内容は伝えない方が無難でしょう。
志望動機に関するその他の質問例
志望動機に関する質問には、上記以外にも以下のような質問があります。
志望動機に関するその他の質問例
- この職種を希望する理由を教えてください
- 入社後はどのような業務に携わりたいですか?
- 前職の会社と当社の違いはどんなところでしょうか?
志望動機は入社意欲を伝える絶好の機会です。入社意欲をしっかり伝えられるよう、考えをまとめておきましょう。
転職の面接でよくある質問一覧|③退職理由に関する内容と回答例
次に、退職理由に関する質問と回答を確認してみましょう。
志望動機と同様、退職理由も面接でよく聞かれる質問の1つです。嘘をつく必要はありませんが、前職の企業の悪口やネガティブな理由は避けて、ポジティブに変換して伝えることが重要です。
前職を退職した理由は何ですか?
退職理由を伝える際には、退職理由が転職先で改善可能かどうかが重要なポイントになります。採用担当者は、同じ理由で自社も退職してしまうのではないか?と考えるため、転職することで前職の退職理由を改善できることを伝えましょう。
回答例①
前職の退職理由は、営業からマーケティングにキャリアチェンジしたいと考えたためです。
今までの経験で得た提案力や分析力をより活かし、マーケティング職で成長したいという強い意欲があったため、新たな分野への挑戦を決意しました。
回答例②
前職の退職理由は、月80時間を超える慢性的な残業が続いていたためです。
健康やワークライフバランスを考え、より良い環境で自分の力を発揮できる職場を求めた結果、退職を決意しました。
「(ネガティブな理由)のため退職した」と伝えるだけではなく、「(ポジティブな理由)をしたいため退職した」と変換することを意識しましょう。
前職の企業がブラック企業だったとしても、その詳細を面接で伝えること会社の悪口を言っているように聞こえてしまいます。
面接は入社意欲や自己PRをするための時間と考え、ネガティブな内容をポジティブに変換することを忘れないようにしましょう。
転職回数が多いようですがなにか理由はありますか?
転職回数が多い場合は、退職と転職を繰り返したことで得たものをアピールすることが大切です。
回答例
転職回数が5回と多いのは、キャリアの各段階で新たな挑戦や成長の機会を求めてきた結果です。
営業職ではコミュニケーション能力や問題解決能力を磨き、その後、商品企画職で分析力や発想力を身に着けました。
これらの経験を通じて、より自分の強みを活かせる分野を見つけるために転職を重ねてきた次第です。
今後は、今までの経験を活かし、マーケティング職でさらなるキャリアアップをしたいと考えております。
実際の退職理由が職場環境や人間関係だった場合でも、その理由はあまり触れずに、自分が転職を考える際に軸を持っていることを伝えましょう。
前職の企業と当社の違いはどんなことだとお考えですか?
この質問は、自社への理解度や求職者とのマッチ度を把握するための質問です。
回答例
もっとも大きな違いは、新しい取り組みを行う姿勢やスピードです。
前職はどちらかといえば保守的な考えの企業だったため、伝統的な手法を重視していました。
一方で、御社は積極的に新しい取り組みを取り入れ、常に進化している企業だと感じております。
また、研修や勉強会の機会が多いことも魅力だと感じています。
採用担当者は、前職の悪い部分を聞きたい訳でも自社のことを褒めてもらいたい訳でもありません。企業研究を行った結果、自分が感じた応募先企業の魅力を伝えましょう。
退職理由に関するその他の質問例
退職理由に関する質問には、上記以外にも以下のような質問があります。
退職理由に関するその他の質問例
- 前職で感じていた不満を解消するために行動したことはありますか?
- 退職の前に部署を異動するなどの考えはありませんでしたか?
- 現在の会社に入社されてからまだ日が浅いですが、短期間で退職を決意した理由は何ですか?
退職理由に関する質問は答えづらい質問のため、苦手意識をもつ人もいるでしょう。だからこそ、あらかじめ回答を頭の中に準備しておくことが大切です。
転職の面接でよくある質問一覧|④スキル・能力・仕事に対する考えに関する内容と回答例
次に、スキル・能力・仕事に関する質問と回答を確認してみましょう。
スキルや能力に関する質問では、今まで行ってきた業務や仕事を通して得たスキルを具体的に伝えることが重要です。
これまでの職歴を簡単に教えてください
転職歴のある人によくされる質問の1つです。ダラダラと長くなり過ぎないように、ポイントを絞って伝えられるように準備しておきましょう。
回答例
大学卒業後、約5年間、電子機器メーカーにて営業職を行ってきました。
営業職では顧客との信頼関係を重視し、製品の提案から契約まで一通りの業務を担当しました。
顧客の要望を直接聞いているうちに、自分でも商品企画に携わりたいと感じるようになり、転職を決意しました。
2社目の食品メーカーでは、約5年間、商品企画を担当してきました。
主な業務は、競合他社の調査や市場分析、新商品の開発や既存商品の改良です。
これらの経験を通して、コミュニケーション能力や提案力、分析力や問題解決能力を培うことができました。
今後は今までの経験やスキルを活かし、御社のマーケティング職でさらなるスキルアップを目指そうと考えております。
採用担当者は職歴を話してもらうことで、求職者の「伝える能力」も見ています。ここでは、わかりやすく端的に伝えることを意識してください。
前職では具体的にどのような仕事をしていましたか?
この質問は、求職者の人柄や能力を把握するための質問です。「即戦力になれそうな人材」と思われるよう、自信をもって自分のキャリアを伝えましょう。
回答例
前職の食品メーカーでの商品企画では、市場調査から商品立案、販売プロモーションまで一連の業務を経験しており、新商品の販売目標を150%達成できた実績もあります。
市場調査と分析では、消費者のニーズを把握し競合他社の商品との差別化を意識しました。
その後、調査内容を基に商品コンセプトを考え、施策とテストを繰り返しました。
無事に商品化された後は、プロモーションの実施と発売後の消費者の声の分析を行ってきました。
この質問は「具体的に」と聞かれているため、より詳細に担当してきた業務を伝えることが重要です。
当社で活かせるスキルや経験はどんなことだと思いますか?
この質問は、求職者の能力や応用力を把握するためにされる質問です。
回答例
営業の経験で得たコミュニケーション能力や顧客ニーズを把握する能力は、ターゲットに響くマーケティングメッセージを作る際に活かせると考えております。
また、商品企画職で得た分析力は適切なマーケティング戦略を立てる際に役立つと考えております。
未経験の職種に応募する場合は、職種や業界についての勉強をしていることをアピールしましょう。
前職での成功体験を教えてください
この質問は、求職者の仕事に対する姿勢を把握するための質問です。
回答例
電子機器メーカの営業をしていたときに、ニーズに合った製品やサービスを提案することで、大口契約を獲得した経験があります。
ある企業が社内のプリンターを入れ替えするとき、日頃からプリンターを利用している社員の要望をヒアリングしました。
その後、自社製品と他社製品の違いや、自社製品なら社員の要望に答えられる点をプレゼンテーションした結果、最終的には競合他社から自社製品へ乗り換えしていただけました。
お客様は全国に支店のある企業だったためかなりの大口契約になり、社内で表彰をいただける結果を残したことがあります。
リアルな体験談だとわかるように、成功までの流れをイメージできるように伝えることがポイントです。
前職での失敗体験を教えて下さい
仕事をするうえで失敗はつきものです。重要なのは失敗をどう乗り越え、学びにするかということ。失敗談だけでなく、どんな学びを得られたのかをセットで話せるとベターです。
回答例
健康志向の冷凍食品を開発することになり、海外を含めて調査を行った結果、まだ日本では注目されていない成分を含めた商品を開発しました。
健康に良い裏付けもある成分だったため日本でも受け入れられると予想して販売を開始しましたが、大量の在庫を残す結果となってしまいました。
敗因は、国内消費者の思考を十分に考慮できていなかったことだと認識しております。
健康に良いというデータばかりに注目して、日本人に好まれる食感や味の調査が不足していました。
また、日本ではまだ認知度が低かった成分にも関わらずプロモーションが十分でなかったため、健康志向の顧客から指示を集められなかったことも敗因です。
この失敗を受け入れ、その後はそれまで以上に市場調査や試食会を重視することにした結果、ヒット商品を生み出すことにも成功しました。
成功体験と同様に、体験談だとわかるように自分の言葉で状況を伝えることがポイントです。
マネジメント経験はありますか?
マネジメント経験がある場合は、リーダーシップがあることをアピールすると効果的です。業務内容やチームの人数、意識していたことや結果を端的に伝えましょう。
回答例①
電子機器メーカーの営業職では6名のチームを管理し、目標達成までの進捗状況の管理やメンバーの育成を行っておりました。
成績が上がりにくいメンバーには事前指導や現場同行し、最終的には年間目標を120%達成できた経験があります。
回答例②
正式なマネジメント経験はありませんが、チームリーダーとして5名のチームをまとめ、目標達成に導いた経験があります。
「今後はさらにマネジメントスキルを磨き、チームの成果を引き出せるよう努めたいと考えております。」など、意欲を付け加えることもおすすめです。
部下と接するときに意識していることはありますか?
この質問は、マネジメント経験の有無と合わせてされることが多い質問です。管理職やリーダーとしての資質が問われる質問のため、チームを率いる際に意識していることを伝えてください。
回答例
部下と接する際には、信頼関係の構築と個人に合わせた指導を行うことを意識してきました。
具体的には、部下が自分の意見を自由に言える環境を整えることや、個人の強みを活かした指導をすることを心掛けています。
これらを実現するために、定期的に行っていたことは個別ミーティングです。
固くならずに話せるように、昼食を摂りながら仕事や人間関係についての話を聞き、自然に信頼関係を築けるように意識してきました。
また、人にはそれぞれ得手不得手があり成長スピードも異なると考えているため、全体での勉強会より個別指導を重視してきました。
将来の管理職候補として有望な人材と思ってもらえるような回答ができると良いでしょう。
職場でトラブルが発生した場合はどのように対処してきましたか?
この質問は、求職者の問題解決能力を把握するための質問です。まずは、一般的なトラブル対処法を述べ、具体的な例を聞かれた場合に実例を挙げられるように準備しておきましょう。
回答例
トラブルが発生した場合、まず行うことは正確な状況の把握です。
状況を把握できた後は、問題をどのように解決するか考え、メンバーと共有してから実際に行動にうつしました。
この段階で解決できない場合は現状を上司に伝え、会社としてどのような対応をしたらいいのか指示を仰ぐこともありました。
ありきたりではありますが、トラブルが起きたときに重要なのは「報告・連絡・相談」だと考えております。
個人としての対応力だけでなく、会社の一員としてどう対応するかも重要なポイントであることを忘れないようにしましょう。
あなたにとって仕事とは何ですか?
「仕事とは?」という漠然とした質問ですが、具体的に回答することがポイント。正解はありませんが、ポジティブな回答の方が人としての魅力が伝わるはずです。
回答例
仕事とは、自分が成長できる経験だと思っています。
人生において、無駄な経験はないと考えているため、仕事で体験するさまざまなことはすべて自分の成長につながると思っています。
また、さまざまな年代の人とのコミュニケーションの取り方や仕事を通して感じた充実感や達成感も、自分の成長につながると感じております。
この質問からは仕事への価値観が浮き彫りになります。仕事はお金を得るための手段であることは間違いありませんが、お金以外の価値も感じていることを伝えましょう。
仕事にやりがいを感じるのはどんなときですか?
この質問は、求職者の仕事に対する姿勢や価値観を把握するための質問です。
回答例
仕事にやりがいを感じるのは、人から感謝されたときです。
電子機器の営業職のときには、「そちらのコピー機を導入してから業務効率が上がった。ありがとうございます。」と言ってもらえたときに大きなやりがいを感じました。
本来、製品を購入してくれた顧客に感謝すべき立場の私達に感謝の思いを抱いてくれることに、仕事の素晴らしさを感じたことが強く心に残っています。
社内での日常業務などでも、仕事がしやすいようにしたちょっとした工夫に周囲の人が感謝してくれたときにも仕事のやりがいを感じます。
上記の他にも「目標を達成したとき」や「部下の成長を感じたとき」など、自分がやりがいを感じるときを正直に伝えましょう。
仕事をするうえで大切にしていることは何ですか?
この質問は、求職者の仕事に対する姿勢や価値観を把握するための質問です。
回答例
仕事をするうえで大切にしていることは自主性です。
指示されたことはもちろんですが、自ら課題を見つけ出し、積極的に提案や実行することが仕事を円滑に進めるために大切だと考えております。
商品企画に携わっていたときは、リサーチや分析したデータをチーム全体で共有できるよう、毎日資料を作成しておりました。
私が自ら情報を発信することで他のメンバーも積極的に意見を出すようになり、チーム全体の士気が上がったと思います。
前職で大切にしていたことや具体的なエピソードを伝えましょう。
どんなときに仕事でストレスを感じますか?
この質問は、求職者の問題解決能力を把握するためにされる質問です。
回答例
私がストレスを感じるのは、目標が不明確なまま進めなければならない業務があるときです。
このような状況が起こった場合には、早い段階で上司や関係者に確認し、目標を明確にすることを意識しています。
また、進捗状況を定期的に報告しあうことで、迷いや不安を最小限に抑え、ストレスを軽減するようにしています。
真摯に仕事に向き合っていれば多少のストレスを感じるのは当然です。「ストレスはありません」と答えると、真剣に仕事に向き合ってないととらえられる場合もあるため、注意しましょう。
スキル・能力・仕事に関するその他の質問例
スキル・能力・仕事に関する質問には、上記以外にも以下のような質問があります。
スキル・能力・仕事に関するその他の質問例
- 前職でもっとも力を入れていたことは何ですか?
- あなたにとって理想的な職場とはどのような職場でしょうか?
- 前職ではどのような実績を挙げていますか?
- この業界ではどのようなスキルが重要だと思いますか?
- 外国語はどの程度理解できますか?
スキル・能力・仕事に関する質問は、応募先企業で即戦力になれることをアピールできるチャンスです。同時に、仕事に前向きな姿勢があることも伝えられるように意識しましょう。
転職の面接でよくある質問一覧|⑤未経験の職種に応募する人への内容と回答例
次に、未経験の職種に応募する人への質問と回答を確認してみましょう。
なぜ未経験であるこの仕事がしたいと思ったのですか?
この質問は、求職者の入社意欲を把握するための質問です。企業側は、キャリアチェンジをするにはそれなりの理由があると考えます。この質問には、興味をもった理由と熱意を伝えましょう。
回答例
エンジニアの仕事に興味を持った理由は、これまでの経験でつちかった問題解決能力を、より技術的な分野で活かしたいと感じたためです。
営業や商品企画の経験を通じて、顧客のニーズを把握し、それに対する最適な解決策を提案することにやりがいを感じてきましたが、エンジニアリングスキルを身に付けることで、アイデアを具体的な形にし、さらに価値のある提案ができると考えています。
また、エンジニアは成長の幅が広いため、技術の進化に伴って常に新しい知識を学び続けられる点にも強く魅力を感じています。
未経験ではありますが、これまでの経験と強みを活かしながら、必要なスキルを早期に習得し、貢献していきたいと思っております。
「今まで経験した仕事を通して、なぜ未経験の職種に興味を持ったのか」をわかりやすく説明できるよう頭の中を整理しておきましょう。
なぜこの業界で働きたいと思ったのですか?
この質問には、業界の研究をしっかり行ったうえで納得いく志望動機を伝えられるようにしておきましょう。
回答例
技術革新が絶えず進んでいるIT分野に飛び込むことで、自分自身も常に新しい知識を習得し、成長し続けることができると感じております。
今後ますます多くの業界で必要とされるIT技術を取得し、キャリアの選択肢を広げたいと思っております。
「将来性がない」など、今まで自分がいた業界をけなすような発言は避けましょう。
これまでの経験をどのように活かせると思いますか?
この質問は、求職者のスキルや応用力を把握するための質問です。まずはこれまでに得た経験やスキルを伝え、それをどんな業務に活かせるか具体的に伝えましょう。
回答例
営業職の経験では、顧客のニーズや要望を把握したうえで最適な提案を行う力を身につけられました。
この経験は、ターゲット顧客の行動や心理を把握し、それに基づいたマーケティング戦略を立てることに活かせると思います。
また、商品企画職でつちかった分析力は、商品キャンペーン後の効果の分析や、顧客の意見を活用した製品改善などに役立つと思っております。
経験は財産です。どのような経験でも何かに役立つはずなので、自信をもって伝えましょう。
なぜ経験のある今の仕事を続けようと思わなかったのですか?
今までの経験が無駄になるのではなく、キャリアチェンジに役立つことや、新しいことにチャレンジする前向きな気持ちを伝えましょう。
回答例
営業職では、お客様とのコミュニケーション能力、問題解決力、そして目標達成に向けた戦略的なアプローチをする方法を身に付けました。
しかし、顧客の要望を100%叶えられる商品がないことにジレンマを感じることもありました。
顧客の声を直接聞いているうちに、次第に自分で要望を形にしたいと思うようになったことがキャリアチェンジのきっかけです。
仕事を通して自分自身が感じたことを正直に伝えると、仕事に真摯に取り組んできたことが伝わります。
なぜ営業職に応募しようと思ったのですか?
この質問は、入社意欲や営業職に必須のコミュニケーションスキルを把握するための質問です。自信をもって堂々と答えましょう。
回答例
未経験の営業職に応募した理由は、私の強みである問題解決能力を活かし、企業の成長に貢献したいと考えたからです。
前職ではマーケティングや商品企画の仕事を通じて、消費者ニーズの分析や市場動向の把握を行ってきました。
この経験を元に、より直接的にお客様のニーズに応える営業の仕事に挑戦したいと思っております。
未経験でも自分が営業職で成功するスキルや経験があることを伝えることが大切です。
なぜ事務職に応募しようと思ったのですか?他の部署への異動はどうお考えですか?
事務職に対する前向きな気持ちを重点的に伝えましょう。
回答例
事務職は、組織の運営を円滑にするための要となるポジションだと感じています。
これまでは営業職を経験してきましたが、営業を行う中で常に事務の方のサポートを感じておりました。
事務職は社内の業務を円滑に進めるためのコミュニケーション能力も必要だと思いますが、私にはその能力があると自負しております。
今後は業務効率の向上や周囲のサポート業務に貢献したいと考え、事務職に応募いたしました。
将来的には事務職の経験を活かし、他の部署での業務も経験したいと考えております。
今までの経験がどのように事務職に活かせるのか、具体的に伝えることが大切です。
転職の面接でよくある質問一覧|⑥企業方針に関する内容と回答例
次に、企業方針に関する質問と回答を確認してみましょう。
当社の企業理念についてどんな考えをお持ちですか?
この質問は、求職者の価値観や企業理念とのマッチ度を把握するための質問です。
回答例
御社の「食を通じて人とつながる」という企業理念には深く共感しております。
私は、食が単なる栄養源であるだけでなく、人と人を結びつける力があると日々感じておりました。
単純なことですが、1人で食事をするより大切な人と食事をする方がより幸せを感じるためです。
食は文化や国境を超えて人の絆を深めるものだと考えております。
上記のように、自分の経験と企業理念を重ね合わせるエピソードを伝えることが大切です。
当社にはどのようなイメージがありますか?
この質問は、自社への入社意欲や求職者の価値観を把握するための質問です。
企業は企業理念に共感してくれる人の方が早期退職が防げると考えます。応募企業のどんな部分に魅力を感じているかを端的に伝えましょう。
回答例
御社は、社会的な意義を持つ企業というイメージがあります。
御社が開発する商品は消費者の食を豊かにするだけでなく、社会全体に良い影響を与えていると感じているためです。
同時に、御社の企業理念や福利厚生の内容から社員の成長や幸福を重視する企業だと感じるため、温かみのある企業というイメージも抱いています。
当然ですが、企業のネガティブなイメージを伝える必要はありません。
企業方針に関するその他の質問例
企業方針に関する質問には、上記以外にも以下のような質問があります。
企業方針に関するその他の質問例
- 当社の商品やサービスを利用したことはありますか?
- 競合他社と比べて、当社の強みはどんなところだと思いますか?
- 当社のCMを見てどう思いましたか?
企業方針に関する質問には、基本的に正直に答えて問題ありませんが、マイナスイメージを伝える必要はありません。
転職の面接でよくある質問一覧|⑦キャリアに関する内容と回答例
次に、キャリアに関する質問と回答を確認してみましょう。
キャリアプランについて教えてください
キャリアプランとは、今後どのように仕事をしていきたいのかという計画のこと。どのような将来像を描いているのかをできるだけ具体的に伝えてください。
回答例
今後は、マーケティング分野での専門性をさらに高めたいと考えています。
データ分析や市場調査を通じて、効果的なマーケティング戦略を提案できるようになりたいと思っています。
また、将来的にはデジタルマーケティングや技術を活用したマーケティング手法にも挑戦したいと考えております。
御社での業務を通じてこれらのスキルを磨き、御社に貢献できるよう努めていきたいと考えております。
採用担当者は、求職者のキャリアプランが自社で実現可能かどうかも確認しています。そのため、自分の目標を明確にしたうえで、実現可能なキャリアプランを伝えることが重要です。
10年後にはこの業界はどうなっていると思いますか?
この質問は、業界への理解度や将来的なビジョンが描けているかを把握するための質問です。
回答例
10年後の食品業界は、今よりも健康思考や持続可能性が重視されると考えております。
消費者は環境に配慮した商品や健康に良い商品を求める傾向が強くなるため、食品メーカーは環境負荷の少ない原材料の調達や生産過程でのエネルギー効率の向上、健康増進を目的とした製品開発に注力することが求められると思います。
希望する業界の将来に貢献する気持ちがあることも合わせて伝えられるとベターです。
入社したらどのようなことがしたいですか?
この質問は、求職者の入社意欲の確認や企業への貢献度を把握するための質問です。
回答例
入社後は、まず御社の既存の商品やマーケティング戦略を学びたいと思っております。
一通り把握した後は、独自の商品やサービスの開発をしてみたいです。
例えば、健康志向食材の定期配送サービスやローカルフードを提供するサービス、人気シェフとのコラボレーション商品の開発など、消費者が喜ぶような商品の開発やマーケティングを行いたいと思っております。
入社後の自分をイメージして見ると、自分のやりたいことがみえてくるはずです。
自身が成長するうえで、目標にする人物や人物像はありますか?
この質問は、求職者の人生観や仕事に対する姿勢をみるための質問です。
回答例
私が目標にしている人物は、パナソニックの創業者である松下幸之助氏です。
松下氏は常に「お客様第一主義」を貫き、社員や取引先、社会全体を幸せにすることを目指していたとされています。
私も松下氏のように、どんな状況においてもお客様の視点に立ち、社会に貢献できるような製品やサービスを提供することを目指しています。
他にも、松下氏が掲げた「素直な心」という信念にも共感しており、謙虚な姿勢を持ちながら自らを成長させたいと考えています。
上記のような具体的な人物の他には、自分の周囲にいる身近な人物を挙げても問題ありません。身近な人物を挙げる場合は、その人物のどのような部分を目標にしているのか伝えましょう。
キャリアに関するその他の質問例
キャリアに関する質問には、上記以外にも以下のような質問があります。
キャリアに関するその他の質問例
- 今後チャレンジしたいことはありますか?
- 現在のあなたの課題はどんなことですか?
- 今後、新たに身に付けたいスキルはありますか?
- 目標を達成するうえでもっとも大切なことは何だと思いますか?
キャリアに関する質問では、自分がどのようにキャリアを重ねていきたいか、長い目線で考えることが大切です。
転職の面接でよくある質問一覧|⑧雇用条件に関する内容と回答例
次に、雇用条件に関する質問と回答を確認してみましょう。
残業や休日出勤はどの程度対応可能ですか?
この質問は、残業や休日出勤が可能かということの他に、求職者の仕事への向き合い方や協調性を把握するためにされる質問です。
回答例
残業や休日出勤については、繁忙期や担当業務の進行状況により、必要な場合は対応可能です。
前職でも適宜対応しておりました。
ただし、残業が多いと翌日の業務に影響することも考えられるため、効率的に業務を進めるように努めたいと考えています。
家庭の事情で残業や休日出勤ができない人は、理由をはっきりと伝えて「可能な範囲で対応する」という意思を伝えてください。
当社は転勤の可能性もありますが可能でしょうか?
この質問は、転勤が可能かどうか、家族の理解があるかを確認するためにされる質問です。
国内各地や海外に支店がある企業の場合、入社後に転勤の打診をした後に、そのことが理由で退職してしまうことを恐れています。転勤による退職リスクを防ぐための質問のため、正直に答えましょう。
回答例①
転勤は可能です。
御社の全体像を理解するためにも、転勤は積極的に応じたいと考えております。
どこに配属されてもその地域のニーズや文化を理解し、御社に貢献できるよう努めたいと思っています。
回答例②
現在の家庭の事情により、入社後すぐの転勤は難しい状況です。
今は、勤務可能な範囲内で最大限の貢献をしていきたいと考えています。
重要なのは、結論を先に伝えること。転勤に対応できるかできないか、はっきりと伝えましょう。「多分大丈夫」など曖昧な表現は避けてください。
雇用に関してゆずれない条件はありますか?
この質問は、求職者のこだわりや柔軟性を把握するための質問です。
回答例
私にとって譲れない条件は、技術職として働くことです。
これまでのキャリアを通じて、技術的な課題を解決することに大きなやりがいを感じてきました。
技術的なスキルを磨き続けることにより、御社の成長に貢献できると自負しております。
技術職としての専門性を活かし、より高度な技術開発を担うことが私のキャリアプランです。
譲れない条件がある場合は、正直に伝えて問題ありません。ただし、なぜ譲れない条件なのか、納得できるような理由を伝えましょう。
希望年収はどのくらいですか?
この質問は、提示している年収で問題ないかや、求職者の自己評価を把握するためにされる質問です。
回答例
基本的には御社の規定に従うつもりですが、現在の年収である〇〇万円と同等以上を希望いたします。
希望年収は、募集要項などで応募する職種の年収を確認のうえ、現実的な金額を伝えることが大切です。
雇用条件に関するその他の質問例
雇用条件に関する質問には、上記以外にも以下のような質問があります。
雇用条件に関するその他の質問例
- 馴染みのない地域だと思いますが、問題ありませんか?
- 入社後に半年ほど現場での研修を受けてもらうことになりますが、問題ありませんか?
雇用条件は仕事を続けるうえで重要なポイントです。募集要項と照らし合わせたうえで、自分にとって重要な条件を見極めるよう心がけましょう。
転職の面接でよくある質問一覧|⑨時事に関する内容と回答例
次に、時事に関する質問と回答を確認してみましょう。
最近気になるニュースはありますか?
この質問は、求職者の情報感度の高さや言語化能力を把握するための質問です。
回答例
最近特に気になっているのは、パリオリンピックで起こった水質問題です。
セーヌ川での水泳競技が実施された結果、競技後に数名の選手が体調不良を起こしました。
この問題は、環境保護や都市インフラの改善がいかに重要かを再認識させてくれるものだと思います。
マーケティングに携わる者として、このようなニュースは社会的な関心がどこに向けられているかを把握し、企業やブランドがどのように持続可能性や社会問題に対応するかを考えるきっかけになると思います。
この質問では、信用できる情報源が発信している1年以内のニュース、志望する業界に関係のあるニュース、自分の意見が述べやすいニュースを選ぶと良いでしょう。
最近関心のあることについて教えて下さい
この質問は、求職者の興味や価値観を把握するための質問です。
回答例
最近は料理に興味を持っていて、新しいレシピに挑戦することが楽しみです。
食材の組み合わせを工夫することで、新しい味や食感を作り出すことが可能な料理は、創造力と計画性が求められる作業だと思います。
家族や友人と一緒に料理をすれば新たな一面を見ることもできますし、完成した料理を味わう楽しみもあります。
食を豊かにする御社で働きたいと思ったきっかけも料理の奥深さに気づいたためです。
テレビで話題になっていることから身近なことまで、関心を持っている内容について、自分の意見を交えて伝えられるようにしておきましょう。
転職の面接でよくある質問一覧|⑩答えにくい内容と回答例
次に、答えにくい質問と回答を確認してみましょう。
他に受けている企業はありますか?
この質問は、転職の面接ではよくされる質問の1つです。求職者がどのような基準で転職先企業を決めているのか、内定辞退のリスクはどれくらいあるのかを確認するために行われます。
回答例
食品メーカーを中心に3社受けていますが、御社を第一志望としております。
もし、内定をいただけた場合は、御社を優先させていただきたいと思っております。
転職活動で複数の企業に応募するのは当然のことです。他に受けている企業があることを伝えるのは問題ありませんが、面接を受けている企業が第一志望であることを忘れずに伝えましょう。
内定がでたら当社に入社してもらえますか?
この質問は、求職者の入社意欲の強さや内定辞退のリスクを把握するためにされる質問です。
回答例①
はい。御社が第一志望ですので、内定をいただけたら入社させていただきたいと思います。
回答例②
現時点では他社と比較して検討している状況ですが、内定をいただけたら前向きに検討させていただきます。
迷っている場合は「入社する」と言い切るのは避け、前向きに検討することを伝えましょう。
希望職種ではなかった場合はどうしますか?
この質問では、求職者の柔軟性やさまざまな環境への適応度を把握するためにされる質問です。
回答例
希望している職種は商品企画ですが、もし希望と異なる部署への配属でも、その仕事に対して誠実に取り組む覚悟はあります。
どのような職種でも得られるものは大きいと思っておりますので、与えられた環境の中で成長し、キャリアを重ねたいと考えております。
上記のように、希望以外の職種だったとしても柔軟に対応できることを伝えると好印象です。
もし、希望職種以外での転職を希望していない場合は、希望職種ではくてはならない理由をはっきりと伝えてください。
前職にはどんなことに不満がありましたか?
この質問は、転職するための真意や職場への適応力を把握するためにされる質問です。
回答例
前職では、評価基準が曖昧であることに満たされない気持ちを抱いておりました。
明確な評価基準が定められていなかったため、努力や成果が正当に評価されないと感じることが多々ありましたが、自分なりに目標を設定して仕事に取り組んできました。
御社は目標や評価基準が明確だとうかがっております。
今後は、御社で明確な目標を達成できるよう努めていきたいと考えております。
前職の会社を批判することは避け、どのようなポイントに不満があったのかを明確に伝えましょう。その不満を応募先企業なら解消できると考えていることも伝えられると良いでしょう。
リストラの理由は何ですか?
この質問は、求職者の柔軟性や問題解決能力、適応力や自己評価を把握するためにされる質問です。
回答例
会社の業績悪化が主な理由です。
業績悪化に伴い、会社全体で事業の整理・縮小が行われ、私が所属していた部署もその対象となりました。
私自身もリストラの対象になったことで、新しいスキルを磨くことの重要性を学びました。この経験を活かし、心機一転、御社に貢献したいと考えています。
リストラが自分の能力とは関係がないことやポジティブに受け止めていることを伝えてください。
当社は大企業ではありませんがなぜ希望してくれたのでしょうか?
この質問は、入社意欲や志望動機の深堀り、会社と求職者の価値観の一致度をはかるための質問です。
回答例
私は、御社のビジョンや独自のサービスに強く惹かれています。
特に他の企業では提供していないサービスを構築していることや、社員の声が反映されやすい環境が整っていることに魅力を感じました。
これは、大企業にはない魅力だと思っております。
私はこれまでの経験を活かし、御社のさらなる成長に貢献できると自負しております。
この質問では、企業の規模ではなく、ビジョンや独自のサービス、成長性に興味をもっていることを伝えることが大切です。
転職の面接でよくある質問一覧|その他の内容と回答例
最後に、その他の質問と回答を確認してみましょう。
ブランクがある理由を教えてください
この質問は、ブランクの理由の把握や仕事への復帰意欲を把握するためにされる質問です。
回答例
出産・育児のために一定期間仕事をお休みしておりました。
家庭に専念している間も食品業界の最新情報は気にしており、現在はPCスキルを向上させるための研修を受けているため、御社の即戦力になれる準備はできています。
また、家事と育児を行う中でスケジュール管理やタスク処理能力を身につけられたと思います。
今後は今までの経験を活かし、御社に貢献したいと考えております。
正当な理由がある場合は堂々とブランクの理由を伝えましょう。ブランク期間中に学んだことも伝えられると良いでしょう。
体調不良によるブランクの場合は、伝え方に注意が必要です。現在は仕事をするうえで問題のない体調であることをしっかり伝えないと、「頻繁に体調不良が起こる人なのでは?」と疑いをもたれてしまう可能性があります。
リモートワークについての経験や考え方について教えてください
この質問は、求職者のリモートワークへの適応能力や自己管理能力があるかどうかを把握するための質問です。
回答例
前職では、週2回程度リモートワークを行っておりました。
リモートワークは柔軟性のある働き方ができることや、通勤時間が削減されることがメリットだと思います。
同時に、自己管理能力やチームとのコミュニケーションが不可欠だと感じています。
リモートワークの効果を高めるためには、プロジェクトの管理ツールやタスクの進捗管理ツールの導入、自己管理能力を高めることが大切だと思います。
この質問はWEB面接でよくされる質問です。リモートワークへの考え方を伝えられるように準備しておきましょう。
「なにか質問はありますか?」と逆質問された場合はどうすればいい?
面接の終盤で「何か質問はありますか?」と聞かれた経験はありませんか?面接での逆質問とはこのことです。企業は逆質問をすることで、求職者のさまざまな側面を判断します。
企業が逆質問をしてくる目的は主に以下の4つです。
逆質問の目的
- 求職者の入社意欲や熱意を確認するため
- 求職者の不安や疑問を解消して内定辞退を防ぐため
- 自社の社風や企業理念との相性を確認してミスマッチを防ぐため
- 求職者の個性を確認するため
求職者は企業が逆質問をしてくる目的を理解したうえで、的を得た質問を心がけることが大切です。
「特にありません」と応えると、入社意欲がないと判断する面接官もいるため、逆質問されることを想定して、事前にいくつか準備しておきましょう。
逆質問でおすすめの内容
- 経営方針や企業理念に関する質問
- 会社の方向性に関する質問
- 会社の制度に関する質問
- 社長面接で使える質問
- 入社意欲や熱意をアピールできる質問
- 面接官の価値観を聞く質問
具体的な質問例は以下の記事をご参考ください。
最終面接の逆質問60選!転職者・新卒者が社長面接で使える例文を紹介
なお、逆質問では、給与や福利厚生など調べればわかる内容や、会社の不祥事などの役員が困惑する内容は避けた方が無難です。
段階ごとの質問内容と特徴
面接を複数回行う企業の場合、それぞれの段階ごとに質問内容は異なります。一概には言い切れませんが、段階ごとに特徴もあるため、ここで確認しておきましょう。
一次面接では求職者の人柄や基本的なスキルの確認が行われる
一次面接では、求職者の人柄や基本的なスキルの確認が行われることが一般的です。
一次面接で行われる主な質問内容・行われること
- 自己紹介・自己PR
- 職歴の確認
- 取得しているスキルの確認
- 志望動機
- コミュニケーション能力などの人柄の確認
求職者と企業側の人間は、一次面接で初めて顔を合わせます。自己紹介などを通して求職者の人柄や職歴を把握することが主な目的です。質問に答えることで、求職者の会話力や一般常識の有無は伝わります。
一次面接は個人以外にもグループで行われることも多いため、他の人の回答に動揺することなく、自信をもって答えられるように準備しておきましょう。
二次面接は求職者のスキルの深堀りや自社との適合性の確認が行われる
二次面接では、求職者のスキルの深堀りや自社との適合性の確認が行われることが一般的です。
二次面接で行われる主な質問内容・行われること
- 一次面接より詳細な職務経歴
- 入社後の仕事内容の説明
- 求職者と応募企業の価値観のマッチ度の確認
- 給与や福利厚生などの雇用条件の確認
- 逆質問
- 業務に関する実技テスト
二次面接では、一次面接より詳細な職務経歴の確認が行われます。今まで経験してきた仕事内容や実績などを具体的に伝えられるように準備しておきましょう。同時に、入社後に担当する仕事内容の説明が行われることも多いです。
また、雇用条件の確認や企業理念などが伝えられ、自社との適合性が図られる質問が行われることもあります。
逆質問や業務に関する実技テストを行う企業もあるため、あらゆることを想定しておきましょう。
最終面接は役員や社長による求職者と自社の適合性の確認が行われる
最終面接(役員面接)では、役員や社長による求職者と自社の適合性の確認が行われることが一般的です。
最終面接で行われる主な質問内容・行われること
- 求職者のキャリアプランについての確認
- 求職者が企業理念に共感しているかどうかの確認
- 自社で活躍できる人材かの確認
- 雇用条件の最終確認
求職者の人柄やスキルは二次面接までに確認済みです。最終面接では、雇用条件の最終確認や求職者と自社のマッチ度を総合的に判断されます。
リファレンスチェックとは|質問内容や誰に頼むべきかなどポイントを解説
面接時の質問に回答する際に意識することは?
最後に、面接時の質問に回答する際に意識することをお伝えします。どれも基本的なことのため、自然と身につくように準備しておきましょう。
PREP法を意識する
1つ目は、PREP法を意識することです。
PREP法とは、「結論→理由→例→再度、結論」の順に物事の説明や自分の意見を述べる方法のこと。相手にわかりやすく物事を伝える際の基本的な手法です。
PREP法とは
- Point :結論
- Reason :理由
- Example:例
- Point :結論・主張
PREP法は、転職面接の質問に回答する際にも有効的です。
質問に答える際、丁寧に応えようとするあまり結論を後回しにしてしまい、自分でも何を話しているのかわからなくなってしまうのはよくある失敗。PREP法を意識すれば、わかりやすく自分の意思が伝わるはずです。
暗記ではなく自分の言葉で伝える
2つ目は、暗記ではなく自分の言葉で伝えることです。
ここまで、質問と回答例をご紹介してきましたが、それはあくまでも例文です。自分の言葉に変換するための例文として参考にするのは問題ありませんが、例文をそのまま暗記するのではなく、自分の言葉で伝えるよう心がけてください。
きれいな文章は聞こえは良いですが、採用のプロである面接官には「暗記している」と伝わってしまいます。多少言葉に詰まったとしても、自分の言葉で伝える方が面接では効果的です。
態度や表情に気を配る
3つ目は、態度や表情に気を配ることです。
面接では、質問に対する回答はもちろん、態度や表情に気を配ることも大切です。いくら聞こえの良い回答をしても、無表情で話すと自分の気持ちが伝わりません。また、しぐさや立ち居振る舞いが悪いと、横柄な人に思われてしまう可能性があります。
「正しい姿勢で座る」「面接官の目を見て話す」「面接官が話しているときは適度に相槌を打つ」など、普段から人とコミュニケーションをとる際に意識しておくと、面接でも自然に感じの良い振る舞いができるでしょう。
まとめ・面接の質問には質問された意味を考えたうえで回答することが重要
転職の面接でされる質問には意味があります。企業側が自分の何を知りたがっているのか、なぜその質問をするのかを考えたうえで質問に答えることが重要です。
面接は求職者と企業側がお互いのことを知れる貴重なチャンス。後悔しないためにも、しっかり対策を練って面接に望みましょう。
【転職・新卒・アルバイト】面接辞退メールの書き方と例文!
圧迫面接とは|なぜ行われる?質問・言動例や対処法を解説!
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この記事の監修者
松澤裕介 【キャリアアドバイザー】
キャリアアドバイザーとして、転職相談3,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間1,000名以上の履歴書、職務経歴書を作成。主に医療・介護業界の人材紹介を担当。「シニア人材の転職市場・転職の注意点」などのテーマで記事やコラムを監修。