高齢者にもおすすめな在宅ワーク・テレワークをキャリアアドバイザーが解説
体力が低下した高齢者にぴったりな、自宅でできる在宅ワーク(テレワーク)。高齢者の在宅仕事を紹介しているシニアジョブのキャリアアドバイザーが、在宅ワークのポイントを解説します。
- 目次
- 高齢者の在宅ワークとはどんなもの?高齢者でも可能?
- 高齢者の在宅ワークは基本的に会社などから委託を受ける仕事
- 高齢者の在宅ワークの給料は?
- 高齢者でも在宅ワークは可能か?
- 気になる高齢者の在宅ワークの仕事内容とは?
- 製造系の在宅ワーク
- ユーザーサポート・テレオペ・テレアポなどの電話を使った在宅ワーク
- 事務仕事をネットで受け取って行う在宅事務
- ブラインドタッチができる人におすすめなデータ入力
- 封入・発送などの在宅ワーク
- 会計事務所の事務仕事も在宅ワークで対応可能
- 薬剤師の資格を生かした在宅ワーク
- レセプトのチェック業務などの医療事務
- 個人事業主・業務委託の高齢者が在宅ワークをするための手順
- まずは自分に合った仕事を探す
- 交渉して仕事を契約する
- 業務を行って納品
- 請求書を作成し代金請求
- 高齢者の在宅ワークのメリットとは?
- 自宅でできる
- 時間の拘束がない
- シニアの在宅ワークの注意点を知ろう!
- 社員の場合は連絡ツールを都度チェックすること
- 業務委託の場合は時間と業務の管理をしっかり行う
- 契約内容をしっかり確認する
- まとめ:在宅ワークは高齢者に最適
高齢者の在宅ワークとはどんなもの?高齢者でも可能?
高齢者の在宅ワークは、内職のようなお仕事や、会計事務所、薬剤師、医療事務などもありますが、主にパソコンを使用して行う業務が中心です。
実際の高齢者向けの在宅ワークとはどんなものなのか、仕組みや給料体系、そして高齢者でも就業が可能なのかについて、簡単に解説していきます。
まずは在宅ワークの仕組みから、お話ししていきます。
高齢者の在宅ワークは基本的に会社などから委託を受ける仕事
高齢者の在宅ワークは、主に、会社員として在宅勤務をする形と、会社から業務を委託される業務委託の、2つの形になります。
会社員の場合は、勤めている会社の事務作業などを自宅で行う形です。
業務委託の場合は、個人事業主として仕事をする形になります。
仕事内容について、詳しくは後述しますが、部品や材料を受け取って組み立てる内職的な仕事や、ネットを使ってパソコンを操作する仕事がほとんどです。
さまざまな仕事を請け負って作業をし、報酬を受け取る仕組みです。
次の項目では、報酬(給料)について解説します。
高齢者の在宅ワークの給料は?
会社員の場合は出社と変わらず月給制ですが、個人事業主として業務委託されている場合は、給料制度ではありません。
基本的に歩合制で、会社などから委託された仕事を完成させた量に比例して報酬を受け取る仕組みになります。
現役時代に月給制で収入を得ていた人は、違和感をおぼえるかもしれませんが、出来高は頑張った分だけ収入になりますので、魅力も多いものです。
個人事業主に関連した記事
業務委託・外注の年末調整と確定申告の方法は?定年退職後のシニア業務委託のお悩み解決!
高齢者でも在宅ワークは可能か?
体力の面でどうしても現役世代に劣ることが多い高齢者は、出社した現場で業務を行うよりも、自宅で業務を行うスタイルとの相性が良いはずです。
また、高齢者の場合、病院の通院などにかかる拘束時間が多いため、時間が自由になりやすい在宅ワークはとても向いています。
在宅で行う作業の内容や、パソコンの使い方、ネット接続などの要領を一度習得してしまえば、在宅でテレワークを行うことは簡単です。
気になる高齢者の在宅ワークの仕事内容とは?
高齢者の在宅ワークの仕事内容について紹介していきましょう。
業務内容は、主に製造系のものやテレオペ、データ入力などがあります。現役時代の資格や技能があれば、会計事務所の事務作業や医療事務などに就くことも可能です。
さらに、薬剤師の資格を生かした在宅ワークも存在しています。それでは、詳細を解説していきましょう。
製造系の在宅ワーク
古くから内職として知られているのが製造系の在宅ワークです。
会社から送られてくるたくさんの部品を受け取って、会社の納期に合わせて指示された部品を組み立てます。完成品をまとめて送ったり、引き取りに来た社員に渡したりして納品する仕事です。
昔から行われているタイプの在宅ワークなので、高齢者の方も過去に経験したケースもあるかもしれません。
とにかく数をこなすので効率よく進めていきましょう。
ユーザーサポート・テレオペ・テレアポなどの電話を使った在宅ワーク
自宅の電話や、会社が用意した携帯電話を使って顧客サポート業務を行う仕事です。顧客サポートのほかに、営業電話などをかけるテレアポやテレマなどの仕事もあります。
営業職の経験や電話使用の経験が豊富な人にはおすすめの在宅ワークです。
なお、電話を使う場合、ある程度自宅が静かな環境でないと業務に支障が出る可能性があります。
多くの電話をしたり、受けたりするので、声のコンディションには気をつかう必要があります。
事務仕事をネットで受け取って行う在宅事務
ネットが当たり前のようになり、ネットを使った在宅業務も一般の社員の間で普及してきています。
当然こういった仕事も簡単なものや企業の機密に触れない範囲で在宅ワークとして利用することが可能です。
前職が事務仕事だった場合、とても有利な在宅ワークで、仕事内容によっては比較的高額な報酬も期待することが可能です。
ただ、前職と異なる事務仕事であることも少なくないため、柔軟に対応していく必要があるでしょう。
ブラインドタッチができる人におすすめなデータ入力
アンケート用紙や名刺など、紙の書類から文字を読み取り、パソコンでデータとして入力する仕事がデータ入力です。
やや目が疲れるものの、コツコツとできる仕事です。
仕事をした量も視覚的に分かりやすく、やりがいを感じるのではないでしょうか。
実は、かなりニーズのある在宅ワークとして知られています。
封入・発送などの在宅ワーク
会社から送られてきた書類を封筒に入れて閉じ、発送する業務も高齢者の在宅ワークで対応可能です。
ネットショップで注文が入った荷物を梱包し、近くの運送会社に発送を依頼する発送業務などもあります。
また、返品されてきた商品のチェックや、レンタルから帰ってきた衣装のコンディションチェックをするといったアパレル系の業務も在宅ワークで多く見られます。
会計事務所の事務仕事も在宅ワークで対応可能
会計事務所の業務も高齢者の在宅ワークで可能な業務です。
そもそも経理の仕事の発展形に近いため、データ入力や会計のチェック、必要に応じて帳簿の作成の支援なども在宅で行えます。
決算期や確定申告時の繁忙期は大変ですが、やりがいのある在宅ワークです。
薬剤師の資格を生かした在宅ワーク
薬剤師の資格を生かした在宅ワークも可能です。
主なものとして、治験の申請書類の作成や治験の計画実施所の作成、医薬関連の問い合わせ窓口業務なども、薬剤師の資格があれば行うことができます。
問い合わせ電話のサポート業務もありますが、メールベースのものであれば、時間を自由に使用したい高齢者も在宅で行うことができます。
レセプトのチェック業務などの医療事務
医療事務の経験があれば、在宅で行うことも可能です。
最近は電子カルテの普及で、データもネットワークによって管理されるようになりました。
高齢者でも経験があれば、レセプト(診療報酬の請求書)のチェック業務などを在宅で行うことができるのです。
非常に高度な個人情報を扱うため注意が必要ですが、医療機関に出勤して勤務しなくとも、業務に当たれるのが魅力です。
70歳以上でも働ける仕事9選!働き方のかたちや仕事の探し方も解説
個人事業主・業務委託の高齢者が在宅ワークをするための手順
在宅ワークをするといっても、いきなり何をしていいか分からない高齢者の方も多いはずです。
そこで在宅ワークを行うための手順について、ご説明します。
簡単に言うと、仕事を探す、契約する、業務を行う、納品する、最後に代金請求、という手順になります。
それでは、一つひとつを詳しく説明していきます。
まずは自分に合った仕事を探す
まずは在宅の仕事を探します。方法としてはネットの求人情報や、あっせんを行っているクラウドソーシングサービス、行政などのマッチングイベントなどを利用しましょう。
通常の求人サイトですと、若い人向けの仕事の件数が多いため、お目当ての仕事がなかなか見つからない可能性があります。そこでおすすめなのが、シニア専門の求人サイト「シニアジョブエージェント」です。
圧倒的な求人数を誇り、在宅ワークも豊富。就業までのサポートも無料で実施しています。高齢者で在宅ワークをお考えの方は、ぜひシニアジョブエージェントに相談してみてください。
交渉して仕事を契約する
仕事が見つかったら、会社や依頼主と契約を行います。
この時に報酬金額や仕事内容をきちんと説明してもらい、納得がいけば仕事を契約しましょう。
ネット上で契約したり、書類にサインをして契約するなど、方法はさまざまですが、仕事内容の確認を契約時にしっかり読みましょう。
トラブルを未然に防ぐうえでも、わからないことは、この時点で聞いておくとスムーズです。
業務を行って納品
契約を行ったら業務に移ります。
とにかく契約通りにきちんと納品できるよう、的確に行っていきましょう。
コツは分からないことがあったらすぐに連絡して確認することです。分からないまま行うと納品物が全く意図しなかったものになることも多く、不良品あるいは再納品を求められるからです。
こういったことがないように迅速に仕事を進めていきましょう。
請求書を作成し代金請求
納品完了し、検品ができたら請求書を作成して報酬を請求しましょう。
作ったことがなくともネットで作成できるサービスがあったり、ワードなどで形を合わせて製作します。
振込先や自分の名前、金額、請求先の会社名、請求した仕事内容を記載し、必要に応じて押印したものを郵送したり、ネットで請求書を送付します。
その後、指定した口座に報酬が入金されれば、その在宅ワークは完了です。
高齢者の在宅ワークのメリットとは?
在宅ワークのメリットは、自宅でできること、時間の拘束がないことです。
それぞれのメリットについて、詳しくご説明していきましょう。
自宅でできる
シニアになると通勤が体力的にも身体的にも難しくなることが少なくありません。そんな状況にあっても、在宅ワークであれば、体力を使わずに仕事ができます。
ネットを接続すれば、パソコンを使った業務が簡単に自宅でできてしまいます。データの送付だけでなく簡単な打ち合わせも、ネット環境があれば誰でも簡単にできるようになりました。
時間の拘束がない
在宅ワークには納期こそありますが、何時から何時まで勤務という時間の拘束がありません。
そのため、シニアのライフスタイルに合わせて業務に取り組めます。
例えば、病院に行ったり、趣味や旅行に行ったり、家族とゆっくり過ごしたりといったことも可能です。
それ以外の時間に作業を行えば良いので、これもメリットとして挙げられます。
シニアの在宅ワークの注意点を知ろう!
シニアの在宅ワークにも注意点があります。
それらをしっかり押さえた上で業務に取り組む必要があります。
社員の場合は連絡ツールを都度チェックすること
在宅社員の場合は、仕事中、すぐに連絡が取れる状況にしておかなければいけないことがほとんどです。
在宅ワークを行う場合は、携帯やパソコンでの連絡ツールは都度チェックし、いつでも連絡が受け取れるようにしましょう。
業務委託の場合は時間と業務の管理をしっかり行う
業務委託の場合、出来高制や時給制など、社員と報酬の体系が異なることがほとんどです。出来高制の場合は、一定時間仕事をすれば必ず給料がもらえるわけではありませんので、自分自身でしっかり業務を管理することが求められます。
契約内容をしっかり確認する
契約内容は契約時にしっかり確認しましょう。
契約内容が労働者にとって過酷なものであったり、危険なものであったり、あるいは不利なものであったり、意外な落とし穴があることも少なくありません。
高齢者だからと不利な条件で要求してくる企業もあるため、在宅ワークに取り組む前に、契約時にはきちんと契約書を確認するようにしましょう。
まとめ:在宅ワークは高齢者に最適
Withコロナの時代になってから、多くの企業が在宅ワークに注目するようになり、ここ数年で求人件数も爆発的に増えました。
また高齢者の活躍が提唱される昨今では、高齢者向けの在宅ワークの件数も増えています。
高齢者の方は、体力や時間の制約も比較的少ない在宅ワークがおすすめです。
この記事の監修者
松澤裕介 【キャリアアドバイザー】
キャリアアドバイザーとして、転職相談3,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間1,000名以上の履歴書、職務経歴書を作成。主に医療・介護業界の人材紹介を担当。「シニア人材の転職市場・転職の注意点」などのテーマで記事やコラムを監修。