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人材紹介とは?メリットや紹介方法・その他の人材サービスとの違いを詳しく解説!

片桐吉晶 【キャリアアドバイザー】

人材紹介を使ったお仕事探しにはどんなメリットがある?人材紹介は無料で使える?人材紹介に関する様々な疑問を解説します。

目次

求職者の転職や就職をお手伝いするサービスはいくつかありますが、人材紹介はその中でも代表的なサービスと言えるでしょう。
 
しかし、人材紹介とそれ以外の、求人サイト、人材派遣、ハローワークなどのサービスは、どのような違いがあるのでしょうか?
 
人材紹介の会社が提供するサービスは、「有料職業紹介事業」と呼ばれているのに、求職者が無料で使えるのはなぜなのでしょうか?
 
ここでは人材紹介について、そのサービス内容や、他のサービスとの違いを解説していきます。
 

人材紹介はどんなサービス?無料で使える?

 では、人材紹介がどんなサービスなのかを見ていきます。
 
どんな種類があるのか? 料金はどうなっているのか? 求職者が無料で使えるのは本当なのか?
 
確認していきましょう。
 

ご存知ですか?人材紹介の正式名称

人材紹介や職業仲介と呼ばれるサービスの正式名称は「職業紹介事業」です。

「職業紹介事業」の種類は、「無料職業紹介事業」と「有料職業紹介事業」の二種類です。
 
無料のものは公共職業安定所(ハローワーク)や、大学の就職課など学校が行うものなどで、民間事業者が運営するものは「有料職業紹介事業」となりますが、有料というのは後で説明するように求人企業から料金をもらうため、求職者の方は無料でサービスが受けられます。

「有料職業紹介事業」を行うには、要件を満たした企業が厚生労働大臣に申請を行い、許認可を得る必要があり、事業者番号の掲示の有無で許認可を受けた事業者であるかがわかります。
 
港湾運送業務や建設業(建設作業員が禁止、現場監督は紹介可)の仕事を求職者に紹介することは禁止されています。
 

人材紹介は本当に無料で使えるの?

民間の人材紹介サービスは「有料職業紹介事業」ですが、上記のように求人企業が料金を支払うため、求職者に料金が発生することはなく、一部を除いて求職者に料金を請求することは法律でも禁止されています。
 
求職者の方は無料で人材紹介を利用できるので、安心してご利用ください。
 
芸能人やモデル、科学技術者などについては、登録料や手数料が求職者に発生する制度も法律上、残っていますが、一般的な人材紹介サービスでは無料の場合が多くなっています。
 
求人企業が支払う手数料(いわゆる紹介料)は、紹介を受けて雇用される方の年収の〇〇%(50%未満)といった金額になり、雇用される方が入社されてから成功報酬として支払われます。
 

人材紹介の3つの分類 

人材紹介には上記に登場した法制度に関係する、無料職業紹介、有料職業紹介の他に、業態ごとの分類で大きく3つに分類されます。
 

(1)一般登録型・一般紹介型

人材紹介会社でもっとも一般的で数が多いのがこのタイプです。
求職者と企業それぞれから応募やお問い合わせをもらい、紹介会社のエージェントが最適な求職者と企業をつなぐ働きをします。
シニアジョブも当てはまります。
 

(2)サーチ型・ヘッドハンティング型

サーチ型は企業の依頼を受け、採用難易度の高い、主に就業中の人材に接触・転職交渉する人材紹介サービスです。
いわゆるヘッドハンティングやエグゼクティブサーチとも呼ばれる業態で、高めの年収相場で優秀な人材の紹介が行われます。
一般登録型でもハイクラス人材のサービスがありますが、違いはサーチ型では求職者の依頼ではなく企業の依頼で動く点です。
 

(3)アウトプレースメント型・再就職支援型

唯一、求職者が退職前に所属する企業(退職発生側企業)が登場する業態です。
倒産やリストラ(雇用調整)で大量の退職が発生する場合、退職が発生する企業が人材紹介会社に依頼して再就職先探しを行うものです。
退職が発生する企業が費用の一部を支払うことが多いため、紹介先企業の負担が少ないという特徴があります。
 
 

人材紹介を使うメリットは?

 人材紹介サービスは上記のように、求職者は無料で使えるのですが、さらに他のお仕事紹介サービスにはないメリットも豊富にあります。

そこで人材紹介サービスのメリットを4つ紹介したいと思います。
  

人材紹介なら専門家に相談できる!

求職者が人材紹介サービスを利用するメリットでもっとも大きいものは、専門家であるエージェント、人材コーディネーターなどに相談できることです。
 
日本も過去に比べれば終身雇用が当たり前でなくなり、複数社の転職経験を持つ求職者が増えています。

しかし、転職を十分に経験して自信があるという方はいないでしょう。
 
配偶者や家族とは、生活の変化などもあるため転職の相談や情報共有はしっかり行うべきですが、専門家でないご友人などでは的確な回答は難しいと思われます。
 
とはいえ、転職で一番苦しいのは誰にも相談できないことですので、専門家に相談できる人材紹介会社は活用しがいのあるサービスと言えます。
  

人材紹介なら転職のアドバイスがもらえる!

適切な転職アドバイスをもらえるのも、人材紹介サービスを利用するメリットです。
 
公共職業安定所(ハローワーク)は企業が無料で求人掲載できますし、失業者向けの職業訓練なども提供していますが、特別転職のアドバイスをくれるわけではありません。
 
求人サイトも求人情報を掲載しているだけで、基本的にはそれ以上の支援は提供されず、自力で応募することになります。
 
求人応募や選考、あるいは書類作成、面接対策などのアドバイスをエージェントや人材コーディネーターから直接もらえるのは、人材紹介サービスの大きなメリットです。
 

人材紹介なら代わりにいろいろ手伝ってくれる!

人材紹介サービスでは、求人企業との交渉や、面接日時の調整などは基本的に人材紹介会社のエージェントや人材コーディネーターが求職者に代わって行います。
 
それ以外にも、人材紹介サービスによっては、履歴書・職務経歴書など応募書類の作成を代行してくれるところもあり、求職者にとっては大きなメリットとなります。
 
その他、自己分析や模擬面接などの支援、入社後のアフターフォローなど、人材紹介サービスによっては様々な支援メニューが用意されています。
 
シニアに特化した人材紹介サービスを提供するシニアジョブでも、シニアの転職では書類選考の突破が難関となることから、履歴書・職務経歴書など応募書類の作成を代行しています。
 

その他の人材紹介のメリットとデメリット

その他にも、求職者が無料で手厚いサービスを受けられることや、人材紹介は成功報酬のため、求職者の就職決定を真剣に支援してもらえるといったメリットもあります。
 
反対にデメリットとしては、エージェント、人材コーディネーターといった担当者の力量に左右される場合がある、担当者との相性が合わない場合があるといったことや、企業が支払う紹介料は求人サイトの掲載料よりも高額のため、積極的に対応してもらえる反面、求人サイトやハローワークよりも求人数が少ない場合があるといったことなどが挙げられます。
 

人材紹介と他のお仕事紹介の違い

人材紹介と人材派遣、どのように違うかご存知ですか?
 
その他にもお仕事を探す人をお手伝いするサービスはたくさんあります。

ハローワークや、高齢者に仕事を紹介するシルバー人材センターのお仕事紹介サービスと、人材紹介がどのように違うのかを解説します。

 

 
人材紹介とハローワークはどう違う?

人材紹介サービスと公共職業安定所(ハローワーク)は、どちらも「職業紹介事業」で、比較的似ています。
 
しかし、人材紹介サービスは「有料(求人企業がお金を払う)」で主に民間企業が運営しているのに対して、ハローワークは求人企業も「無料」で求人掲載でき、国が運営する公共機関という違いがあります。
 
人材紹介サービスは、求職者は無料ですが求人企業は有料となり、そのため採用に真剣な企業が多く集まる一方、有料のために求人数と求人企業数は無料のハローワークよりも少なくなります。
 
ハローワークは、失業保険を受け取る方が必ず仕事探しを行わなければならないなど、求職者が接する機会の多いサービスですが、企業が無料で求人を掲載できることで、採用意欲の低い企業や労働条件の良くない企業なども求人を掲載している場合があるなどの注意点もあります。
 
ハローワークでは失業者向けの職業訓練が提供されますが、求人応募にあたってのアドバイスは少なく、ハローワークによっては募集件数が制限される場合もある一方で、一つの求人への応募を締め切るケースが少ないため、人気の求人には多数の応募が集中する場合もあります。
 

人材紹介と求人情報サイトは紛らわしい

人材紹介サービスと求人情報サイトはまったく異なる別のサービスですが、求職者の方の視点では非常に紛らわしい場合も多くあります。
 
それは人材紹介サービスの多くも求人情報を掲載するWEBサイトを持っており、サイトから登録できるようになっていることが多いためです。
 
人材紹介サービスと求人情報サイトの違いは、求職者と求人企業の間に担当者が入って、調整や支援などを含む紹介を行う点です。
 
しかし、求人情報サイトでも登録情報の確認やアドバイスなどを担当者が行う場合があり、まったく誰も関与しないわけではないことや、人材紹介サービスでも求人情報をサイトに掲載している、直接対面せずメールや電話のみで支援するといったようなサービス形態が求人情報サイトに似ているケースもあります。
 
求人情報サイトを運営している企業が「有料職業紹介事業」の許認可を受けており、希望する求職者に人材紹介サービスを提供していることも珍しくなく、非常にややこしくなっているのが現状です。
 
転職・再就職でサイトやサービスに登録する際は、サービス提供企業が「有料職業紹介事業」の許認可を受けて事業者番号を持っているかを確認した上で、求職者の方が利用するサービスの内容にどんなものが含まれているか、しっかり確認しましょう。
 
求人情報サイトでは特定の業界や職種に特化しているものも多くあります。
 
 

人材紹介と人材派遣は両方やっている会社が多い

人材紹介と人材派遣の違いは、頻繁に解説されているのを見かけます。
 
仕組みはまったく違うのですが、どちらも厚生労働大臣の許可が必要な業態で、さらに「有料職業紹介事業」と「労働者派遣業」両方の許可を持っていると提供できる「紹介予定派遣」という仕組みがあるため、混同されやすい業態です。
 
人材紹介サービスが、求職者と求人企業の両方を紹介しあい、紹介会社と求職者の間には特段の関係がないのに対し、人材派遣では、求職者は派遣会社の社員となり、派遣先の企業に派遣されて仕事をします。
 
人材紹介では勤務先の会社と直接労働契約を結び、求職者の希望に合った企業を探す支援を提供しているものが、人材派遣では派遣会社が求職者を自社の社員として雇用契約を結んで、派遣社員となった求職者を派遣先に派遣する命令を出すという、大きな違いがあります。
 
そのため、人材紹介では応募企業の選考が発生しますが、人材派遣では派遣会社の選考はあっても基本的に派遣先(勤務先)の選考はありません。
 
人材紹介と人材派遣の両方の許可を持つ企業が提供できる、「紹介予定派遣」について解説すると、将来的に派遣先の社員となる候補の人材を、お試し期間のような形で一定期間、派遣社員として派遣する制度です。
 
シニアジョブも人材紹介と人材派遣、両方を提供しており、「紹介予定派遣」も可能です。
 

人材紹介とシルバー人材センターの違いとは?

シニアの方、特に定年後の方にお仕事を紹介するサービスで有名なものにシルバー人材センターがあります。
 
シルバー人材センターもお仕事を紹介してくれるので人材紹介サービスのようにも感じますが、シルバー人材センターのお仕事紹介のほとんどは人材紹介ではありません。
 
様々な求人に対応するため、シルバー人材センターによっては「有料職業紹介事業」や「労働者派遣業」の許認可を得ているケースもありますが、多くのシルバー人材センターのお仕事紹介は、人材紹介や人材派遣ではなく、請負・委任の形で行っています。
 
請負とは、雇用関係ではなく、ある仕事を完成に対してお金を払い、働いてもらう契約で、委任とは、請負に似ていますが、必ずしも仕事の完成が目的ではないものです。
 
つまり、シルバー人材センターは、正社員の仕事を紹介してくれる場所ではなく、社員ではない一時的で簡単な仕事を紹介してくれる場所であると言えるでしょう。
 

シニアジョブの人材紹介サービス

シニアジョブも人材紹介サービスを提供していますが、シニアジョブの人材紹介サービスは、他社の人材紹介サービスとは異なり、50歳以上のシニアに特化した人材紹介サービスです。
 
他社の人材紹介サービスでは、シニア「も」応募可能な求人は多いのですが、結局若い人材を希望している企業も多く、シニアが不利なものが多くあります。
 
シニアジョブの人材紹介サービスは、シニア専門でご案内しており、若い人材対象ではないため、シニアの方が安心して転職可能です。
 
シニアジョブでは人材派遣も行っており、「紹介予定派遣」での転職・再就職も可能です。
 
もちろん、シニアジョブの人材紹介も求職者の方は無料で使えるので、ご安心ください!
 
お仕事をお探しのシニアの方は、こちらからご登録ください。

シニアジョブの人材紹介の特徴

シニアジョブの人材紹介サービスには、次のような特徴があります。
 

  • 50歳以上の求人に特化しているので、50代、60代、70代も安心!
  • 電話でもメールでも、気軽にお仕事相談可能!
  • 探し方も、職種も、全国各地で自分に合ったお仕事探しができる!
  • 最短1週間で内定も?業界最速のシニア転職支援!
  • 最難関の書類選考もプロが支援!履歴書・職務経歴書作成代行など

 
若い世代からシニアまで幅広い求人では、どうしてもシニアが不利になり、しかも、求人企業は若い人材が応募するまで待つこともあって、シニアが待たされてしまうこともあります。
 
しかし、シニアジョブでは「シニアを採用したい」などシニアの採用を真剣に考える企業の求人を厳選しているため、シニアが不利になることもなく、スピードも業界最速で、応募から1週間程度で内定が出た事例もあります。
 
また、電話やメールでいつでも専門の人材コーディネーターに相談でき、しかも全国どこでも活用できるので、今まで転職経験がない方でも安心です。
 
シニアジョブではシニア転職のプロである人材コーディネーターが、お一人お一人ご経歴をヒアリングして、ご本人に代わって履歴書・職務経歴書といった応募書類を作成しています。
 
シニアの転職・再就職では書類選考が最大の難関となりますが、プロがノウハウを活かして履歴書・職務経歴書を代理作成するので、通過率が格段に高まります。
 

シニアジョブの人材紹介で探せるお仕事

シニアジョブでは様々なシニアのお仕事を全国各地でご紹介していますが、下記の職種の転職支援実績が特に多くなっています。
 

(1)施工管理

建設業の現場監督など施工管理のお仕事は、創業時から取り扱っています。比較的給与が高めの上、70代の方など、年配の片も多数活躍しています。
 

(2)会計事務所

会計事務所、税理士事務所のお仕事も、創業時から取り扱う自信の職種です。税理士、公認会計士などの有資格者以外にも、企業の経理経験が長い方、女性の活躍も多くなっています。
 

(3)自動車整備士

自動車整備士は全国的に人材不足が深刻で、シニアの活躍が広がっている職種です。活躍するシニアが急速に増えている、今大注目の職種です。

 
(4)医療事務

資格よりも経験が重視されるお仕事で、女性の活躍が多いお仕事です。十分な経験があれば、ブランクなどがあっても活躍できるチャンスがあります。

この記事の監修者

片桐吉晶 【キャリアアドバイザー】

キャリアアドバイザーとして、転職相談5,000名以上、紹介企業数10,000社以上に対応。年間800名の履歴書、職務経歴書を作成。建設業界や自動車業界、医療・介護業界の人材市場を熟知。「シニア人材の適切な採用・育成方法」などのテーマで、企業セミナーに講師として登壇中。

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