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遺族年金の手続き完全ガイド|申請はいつまで?必要書類や提出先も解説

岡地 綾子 【ファイナンシャル・プランナー】

お金

遺族年金の手続きの流れ
必要書類や提出先も!

遺族年金は、家族を亡くした遺族の生活を支える公的年金です。 亡くなった人が加入していた年金制度や遺族の状況によって、受け取れる遺族年金の種類が異なります。 しかし、遺族年金は家族が亡くなったからといって自動的に支給されるものではありません。受給するためには所定の手続きが必要です。 この記事では、遺族年金の手続き方法や必要書類、申請先やいつまでに手続きをすればよいのかをわかりやすく解説します。 会社員や自営業者が亡くなった場合など、状況による手続きの違いや注意点も紹介しているため、遺族年金の手続きを進める際の参考にしてください。

目次

遺族年金とは?

「遺族年金」と書かれたスケッチブック

遺族年金は、国民年金や厚生年金に加入している人などが亡くなった場合に、残された家族の生活を支えるために支給される公的年金です。

遺族年金には主に「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があり、亡くなった人が加入していた年金制度や、遺族との関係、子どもの有無などによって受け取れる年金が異なります。

まずは、遺族年金の基本的な仕組みについて確認しておきましょう。

遺族年金は家族を亡くした遺族の生活を支える公的年金

遺族年金とは、国民年金や厚生年金に加入している人が亡くなった場合に、遺族に対して支給される公的年金のことです。

一家の収入を支えていた人が亡くなると、残された家族は生活費や住居費、子どもの教育費などを負担しながら生活していかなければなりません。

そのため、遺族年金には家族を亡くしたことによる収入の減少を補い、遺族の生活を支える役割があります。

ただし、家族が亡くなれば必ず受け取れる訳ではありません。亡くなった人の年金加入状況や保険料の納付状況、遺族との続柄や年齢など、定められた要件を満たす必要があります。

亡くなった人の加入状況や家族構成によって受け取れる年金が異なる

遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類があり、亡くなった人が加入していた年金制度や遺族の状況によって、受け取れる遺族年金の種類が異なります。

■夫が亡くなった場合の妻が受け取れる年金の種類

亡くなった人

遺族年金の
受給者

年金の種類

自営業
フリーランス

子のある妻

遺族基礎年金

子のない妻

寡婦年金
死亡一時金

会社員
公務員

子のある妻

遺族基礎年金
遺族厚生年金

子のない
40歳未満の妻

遺族厚生年金

子のない
40〜65歳の妻

遺族厚生年金
中高年齢寡婦加算

遺族基礎年金は、原則として、国民年金の被保険者などが亡くなり、所定の要件を満たした場合に受け取れます。

受給対象者は、子どものいる配偶者もしくは子どもです。ただし、子どもは「亡くなった人によって生計を維持されていた、18歳到達年度の末日(3月31日)までの子などが対象になります。

遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者などが亡くなり、所定の要件を満たした遺族が受け取れる年金です。「妻・子・夫・父母・孫・祖父母」の順に、優先順位の高い人が遺族厚生年金を受け取れます。

遺族基礎年金の要件を満たす場合は、基本的に、遺族基礎年金と遺族厚生年金の両方を受け取れることがあります。

遺族年金に関しては、以下の記事でも詳しく解説しています。

遺族年金は誰がもらえる?受給資格や対象者や金額を徹底解説!

年金の種類とは?会社員・公務員が入れる年金や老齢・遺族・障害年金の詳細も!

※1:日本年金機構|遺族年金

遺族年金の手続きはどのような流れで進める?

STEP1〜STEP4のイラスト

遺族年金は、家族が亡くなると自動的に支給されるものではないため、遺族が請求手続きを行う必要があります。

遺族年金の手続きの流れ
  1. 亡くなった人の年金加入状況を確認する
  2. 受け取れる遺族年金の種類を確認する
  3. 必要書類を準備する
  4. 年金請求書に必要事項を記入する
  5. 市区町村役場や年金事務所へ提出する
  6. 年金証書・年金決定通知書を受け取る
  7. 口座への振込を確認する

遺族年金は、亡くなった人の年金加入状況や遺族との関係などによって、請求する年金や手続き先が異なります。順番に確認していきましょう。

①亡くなった人の年金加入状況を確認する

最初に、亡くなった人がどの年金制度に加入していたのかを確認します。

遺族年金には「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」があり、亡くなった人の年金加入状況によって対象となる年金が変わるためです。

亡くなった人の基礎年金番号がわかる年金証書や基礎年金番号通知書などを用意し、確認しましょう

会社員と自営業の期間があるなど、複数の年金制度に加入していた場合は自分だけで判断せず、年金事務所へ相談すると安心です。

②受け取れる遺族年金の種類を確認する

亡くなった人の年金加入状況を確認したら、遺族がどの年金を受け取れる可能性があるのかを確認します。

■夫が亡くなった場合の妻が受け取れる年金の種類

亡くなった人

遺族年金の
受給者

年金の種類

自営業
フリーランス

子のある妻

遺族基礎年金

子のない妻

寡婦年金
死亡一時金

会社員
公務員

子のある妻

遺族基礎年金
遺族厚生年金

子のない
40歳未満の妻

遺族厚生年金

子のない
40〜65歳の妻

遺族厚生年金
中高年齢寡婦加算

なお、遺族基礎年金の受給要件に該当しなくても、国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間などが10年以上ある夫が亡くなった場合、一定の要件を満たす妻は60歳から65歳になるまで寡婦年金を受け取れる可能性があります。

受給要件はそれぞれ異なるため、年金の種類だけではなく、年齢や続柄、生計維持関係などもあわせて確認しましょう。

寡婦年金に関しては、以下の記事でも解説しています。

厚生年金加入者が亡くなったら死亡一時金はもらえない?遺族年金も解説!
老齢年金受給中の70歳以上の夫が死亡した場合は妻の遺族年金はどうなる?

③必要書類を準備する

受け取れる遺族年金を確認したら、請求に必要な書類を準備します。

必要書類は請求する年金や家族の状況によって異なりますが、主に以下のようなものがあります。

主な必要書類
  • 年金請求書
  • 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)
  • 世帯全員の住民票の写し
  • 亡くなった人の住民票の除票
  • 請求者の収入を確認できる書類
  • 死亡診断書のコピーや死亡届の記載事項証明書
  • 受取先金融機関の通帳など

マイナンバーを年金請求書に記載することで、一部の添付書類を省略できる場合もあります。

必要書類については、次の章で詳しく解説します。

④年金請求書に必要事項を記入する

必要書類を準備したら、年金請求書に必要事項を記入します。

請求書は、市区町村役場や年金事務所、街角の年金相談センターなどで受け取れます。また、日本年金機構のWebサイトからダウンロードすることも可能です。

年金請求書

氏名や住所だけではなく、亡くなった人との続柄や年金加入状況など複数の項目を記入するため、不明な部分がある場合は年金事務所などで確認しながら作成することをおすすめします。

⑤市区町村役場や年金事務所へ提出する

年金請求書と必要書類がそろったら、所定の窓口へ提出します。

提出先
  • 国民年金に加入していた人で、遺族基礎年金のみを請求する場合→原則として住所地の市区町村役場
  • 厚生年金に加入していた人で、遺族厚生年金を請求する場合→年金事務所・街角の年金相談センター
  • 寡婦年金を請求する場合→住所地の市区町村役場、年金事務所・街角の年金相談センター

手続き先は亡くなった人の年金加入状況や請求する遺族年金によって異なるため、注意しましょう。

遺族基礎年金は原則として住所地の市区町村役場で手続きする

遺族基礎年金のみを請求する場合は、原則として住所地の市区町村役場の窓口へ年金請求書と必要書類を提出します。

ただし、亡くなった日が国民年金の第3号被保険者期間中だった場合は、年金事務所または街角の年金相談センターが提出先になります。

同じ遺族基礎年金でも亡くなった人の加入状況によって提出先が変わるため、事前に確認しておきましょう。

遺族厚生年金は年金事務所などで手続きする

遺族厚生年金を請求する場合は、年金事務所や街角の年金相談センターで手続きを行います。

必要書類や受給要件について不明な点がある場合は、書類を提出する前に年金事務所へ相談しておくと、手続きを進めやすくなるでしょう。

なお、年金事務所は混雑していることが多いため、予約してから訪問することをおすすめします。

寡婦年金は市区町村役場または年金事務所などで手続きする

寡婦年金の請求書は、住所地の市区町村役場や年金事務所、街角の年金相談センターで入手可能です。

提出先は原則として住所地の市区町村役場ですが、年金事務所や街角の年金相談センターでも手続きできます。

寡婦年金には婚姻期間や夫の国民年金保険料の納付期間などの要件があるため、対象になるかわからない場合は窓口で確認してみましょう。

⑥年金証書・年金決定通知書を受け取る

年金請求書と必要書類を提出すると、日本年金機構で受給要件などの審査が行われます。

審査の結果、遺族年金を受け取れることが決定すると、年金を受け取る権利や年金額などを確認できる年金証書・年金決定通知書が郵送されます

書類が届いたら、氏名や年金の種類、年金額などに間違いがないか確認しておきましょう。

書類に不足や記入漏れがあると手続きに時間がかかる可能性があるため、提出前に必要書類がそろっているか再確認することも大切です。

⑦口座への振込を確認する

年金証書・年金決定通知書が届いたら、指定した金融機関の口座への振込を確認しましょう。

遺族年金は、必ず請求手続きをした月から支給される訳ではなく、手続き完了後に対象となる期間の年金がまとめて振り込まれる場合もあります

入金を確認する際には、年金証書や通知書に記載された内容と照らし合わせて、正しい金額が入金されているかを確認しましょう。

遺族年金の手続きに必要な書類とは?

「必要書類」と書かれた文字ブロックとスケッチブック

遺族年金を請求する際は、年金請求書だけではなく、亡くなった人との続柄や生計維持関係、死亡の事実などを確認するための書類が必要です。

ここでは、遺族年金の手続きに必要な書類を解説します。

共通して必要な書類

遺族年金の請求手続きに共通して必要な書類は、以下の通りです。

遺族年金の請求手続きに必要な書類
  • 年金請求書
  • 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)など
  • 世帯全員の住民票の写し
  • 亡くなった人の住民票の除票
  • 請求者の収入を確認できる書類
  • 子どもの収入を確認できる書類(対象となる場合)
  • 死亡診断書(死体検案書など)のコピー、または死亡届の記載事項証明書
  • 年金の受取先となる本人名義の通帳やキャッシュカードなど

戸籍謄本などは、亡くなった人と請求する人との続柄を確認するために必要です。原則として受給権が発生した日以降に発行され、提出日から6か月以内のものが必要です。

世帯全員の住民票の写しや亡くなった人の住民票の除票は、生計維持関係などを確認するために使用されます。ただし、亡くなった人の情報が世帯全員の住民票の写しに含まれている場合は、住民票の除票を別途提出する必要はありません。

また、請求する人の収入を確認する書類として、所得証明書や課税(非課税)証明書、源泉徴収票などが必要になる場合があります。

年金の受取口座については、金融機関名や支店名、口座番号、カナ氏名などを確認できる本人名義の通帳やキャッシュカードなどを用意します。請求書に金融機関の証明を受けた場合や、公金受取口座を利用する場合などは、通帳などの添付を省略できます。

マイナンバーを記載すると一部書類を省略できる場合がある

年金請求書にマイナンバーを記載すると、行政機関が保有している情報を日本年金機構が確認できるため、一部の添付書類を省略できます。

遺族年金の請求では、以下の書類の省略が可能です。

マイナンバーを記載することで省略できる書類
  • 世帯全員の住民票の写し
  • 請求者の所得証明書など
  • 子どもの所得証明書など
  • 戸籍謄本など(請求者が亡くなった人の配偶者または子の場合)

なお、マイナンバーを記載して手続きする場合は、マイナンバーカードなどによる本人確認が必要です。マイナンバーカードがない場合は、マイナンバーを確認できる書類と運転免許証などの身元確認書類を組み合わせて提出します。

書類を取得する手間を減らせる可能性があるため、手続き前にどの書類を省略できるか確認しておきましょう。

子どもがいる場合は在学証明書などが必要になることがある

遺族年金を請求する際、対象となる子どもがいる場合は、子どもの年齢などに応じて追加の書類が必要になることがあります。

例えば、義務教育を修了した子どもについては、収入を確認するための書類が必要です。ただし、高等学校などに在学している場合は、在学証明書や学生証のコピーなどを提出することで収入に関する書類として扱われます。

一方、義務教育を修了していない子どもについては、収入を確認する書類を提出する必要はありません。

また、遺族年金の対象となる子どもが3人以上いる場合は、3人目以降の子どもの情報を所定の別紙に記入し、年金請求書と一緒に提出する必要があります。

※2:日本年金機構|加給年金額または子の加算額に係る別紙様式

第三者行為による死亡では事故証明書などが必要になる

交通事故など、第三者の行為が原因で亡くなった場合は、通常の遺族年金の必要書類に加えて、事故の状況や損害賠償の内容などを確認するための書類が必要です。

必要書類の例
  • 第三者行為事故状況届:事故の状況を届け出る所定の書類
  • 交通事故証明など:事故があったことを確認する書類
  • 確認書:所定の様式に必要事項を記入
  • 扶養していたことがわかる書類(被害者に被扶養者がいる場合):医療保険の資格情報、源泉徴収票のコピー、学生証のコピーなど
  • 損害賠償金の算定書(損害賠償額がすでに決まっている場合):示談書等受領額がわかるもの

交通事故証明書を取得できない場合は、事故の内容がわかる新聞記事のコピーなど、事故の事実を確認できる別の書類を提出できる場合があります。

また、すでに損害賠償額が決定している場合は、示談書など受領額がわかる書類も必要です。

※3:日本年金機構|遺族基礎年金を受けられるとき
※4:日本年金機構|遺族厚生年金を受けられるとき

遺族年金の手続きはいつまでに行う?

虫めがねとカレンダー

遺族年金には、請求できる期限があります。

すぐに手続きをしなかったからといって直ちに受給できなくなる訳ではありませんが、長期間そのままにしていると、本来受け取れるはずだった年金を受け取れなくなる可能性があります。

ここでは、遺族年金の手続きをいつまでに行えばよいのか確認しておきましょう。

遺族年金の手続きは死亡日の翌日から5年以内に行う

遺族年金の請求手続きは、死亡日の翌日から5年以内に行う必要があります。

ただし、死亡日の翌日から5年を過ぎると、遺族年金が受け取れなくなる訳ではありません。

年金を受け取る権利には、年金を受ける基本的な権利である「基本権」と、支払期月ごとに年金を受け取る「支分権」があり、時効の扱いが異なるためです。

また、個別の事情によって時効の取り扱いが異なるケースもあります。

万一、死亡から時間が経過している場合は自己判断で諦めずに、年金事務所や年金相談センターなどへ相談してみましょう。

手続きが遅れると過去分を受け取れなくなる可能性があるため注意が必要

遺族年金は、請求が遅くなった場合でも、受給要件を満たしていれば過去にさかのぼって支給を受けられることがあります

ただし、時効があるため、5年以上前の分は原則として受け取れません。

家族が亡くなった直後はさまざまな手続きが重なりますが、遺族年金の対象になる可能性がある場合は後回しにせず、できるだけ早めに年金事務所などへ相談することをおすすめします。

遺族年金の手続きをする際の注意点

虫めがねと「CHECK」と書かれたメモ

ここでは、遺族年金の手続きをする際の注意点を確認しておきましょう。

死亡届を提出しただけでは遺族年金は支給されない

家族が亡くなった際には市区町村役場へ死亡届を提出しますが、死亡届の提出と遺族年金の請求は別の手続きです。

そのため、死亡届を提出しただけで、遺族年金が自動的に支給される訳ではありません

遺族年金を受け取るためには、受給要件を満たしていることを確認したうえで、年金請求書や必要書類を年金事務所や市区町村役場などへ提出する必要があります。

なお、亡くなった人が年金を受給していた場合は、未支給年金を受け取れるケースもあります。この場合も所定の請求手続きが必要です。

死亡に関する手続きは複数あるため、「死亡届を出したから年金関係の手続きも完了している」と考えず、遺族年金の対象になるかを確認することが大切です。

65歳以上の人は自身の老齢年金との併給調整が行われる

65歳以上で自分自身の老齢厚生年金を受給する権利がある人が、遺族厚生年金を受け取る場合は、年金額の調整が行われます。

原則として、自分自身の老齢厚生年金が全額支給されます。その上で、遺族厚生年金については、計算された遺族厚生年金の額が自身の老齢厚生年金を上回る場合に、その差額が支給される仕組みになっています。

実際に受け取れる金額は、それぞれの年金額などによって変わります。65歳以上で自身の老齢年金を受け取っている場合は、遺族年金を請求する際に併給調整後の受給額も確認しておくとよいでしょう。

老齢年金受給中の70歳以上の夫が死亡した場合は妻の遺族年金はどうなる?
専業主婦がもらえる年金はいくら?3号被保険者制度の廃止についても解説!

子どもが18歳に達した年度末を迎えると原則として遺族基礎年金は終了する

遺族基礎年金は、原則として「18歳になった年度の3月31日までの子ども」がいる配偶者、またはその子どもが受給できる年金です。

ここでいう「18歳になった年度の3月31日まで」とは、18歳の誕生日を迎えた時点ですぐに対象から外れるのではなく、その後に迎える最初の3月31日までという意味です。

  • 2026年8月に18歳になった子ども→2027年3月31日まで遺族基礎年金の対象となり、2027年4月1日以降は遺族基礎年金は終了す

なお、子どもが年度末を迎えて対象から外れ、ほかに対象となる子どもがいない場合、配偶者に支給されていた遺族基礎年金も原則として終了します。

つまり、配偶者自身が何歳になったかではなく、遺族基礎年金の対象となる子どもがいるかどうかが支給期間を左右する点に注意が必要です。

なお、障害等級1級または2級の障害の状態にある子どもは、20歳未満まで対象となります。

遺族基礎年金を受給する場合は、子どもが対象から外れる時期をあらかじめ確認し、支給終了後の収入も見据えて家計を考えておくことが大切です。

2028年度からの制度改正を確認しておく

遺族年金制度は、2028年4月から一部が見直される予定です。

主な変更点のひとつが、遺族厚生年金における男女差の見直しです。子どものいない20代から50代の配偶者について、男女とも原則5年間の有期給付とする方向で制度が見直されます。

ただし、女性については段階的に対象が拡大されるほか、すでに遺族厚生年金を受給している人など、今回の見直しの影響を受けない人もいます。

また、子どもが遺族基礎年金を受け取りやすくするための見直しなども予定されています。

制度改正の内容について詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。

遺族年金制度は廃止ではなく見直しされる|制度改正のポイントを解説!

遺族年金の手続きに関するよくある質問

「Question」と「Answer」のメモ

最後に、遺族年金の手続きに関するよくある質問を紹介します。

申請から受け取りまでの期間や郵送・代理人による手続きなど、実際に請求する際に気になりやすいポイントにお答えします。

遺族年金は申請してから受け取るまでどのくらいかかる?

申請してから実際に遺族年金を受け取るまでの期間は、請求内容や審査状況などによって異なりますが、目安として3~4ヶ月月後と考えておくとよいでしょう。

遺族年金の請求手続きをした後は、提出した年金請求書や添付書類をもとに、受給要件や年金記録などの審査が行われます。その後、支給が決定すると年金証書や年金決定通知書が送付され、指定した口座へ年金が振り込まれます。

生活費などの都合で支給時期が気になる場合は、請求時に年金事務所などへ確認しておくことをおすすめします。

遺族年金はさかのぼって請求できる?

遺族年金は、受給要件を満たしていれば、過去にさかのぼって受け取れることがあります

ただし、年金を受け取る権利には時効があるため、原則として5年を過ぎた支給分は時効によって受け取れなくなります。

例えば、遺族年金を受け取れることに気づかず、5年以上経過してから請求した場合、すべての期間についてさかのぼって支給される訳ではないのです。

死亡から時間が経過している場合は自分で受給できないと判断せず、まずは年金事務所などへ相談しましょう。

遺族年金の手続きは郵送でも可能?

年金請求書は、郵送で提出することも可能です。

ただし、遺族年金は亡くなった人の加入状況や家族構成などによって必要書類が異なるため、自分がどの遺族年金を請求できるのかわからない場合は、先に年金事務所などへ相談してから郵送すると、書類の不足や記入漏れを防ぎやすくなります。

委任状があれば代理人でも手続きできる?

本人が年金事務所などへ行くことが難しい場合は、代理人に手続きを依頼できます。

代理人に手続きを委任する際は、原則として本人が作成した委任状と、代理人自身の本人確認書類などが必要です。

委任状は日本年金機構が用意している様式を利用できるほか、必要事項が記載されていれば任意の用紙でも問題ありません。

遺族年金の手続きについてわからない場合はどこに相談すればいい?

遺族年金の手続きについてわからないことがある場合は、以下の窓口で相談可能です。

遺族年金の相談窓口
  • 年金事務所
  • 街角の年金相談センター
  • 日本年金機構の電話相談窓口

相談する際は、亡くなった人や請求する人の基礎年金番号がわかる書類などを用意しておくとスムーズです。

亡くなった人がどの年金制度に加入していたかわからない場合や、自分がどの遺族年金を受け取れるのかわからない場合も、まず相談窓口で状況を伝え、必要な手続きや書類を確認するとよいでしょう。

まとめ|遺族年金の手続きは必要書類と申請先を確認して早めに進めよう

遺族年金は、受給要件を満たしていても自動的に支給される訳ではないため、遺族が請求手続きを行う必要があります。

まずは亡くなった人の年金加入状況を確認し、受け取れる遺族年金の種類や手続き先を確認しましょう。

遺族年金の手続きでは、戸籍謄本や住民票、振込先口座を確認できる書類などが必要になります。

請求する年金の種類や家族構成などによって追加書類が必要になることもあるため、手続き方法や受給できる年金がわからない場合は、年金事務所や街角の年金相談センターなどへ相談することが大切です。

必要な手続きを1つずつ確認しながら進めることで、遺族年金の請求漏れや書類の不備を防ぎやすくなります。

この記事の監修者

岡地 綾子 【ファイナンシャル・プランナー】

2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 年金制度や税金制度など、誰もが抱える身近な問題の相談業務を行う。 得意分野は、生命保険・老後の生活設計・教育資金の準備・家計の見直し・相続など。

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