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年金生活者支援給付金はいつまでもらえる?支給されなくなるケースも解説

岡地 綾子 【ファイナンシャル・プランナー】

お金

年金生活者支援給付金は
いつまでもらえる?

年金生活者支援給付金を受け取っている人の中には、「この給付金はいつまでもらえるの?」と気になっている人もいるのではないでしょうか? この記事では、年金生活者支援給付金はいつまで受け取れるのかをはじめ、もらえなくなるケースや申請期限、支給日についてわかりやすく解説します。

目次

年金生活者支援給付金はいつからいつまでもらえる?

年金手帳と給付請求書

まずは、年金生活者支援給付金制度の概要を確認したうえで、いつからいつまで受け取れるのかを確認していきましょう。

年金生活者支援給付金とは年金に上乗せして支給される【福祉的な給付】

年金生活者支援給付金とは、所得などの支給要件を満たした年金受給者が年金に上乗せして受け取れる給付金のことです。

老後の生活を支える年金制度の中でも、「年金だけでは生活が厳しくなりやすい人」を支援する目的で設けられており、給付金の種類ごとに定められた所得などの要件を満たした人が対象となります。

年金生活者支援給付金の種類は以下の3種類です。

年金生活者支援給付金の種類
  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

年金生活者支援給付金は、種類ごとに対象者の条件が異なります。

老齢年金生活者支援給付金は、本人の所得だけでなく、同一世帯の家族全員が市町村民税非課税であることが条件に入っているため、夫婦や同居家族がいる人ほど注意が必要です。

一方で、障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金は、基本的に「障害基礎年金」「遺族基礎年金」を受給している人を対象にしており、所得基準によって判定されます。

支給要件などの詳しい情報に関しては以下の記事を参考にしてください。

年金生活者支援給付金の対象者の条件とは?申請方法・金額をわかりやすく解説!
65歳以上の高齢者が受け取れる給付金や支援金をまとめて紹介!

※:厚生労働省|年金生活者支援給付金制度 特設サイト

原則として請求した月の翌月分からもらえる

年金生活者支援給付金は、原則として認定請求をした月の翌月分から支給されます

  • 4月に請求して支給が認められた場合→5月分から支給される

年金生活者支援給付金は自動的に支給が始まる訳ではないため、注意が必要です。新たに対象となる人は、日本年金機構から請求書が送られてくる請求書に必要事項を記入して、期限までに提出する必要があります。

請求手続きが遅れると受け取れない期間が生じる可能性もあるため、対象となった場合は早めに手続きを行いましょう。

原則として偶数月の15日に振り込まれる

年金生活者支援給付金の支給日は、原則として2月・4月・6月・8月・10月・12月の15日です。

15日が土曜日・日曜日・祝日にあたる場合は、直前の金融機関の営業日に振り込まれます。

毎月振り込まれる仕組みではないため、初めて受給する際は支給のタイミングを確認しておくと安心でしょう。

2026年の年金支給日はいつ?受給者が死亡した場合の対応も!

年金とは別に2ヶ月分ずつ振り込まれる

年金生活者支援給付金は、原則として支給日の前月までの2ヶ月分がまとめて振り込まれます

  • 10月の支給日→8月分と9月分が支給される

支給日は基本的に年金と同じ日ですが、振り込みは年金とは別に行われます。そのため、通帳には年金と年金生活者支援給付金が別々に記載されます。

「年金の振込額に給付金が含まれていない」と感じた場合は、別の入金として記録されていないか確認してみましょう。

支給要件を満たしている限り継続してもらえる

年金生活者支援給付金は期間限定の給付金ではなく、終了期限のない恒久的な制度です。そのため、支給要件を満たしている限り継続して受け取れます

ただし、恒久的な制度だからといって、対象者が無条件で生涯にわたって受給できる訳ではありません。所得が基準額を超えるなど、支給要件を満たさなくなった場合は支給されなくなるため、注意が必要です。

所得などの支給要件は毎年確認される

年金生活者支援給付金は、一度受給が決まった後も、所得などの支給要件を満たしているか毎年判定されます

判定には前年の所得や世帯の課税状況などが用いられ、その結果が原則として10月分から翌年9月分までの支給に反映される仕組みです。

引き続き支給要件を満たしていれば、あらためて請求手続きをする必要はなく、そのまま受給を続けられます。

ただし、世帯構成の変更などによって支給要件が変わった場合は、改めて手続きが必要になるケースがあるため注意しましょう。

年金生活者支援給付金がもらえなくなるのはどのようなとき?

CASE1〜CASE3と書かれた付箋

年金生活者支援給付金は、支給要件を満たしている限り継続して受け取れますが、所得や世帯の状況などが変わると対象から外れる場合があります。

主に、以下のようなケースでは支給されなくなる可能性があります。

年金生活者支援給付金が支給されなくなるケース
  1. 前年の所得が基準額を超えた場合
  2. 世帯に市町村民税が課税されている人がいる場合
  3. 対象となる年金が全額支給停止になった場合
  4. 日本国内に住所がなくなった場合
  5. 刑事施設等に拘禁されている場合

それぞれのケースについて詳しく確認していきましょう。

前年の所得が基準額を超えた場合

1つ目のケースは、前年の所得が支給要件として定められている基準額を超えた場合です。

年金生活者支援給付金には所得要件があり、前年の所得が一定の基準以下である必要があります。所得が増えて基準額を超えると、翌年度の判定で支給対象から外れる可能性があります。

ただし、所得基準は年金生活者支援給付金の種類によって異なります。

老齢年金生活者支援給付金では、公的年金等の収入金額とその他の所得の合計額をもとに判定します。一方、障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金では、前年の所得額が所定の基準以下であることが要件です。

また、障害年金や遺族年金などの非課税収入は、年金生活者支援給付金の所得判定には含まれません。

所得が基準額を超えて支給対象から外れても、その後の所得が減少し、再び要件を満たせば受給できる可能性があります。その場合は、あらためて請求手続きが必要です。

同じ世帯に市町村民税が課税されている人がいる場合

2つ目のケースは、同じ世帯に市町村民税が課税されている人がいる場合です。

老齢年金生活者支援給付金を受け取るためには、本人だけでなく、同一世帯の全員が市町村民税非課税であることが要件となっています。

そのため、本人の所得が基準額以下であっても、同一世帯の家族に市町村民税が課税されている場合は、支給対象から外れる可能性があります。

例えば、子どもとの同居を始めて同一世帯になった場合など、世帯構成が変化したときは注意が必要です。

なお、世帯全員が市町村民税非課税という要件があるのは老齢年金生活者支援給付金で、障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金には同じ要件は設けられていません。

対象となる年金が全額支給停止になった場合

3つ目のケースは、年金生活者支援給付金の対象となっている年金が全額支給停止になった場合です。

年金生活者支援給付金は、老齢基礎年金や障害基礎年金、遺族基礎年金などを受給している人の生活を支援するために、年金に上乗せして支給される制度です。

そのため、給付金の対象となる基礎年金が全額支給停止となっている期間は、年金生活者支援給付金も支給されません

一部だけ支給停止となっている場合と、全額支給停止となっている場合では扱いが異なるため、年金の支給状況とあわせて確認することが大切です。

日本国内に住所がなくなった場合

4つ目のケースは、日本国内に住所がなくなった場合です。

年金生活者支援給付金には、日本国内に住所があることが支給要件の1つとなっています。そのため、海外へ移住するなどして日本国内に住所がなくなると、給付金は支給されません

公的年金は海外に住んでいても一定の手続きを行うことで受給できる場合がありますが、年金生活者支援給付金は扱いが異なるため、注意が必要です。

海外への移住を予定している場合は、年金そのものを受け取れるかだけではなく、年金生活者支援給付金の支給がどのようになるのかも確認しておきましょう。

年金生活者支援給付金の申請期限はいつまで?

カレンダーと砂時計

対象者に日本年金機構から請求書が届いた場合は、書類に記載された期限を確認して手続きを進めることが大切です。

ここでは、年金生活者支援給付金の申請期限について確認しておきましょう。

すべての人に共通する申請期限はない

年金生活者支援給付金には、制度全体で「〇月〇日までに申請しなければならない」という共通の申請期限はありません。

給付金の対象となるタイミングは人によって異なり、年金を新たに受給する人と、すでに年金を受給していて新たに給付金の対象となった人では手続きの流れも異なります。

対象者に届く請求書は記載された期限までに提出する必要がある

すでに年金を受給しており、新たに年金生活者支援給付金の対象となる人には、日本年金機構から請求書が送付されます。

請求書が届いた場合は、記載されている提出期限を確認し、できるだけ早めに手続きを済ませましょう

提出期限は年度などによって異なる可能性があるため、過去の期限を参考にするのではなく、手元に届いた書類で確認することが重要です。

年金生活者支援給付金は、対象になったからといって自動的に振り込まれるものではありません。新たに受給する場合は原則として認定請求が必要になるため、請求書が届いたまま放置しないよう注意しましょう。

申請が遅れると受け取れない期間が生じる場合があるため注意が必要

年金生活者支援給付金は、原則として請求した月の翌月分から支給されますが、申請が遅れると、本来受け取れる可能性があった期間の給付金を受給できなくなる場合があります

請求手続きを後回しにすると、未申請期間の給付金が自動的に支給されることはありません。

年金を新たに受給する人が一定期間内に給付金を請求した場合など、支給開始時期に特例が適用されるケースもありますが、基本的には、過去の給付金をさかのぼって受け取れる制度ではない点に注意が必要です。

年金生活者支援給付金に関するよくある質問

お札と「?」が書かれたメモ

最後に、年金生活者支援給付金に関するよくある質問を紹介します。

年金生活者支援給付金の請求書ハガキはいつ届く?

すでに老齢基礎年金を受給しており、新たに年金生活者支援給付金の対象となる人には、原則として毎年9月の第1営業日から順次、はがき型の請求書が送付されます

また、老齢基礎年金を繰上げ受給している人が65歳になり、年金生活者支援給付金の対象となる場合は、65歳を迎える誕生月の初め頃に請求書が送られます。

対象になる可能性があるにもかかわらず請求書が届かない場合は、給付金専用ダイヤルや年金事務所に確認してみましょう。

年金生活者支援給付金は一生もらえる?

年金生活者支援給付金には、支給年数に上限は設けられていません。支給要件を満たしている限り、継続して受け取ることが可能です。

ただし、一度支給が決まれば必ず一生もらえる訳ではありません。

年金生活者支援給付金は、前年の所得などをもとに1年ごとに支給要件を満たしているか判定されます。判定結果は毎年10月分から翌年9月分まで反映される仕組みです。

所得が基準額を超えた場合などは支給対象から外れる可能性があるため、「支給要件を満たしている期間は継続してもらえる」と覚えておきましょう。

年金生活者支援給付金は毎年申請する必要がある?

すでに年金生活者支援給付金を受給しており、引き続き支給要件を満たしている場合は、原則として毎年申請する必要はありません

日本年金機構が前年の所得情報などをもとに毎年度判定し、支給要件を満たしていれば継続して受給できます。

ただし、一度支給対象から外れ、その後再び支給要件を満たした場合などは、あらためて請求手続きが必要になります。

一度もらえなくなっても再申請できる?

年金生活者支援給付金が一度支給されなくなっても、その後再び支給要件を満たせば、あらためて請求可能です。

例えば、前年の所得が基準額を超えて対象外になったものの、その後所得が減少して再び基準を満たした場合などが該当します。

世帯構成の変更や税額の更正によって新たに支給要件を満たした場合も、自分で認定請求の手続きを行うことで受給できる可能性があります。

一度対象外になったことを理由に、その後ずっと受給できなくなる訳ではないため、生活状況や所得が変化した場合は、支給要件を再度確認してみましょう。

申請を忘れた場合は過去にさかのぼってもらえる?

年金生活者支援給付金は、原則として請求手続きをした月の翌月分から支給されます。そのため、原則として、申請を忘れていた期間の給付金をさかのぼって受け取ることはできません

ただし、新たに基礎年金の受給権を得た人は、受給権を得た日から3カ月以内に認定請求を行えば、受給権を得た日に請求したものとみなされ、さかのぼって支給される仕組みがあります。

また、すでに基礎年金を受給していて新たに年金生活者支援給付金の対象となった人についても、年度ごとに定められた期限までに請求すれば、その年度の10月分から受け取れる場合があります。

申請を忘れたことに気づいた場合は、そのままにせず、早めに日本年金機構や年金事務所へ確認しましょう。

まとめ|年金生活者支援給付金は要件を満たす限り継続してもらえる

年金生活者支援給付金は終了期限のない恒久的な制度です。支給要件を満たしている限り継続して受け取れ、受給開始後は前年の所得などを基に、支給要件を満たしているか毎年確認されます。

所得が基準額を超えた場合や、老齢年金生活者支援給付金で世帯に住民税が課税されている人がいる場合などは、支給対象から外れる可能性があるため注意しましょう。

また、新たに対象となった場合は請求手続きが必要です。申請が遅れると受け取れない期間が生じることもあるため、日本年金機構から請求書が届いたら、記載された期限を確認して早めに手続きを進めることが大切です。

この記事の監修者

岡地 綾子 【ファイナンシャル・プランナー】

2級ファイナンシャル・プランニング技能士。 年金制度や税金制度など、誰もが抱える身近な問題の相談業務を行う。 得意分野は、生命保険・老後の生活設計・教育資金の準備・家計の見直し・相続など。

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